第3弾・・・
ビートルズのレコード時代の編集盤については、
当時からあまり価値を見出せないのだが、
中には音源コレクターには重要なものがないこともない。
それにしたって許容範囲というものが個人によって違うし、
オレ自身の感性を自分自身で信用して対処するしかない。
そこで、その当時のオレの基本的なスタンスはどうだったかというと以下のとおりになる。
純然たるオリジナル信奉者ではないが、
普通に流通したもの、手に入るものしか興味がない。
それから、ジャケットが違うというだけで同じ音源を購入することは
ほとんどない。これはレーベルでもそう。
なるべく重複しないように効率よく集める。輸入盤についてもチャンスがなければ、
わざわざ東京くんだりまで出かけて購入はしない。
何かのついでということはありうるが、
コレクションのためにそんなことはしない。
中古は極力避ける。通販は利用しない。
まぁ、自分が目にして手にしたものしか信用してなかったんだな。
それと、経済的な理由も当然あるしね。
で、編集盤の話だが、最初っから推して知るべしで相手にしてないものもある。
現役中ではLPオールディーズと、LPヘイジュードが取り上げるに値する。
(初期のLP自体日本盤は編集盤とみなせなくもないが、
説明がややこしくなるので、一応オリジナルの部類に入れておく。)
オールディーズは英国の編集盤で、
これにはバッドボーイという他のアルバムには収録されていない曲があるし、
それまでモノでしか聴けなかったシングル曲がステレオで聴けるのが魅力だ。
しかし、日本では4曲入りのコンパクト盤ですでにステレオで出されていたものがあったので、
その魅力も半減てとこか。
一方ヘイジュードは米国の編集盤で、
全くの新曲はないにしろ、シングル曲がステレオで聴けるという意味においては初で、
オールディーズと同じ性格のものだ。
ここに収められているヘイジュード/レボリューションは、
日本では初のステレオだった。あ、レイン/レディマドンナもそうかな。
この2枚についてはそれぞれの国で存在価値があったように思われる。
が、収録曲には多少不満は残ったはず。
多数のシングルB面曲がモノでそれもシングルでしか聴けない状態を作ってしまった。
シングルが発売当初の状態で手に入る環境・期間はだんだん短くなってきていて、
それに伴いだんだん希少度は増していく。
日本では解散直後に出たキャピトル編集盤で緩和されたように思えるが、
混乱を招いた罪は拭えない。
それに、収録されていたシングルB面曲はことごとく擬似ステレオだったのだ。
そもそもステレオが存在しない曲だったのだから、
一部ファンにとっては詐欺に思われたに違いない。
完全にリアルステレオが存在しなかった曲、ディスボーイ、イエスイットイズ、
ジインナーライト、シーズアウーマンについては、
後で見つかったのか、いつミックスの作業が行われたのか不明なんだが、
このうち3曲はコンパクトEP盤のボックスセットが出た時に、
ボーナス盤としてまとめて発表された。
解散後かなりたってからだったので、艶消しの感じがしないでもない。
それほど需要を見込んではいなかったんだろう。
マジカルミステリーツアーのモノEPもこの時同時にでたんだが、
さすがにオレは迷いはしたが、購入はしなかった。
これだけのために何万も金出して、余計なものまで買わされるのに憤りすら覚えたからだ。
とにかくこの時期ボックスセット流行りだったのだ。
次の編集盤は赤盤青盤だ。
海賊盤対策でジョージハリスンの選曲らしい。
デビュー当時と解散間際の写真での対比がユニーク、
こんなこと実際にはやれそうもないことだ。
それはともかく、これについてはオレの友人が即座に購入したこともあって、
内容について吟味することができた。
結果、購入に値しないというのが結論だった。
新鮮で驚きの内容では当然なかったからだ。が、CDが出た時は買った。
なぜか。青盤のアディインザライフのイントロに前の曲の歓声やらが、
全く被っていないという情報があったからだし、
それまで所持していなかったというのもある。
もちろんすでにCDの時代に入って久しくなっていたから、
あんまり抵抗なく勢いで赤盤まで買ってしまった。
当時赤盤にはCD初ステレオ化の曲が何曲か入っていた。
これは今となっては意味がなくなってしまったが・・・
