～ライターのつぶやき～
「つなぎ編集終了！」
やっとこさ、
『研ぎ師伊之助深川噺』第一話のつなぎ編集が終わりました
コツコツと進めていた編集作業も、
これで一段落
ですが・・・
これからは、
より完璧なセリフのタイミングを求めて、
セリフの掛け合いの間などの微調整を徹底し、
作品の更なる完成度を高めていきたいと思います
（まだイジクルんかい
）
潤沢な予算があれば、
スタッフ付きのスタジオを10日ほど押さえて、
ズバーっと、
一気に完成までもっていけそうですが、
なかなかそうは行きません・・・
身の丈にあった方法で、
丁寧にコツコツと積み上げていきますよ～～
この作品は、
ドラマCDとしては、
前代未聞の長編時代劇ドラマです
本編の長さもそうですが、
出演者には、
沢山の大御所声優の方々をお迎え致しました。
中には、抜き録りの方もいますので、
それら素材をシナリオ通りのストーリーに繋ぐだけでも、
膨大な時間を要してしまいました
しかし、
大変だろうな、と思って始めた編集作業に、
私は没頭することになります
それは、
素晴らしい役者の演技が生み出す、
「凄み」
に感動を覚えたからでしょうね
これら素材を、
編集で繋いでみたら、
また素晴らし科学変化が起きるのです
（鳥肌モノです
）
そんなことの繰り返しですから、
体力も神経も使いますが、
ただただ、
仕事が病み付きになってしまうんですね
そんな中、
この作業に素晴らしい腕を発揮して頂いているエディターエンジニアさんが、
こんなことを言いました。
「これは、音楽と同じ、時間の芸術ですね」
おおおお
私も大御所声優さんの演技を繋いでいて、
まさに、このことを実感させられていたところでした。
このエンジニアさんは、
いつもは、
大物歌手の音楽制作を担当されています。
（私はこの歌手の名前を聞いて、ひっくり返るほど驚いてしまいました）
とにかく、
そんなエンジニアさんが、
声優さんの演技から、
音楽の芸術性と近いものを感じたのです。
これは、
セリフを操る【間】のことですね
そこから、
あのような意見が出たのです。
音楽もドラマも、
時間経過が表現というものに、
どれほど大きな影響を与えるかということです
あの黒澤明監督も、
映画は、
音楽に一番近い芸術だろう、と言われていました。
ハッキリと、
「時間の芸術である」とも仰っておられました。
私は、
ここのところを共有できるエンジニアさんと、
仕事が出来ていることに、
充実した思いを感じてしまいましたね
ありがたいことです。
実際に、
そんなエンジニアさんの仕事のこだわりを、
一つ説明すると、
セリフの間のとり方に、
キャラクターの息遣いのタイミングを図って、
違和感なくつなごうとするのです。
音に入っていないキャラクターの呼吸を感じて、
セリフをつなぐのです。
そんな【間】は、
シチュエーションによっても、
そのテンポは変わります。
この間の取り方で、
シーンのイメージはガラリと変わるものです
それほど、
ただの無音のはずの【間】は、
意味を生み出すものなんですね
これは、
まさに、
私が編集作業で一番楽しんでいることでもあります
むしろここが、
作品のクオリティーを高める作業であり、
ドラマCDの編集作業にとって一番大切な作業でもあるのです
こんなことに時間をかけている・・・・・
なんとも幸せではありませんか
１２月発売が怪しい雲行きとなってきましたが、
突き詰めるは、
ドラマの完成度です
私は、
今の自分の限界へ行きたいのです
好きなことをとことんやり抜く、
ワガママに生きるために、
この世界を選んだはずですからね。
自分のスタイルを貫いてみたいと思います
作品をお待ちの皆様、
もうしばらくですよ～
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