『私のまいにち』 2021年11月号
毎日新聞出版株式会社発行の生活情報誌の特集‟表情筋のセルフケア”に慶田の監修記事が掲載されました
新型コロナウイルス感染拡大による自粛生活で人と顔を見合わせて会話する機会が少なくなった今、‟表情筋”が衰えているかも…と感じている人がいるようです
顔の表情を動かすための筋肉“表情筋”とは
顔と頭部には30種類以上の筋肉があり、これらを総称して“表情筋”と呼んでいます笑顔を作るときは“笑筋”と“大小頬骨筋”が、逆にへの字口になるときは“口角下制筋”が働いています。眉をひそめる時に動かすのは“皺鼻筋”と“鼻根筋”といったように、複数の表情筋が連動して動くことによってさまざまな表情を作ることができます
誰とも会わない日が続き、表情を変えることがなくなっている方は、意識して動かすことが必要になってくるので、今回、本誌では簡単にできるセルフケアをご紹介しています
ただしブログを読んでくださっている方には、何度もお伝えしていますが、表情筋は鍛え過ぎると表情ジワが深くなることがあります
理由は、顔の筋肉は、加齢とともに拘縮(強くなって固まる)するからです皮膚もハリがなくなりたるんでくるので、筋肉の影響が表に出やすくなり、シワができたり、口角が下がってきたりします
ですから、本来は家族や友人との会話などで表情が変わる程度の動きで十分なのです過剰な顔ストレッチやマッサージは避けてくださいね
ですから「さぁ鍛えるぞ!」と頑張るのはNG日常の生活の中で気づいたときに意識して動かしてみてください
目周りのセルフケア
眼をギュッと閉じる。
大きく目を見開く。
を繰り返す
額にシワが寄るほど開けるのはNG
口周りのセルフケア
口角を「うー」の形にする。
口角を少し上げながら「いー」の形にする。
を繰り返す
「いー」の時、広頸筋が浮き出るのはやりすぎなのでNG
また、「なんだか顔がスッキリしないな」という時は、むくみが原因かもしれません余分な水分が皮膚の下に溜まっている状態なので、マッサージをすることは流れをよくする助けになりますが、肩回しやスクワットなど、体全体を動かくことも効果的です
一番のおすすめは、散歩に出て、周囲に人がいないときにマスクを外して深呼吸すること道に咲く花やすれ違う散歩中の犬などを見て自然に笑みがこぼれることで、表情筋も自然にほぐれるはずです。感染防止の対策はしっかりしながら、心身ともに健やかに過ごせる時間を作りましょう
目の疲れ・むくみをとるセルフケア
眉の下の骨に沿って目頭の方から外に向けて親指でそっと押していく。
顔のむくみをとるセルフケア
顔の骨に沿ってあごの方から耳に向けて親指でそっと押していく。
間違った「顔筋トレ」は老け顔に
前述の通り、顔には小さな筋肉がたくさんあり、多彩な表情を作っていますが、表情の癖や噛み締めなどにより筋肉が発達し過ぎると、表情ジワが深くなります。
「顔ストレッチ」や「顔ヨガ」は、やりすぎると、かえって表情ジワや折りジワが深くなったり輪郭が崩れたりすることがあります
顔の筋肉は加齢とともに、拘縮(強くなって固まる)するため、緩めるほうが若々しくなります事実、表情筋を緩める『ボトックス注射』は、このような過剰な筋肉の収縮を緩めて、シワを解消するものです
姿勢を正すと表情も晴れやかに?!
皆さん、スマートフォンや新聞を読む際の姿勢は意識していらっしゃいますか猫背で首が前に出る姿勢は表情にも悪影響を与えます
首が前に出た姿勢になると広頚筋という首の薄い膜状の筋肉が伸び、これにつながる顔の土台と呼ばれるスマス筋膜を引っ張ってしまいます。これが下に引っ張られることで、同時に顔の皮膚や脂肪が首になだれこむように引っ張られ、輪郭がぼやけてしまったり、口周りのたるみを助長します
筋肉、筋膜、皮膚はそれぞれ独立したものではなくすべてがつながっているので、姿勢を正すことで体全体のバランスを改善できます肩甲骨を寄せて正しい姿勢を意識することで、肌もたるみにくく、気分も上向きになるはずです
皮膚を守る基本の3本柱
表情筋のケアも大切ですが、それを覆う皮膚のケアも大切です気候がさわやかになっていくということは、湿度も下がっているということです。乾燥した肌は荒れやすいので、しっかりケアしていきましょう
スキンケアの基本はこちらの3本柱です
「優しく洗う」朝洗顔は洗顔料を使わない人もいますが、寝ている間も皮脂は出ます。また、夜に塗ったクリームなどの油分が残っていると、そのまま皮膚の上で酸化し肌に刺激を与えてバリア機能を乱し、むしろ乾燥を招くはめに・・・。
皮脂がまったく出ない人以外は、朝も洗顔料を使ってきちんと洗いましょう
洗顔後すぐに肌がつっぱったり乾燥を感じたりするのは、洗顔料が強すぎる、こすっている、そして洗い流すお湯が熱すぎるなどの原因が考えられます
「しっかり潤す」日本人はベタつきを嫌う傾向にありますが、水分を抱え込んだ状態を維持するためには、化粧水だけでなく乳液やクリームでの保湿が必要です
効果を得るには、手が肌に“ペッタン”と吸い付くぐらいの量がおすすめです。
「毎日の光対策」夏以外は不要だと思われがちですが、冬も紫外線は降り注いでいます。肌の老化は、光老化の影響が8割を占めます。今日ぐらいはいいかと油断して、紫外線対策をおろそかにすると、皮膚の健康も美しさも損なわれてしまいます毎日の光老化対策が不可欠です。
是非ご参考になさってください
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