他院でわきがの手術を2回と、ビューホット治療1回受けられた方です。
まだにおいが気になるとのことで来院されました。
適切に手術が行われていれば、においの原因となるアポクリン汗腺はほぼ摘出されているはずです。
患者さんの腋の状態です。
右わき
左わき
わきが手術によって、傷はもちろん、色素沈着と、おそらく皮膚が一部壊死しその後にできた瘢痕も目立ちます。
さて、この方はどうしてまだ臭いが気になってしまうのでしょうか?
何度もわきが治療を繰り返す方の中には、自分の臭いに大変敏感になっていてる方もいらっしゃいます。少しでも臭いを感じるとそれが他人の臭いであっても自分から発せられているのではないかとか、密集している場所にいるだけで自分の臭いが他人に伝わっているのではないかと心配になるようです。
今回の患者さんは、このような訴えはなく、明確に、治療前の状態が10であれば、手術をして1~2ぐらいになり、ビューホット治療を行って、少し良くなったがまた最近2ぐらいになったと客観的に臭いの状態を評価できていました。
そこで診察したところ、いくつか粉瘤(アテローム)があり、これがにおいの原因になっているなと。
緑の部分が、皮膚が壊死した後の瘢痕。
赤の部分が粉瘤(アテローム)です。
わきが手術後は、こういったことがまれに起こります。
触るとしこりを感じ、表面からみると黒いぽつぽつしたものがあり、押したり潰したりすると、白いものがにゅるっと出てきます。臭いを発しますが、わきがの臭いとは少し異なります。
患者さんにも、このことをお伝えし、粉瘤の除去手術を行いました。
途中、粉瘤からの臭いを患者さんに嗅いでもらうと、
「この臭いが気になっていた」と。
もしかしたら二度目の手術は不要だったのかなとも思いましたが、その時の状況は診ていないので何とも言えず。
臭いは、見て判断できませんので、臭いをかいだり腋の皮膚の状態を診たり、様々なことを問診して判断します。
適切に判断してから治療を行わないと、間違った治療になり、当然患者さんが気にする臭いの解消にはなりません。
鹿児島のセイコメディカルビューティクリニックではミラドライの治療を行っています。
多くのわきが手術を行ってきましたが、切開するわきが手術と比べても、効果や合併症トータルで考えてもミラドライの方が優れた治療だと思います。
私の治療日であれば、局所麻酔だけでなく、笑気ガスや全身麻酔を行いながら治療を行うこともできますので、ご相談くださいね。