アディインザライフのこのバージョンは青盤CDでしか聴けないだろう。
蛇足ではあるが、これらの米国盤LPは音源はキャピトルに沿っているらしい。
少なくとも赤盤のヘルプとディトリッパーはキャビトルの音源だった。
次のロックンロールとラブソングスはほとんど無視した。
これもまた友人がラブソングスを何故か持っていて、
イエスイットイズを聞かせてもらったが、やはり擬似ステレオ。
何の収穫もなし。これといって決め手となるような情報もなかった。
で、問題なのはこれ。ハリウッドボウルでのライブ盤。
これを編集盤と呼ぶかどうかは別として、即買い・・・でもなかったな。
FMでエアチェックしてテープでしばらく聞いてから購入。
金銭的な余裕がなかったんだな。
今後これはCD化されることはあるんだろうか。
アンソロジーが出てしまった今となっては、
その必要性は薄くなってしまっているかも知れないが、出してほしいな。
で、いつの間に出たのか、各国編集盤のシリーズ。
西ドイツ/ビートルズビート、オランダ/グレイテスト、イタリア/インイタリー。
どこがどうだったのか、オランダ・イタリア盤については一応情報があった。
オランダ編集盤のオールマイラヴィングにはハイハットのカウントが入っている。
ライヴでやるときのように5つ打ってる。
イタリア盤については・・・あれれ?忘れてしまっている・・・
シーズアウーマンのリアルステレオだったのかな?
所持しているからには何かあったのだろうが、失念している。LPのボックスセットが出た時
、
おまけとしてレアリティーズが付いていたんだが、
レコード店がプレミア付きの値段でバラ売り始めたことが、
見過ごせなくなったんだろう、
とうとう単体でリリースすることになった。
しかし、オレとしては目新しい音源はなく、
かろうじて正規版のアクロスザユニバースのバードバージョンだけで、
これも余裕があったら買おうと思っていたにとどまった。
(その曲自体は別にPB盤ですでに持っていた)
だいたいこれは英国編集で、シングルB面曲もここではモノだった。
そうこうしているうちに、レアリティーズ2。
これは米国編集のレアリティーズで、なかなか興味深いものがあって即買いだった。
しかし、この中でエフェクトの大きく違うアイムオンリースリーピングは、
当然といえば当然なんだが英国版で、日本では全然レアではない。
レコード盤から音をミックスしたり切り張りしたりなんて、インチキまがいの物まである。
ぅぅぅぅう、この辺についてはどう評価していいものか・・・
まぁしかしCDにまでしてくれとは思わないな。
アンドアイラヴハーくらいか。ペニーレーンもアイアムザウォルラスも
切り張りだ。ホワイトアルバム中のモノの音源も当時は珍しかったが今となってはこれも・・・
ムービーメドレーというのは、
ショッキングビートルズ45があまりにも売れたために、
形式的に真似てみたという感じのものだった。
これも当時意味ないなと簡単に切り捨ててしまった。
で次に、英国オリジナルモノの赤レコード盤が出る。
やっときたか。真っ当な仕様が。しかし、限定販売ぞ。
これは好評に付き2回行われた。
が、全部押さえるのは無理だった。
ホワイトアルバム、サージェント、リボルバー、
アハードディズナイトだけはなんとか手に入れたんだが、
後はまぁいいかで終わってしまった。ラバーソウルだけはなんとかと思ったんだが、
ちょっと気(金)力が続かなかった。
もうCDの時代に突入しようかという時期だったし、
田舎だからまだしばらくあるだろうと油断したのも大きい。
このとき本当に一番欲しかったのは、
マジカルミステリーツアーのモノEPだったということもある。
しかし、このときの赤盤というのは以前の赤盤とは全く別物だ。
色合いが全然違う。
CDの時代は全世界統一の仕様になったんで、
編集盤らしきものはパストマスターズ以外しばらく無かったんだが、
アンソロジー以降またボロボロ出てるな。
パストマスターズにはレコード時代に聞くことのできなかったものが
いくつかあって素直に嬉しかった。
また、キャピトル編集盤のCDボックスもちょっと嬉しかった。
1枚のCDにモノとステレオ両方入っていたからねぇー。
CD時代に入って大概のものはパストマスターズで用が足りるようになった。