～ライターのつぶやき～
「切絵図さんぽ」
本日の関東の空は、
素晴らしい晴天に恵まれています
こんな陽気の日には、
好きな本とお弁当などをかばんに詰めて、
どこか大きな公園でも行きたい気分ですよね
これに愛犬なんかがいたら最高だなぁ
とは言っても、
なかなか外出が出来ない方も多いと思います。
そんな方のために、
今日は、久しぶりの「切絵図さんぽ」と参りましょう
あまりにご無沙汰だったので、
皆さんには、
「あっ、ライターのヤツ、飽きてやがるな
」
と思われていたかもしれませんね。
「いえいえ、ただただ久しぶりなだけですよ・・・
」
と言っておきましょう。
（へへへ。）
さて、
本日旅する場所は、
「四ツ谷」
になります
切絵図ではこちら。
拡大して見て欲しいのですが、
ほとんどが武家屋敷になりますね
色の白いところがそうですから、かなりの部分を占めています。
（そもそも江戸の全面積の半分ほどが、武家地になります。）
というのも、
この四ツ谷は、
江戸城の北西に位置しています。
甲州街道の出入口でもありましたから、
武家による守護の体制が作られているんですね
さて、
「四ツ谷」と言われて気になるのは、
その地名の由来ですよね。
これには、2つの言い伝えがあります。
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①かつてこの地に四軒の家があったという説。
②そして、４つの谷が合ったという説。
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どちらでもいいようなものですが、
３００年ほどの前のことがわからないんですから、
江戸という町は不思議ですよね
もう一つ、
「四ツ谷」といって思い出すのは、
やっぱり、
「四谷怪談」ですよねぇ
浪人、民谷伊右衛門（たみやいえもん）と、
その妻お岩の恐ろしくも悲しいストーリーですね。
この噺、
「四谷区史」には、
伝承されている実話が残っているそうです
（ちなみにこの地の居住表記は「四谷」になります。）
ちょっと紹介してみましょうか。
四谷、左門殿町のお手先組同心、田宮又左衛門の娘お岩は、
疱瘡のために顔が醜く性格も頑固な女で、
入婿がなかなか見つからなかった。
そんなお岩と、家督目的で結婚したのが、
浪人伊右衛門であった。
一方、田宮の上役に伊藤喜兵衛という与力がいて、
若い愛人を妊娠させて困っていた。
喜兵衛は、お岩に満足できない伊右衛門に目をつけ、
二人の仲人である秋山を巻き込んで作戦を練ったのである。
その作戦とは、
伊右衛門にお岩を虐待させ、
秋山が仲裁するふりをして、
彼女を他の旗本屋敷へ奉公させてしまおうというものだった。
夫の気が変わるまでと、お岩が了承し家をでると、
その後に伊右衛門は喜兵衛の愛人を自宅へ呼び入れてしまう。
だが、やがてこのことはお岩の知るところとなり、
嫉妬に狂ったお岩は、裸足のまま屋敷を飛び出し、
行方しれずとなったのだった。
貞享四年、１６７８年のことである。
以降、田宮家にはの周囲には次々と不幸が襲ったそうである。
（なんともかわいそうな話である
）
お岩の気持ちに心痛の方は、
田宮神社へ行ってはいかがでしょうか
お岩が祀られてあるそうですよ。
地下鉄四谷三丁目駅そばの、
田宮屋敷跡にあります。
実話を知ると、訪ねる動機も生まれてきますね
ちなみに、
我々の知る「四谷怪談」は、
四世鶴屋南北（つるやなんぼく）によって書かた、
「東海道四谷怪談」が元になっています。
中村座で初演されて大当たりしたのは、
文政八年、１８２５年ですから、
１９０年ほど前のことになります
今でも、日本のお化けといえばこの「お岩さん」ですから、
いかに大きな反響が江戸の人々にあったかが、
知れるというものですね
武家の女も、
町人の女も、
皆でお岩さんの気持ちに同情し、
身近の男たちに、熱～く、
愛の尊さと怖さを熱弁していたんでしょうね
ここまでで、
かなりの記事になりましたが、
切絵図の方へは、
全く書くことが出来ませんでしたね
この「四ツ谷」については、
地図上でおもしろいことが沢山発見出来ますので、
この後も、
次号へ続きを書きたいと思います
いまから、
すぐに書き始めますので、
あと、数十分後に、
再度お会いしましょう
ではでは～
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