先週、リリースしたセミナー動画『困難を乗り越える力SOC:ストレス社会を生きる働く人に必須のライフスキル』をご視聴くださった方から、新人さんへのコミュニケーションのご相談メールをいただきました。

 

ありがとうございます!

 

今回、ご相談概要の掲載許可を得られましたので、個人特定されない形で、共有いたします。

 

その方の勤務されている医療福祉施設は、離職率が高く、今月もお一人、辞められたとのこと。

 

そして、この4月から働き始めた新規採用者のなかにも、Part3の動画でお伝えしている「新規採用者がメンタルダウンし、退職していくプロセス」の特徴に、まさに当てはまっている人がいて、今ならコミュニケーションの力で救えそうだから、何とかしたい。

 

ある新人さんの教育係さんは能力が高く、面倒見もいいのに、なぜか、その人の下で働く新人さんはメンタルダウンしてしまう。

 

Part3の動画を見ていて、気づかないうちに、新人さんを追いつめてしまっているのかもしれない

 

――― と思われ、メールをくださったのです。

 

【出典】 https://filmuy.com/ghc/video/c41056 

 

 

その後、メールをやりとりし、気づかないうちに新人さんを追いつめてしまっているコミュニケーションの改善点として、以下の3点が考えられることをお伝えしました。

 

 

1.基本となる理論を伝え、一貫性をもたせる教え方をする

 

その教育係さんは、能力も、感性も高い方で、その場の状況で求められることを察知し、ふさわしい対応を、臨機応変にとることができる優秀な方です。

 

しかし、なぜその対応が適切なのかについて、つまり、その行動の背景となる理論を、新人さんに言葉で伝え、教育するのが苦手なようです。

 

行動を注意されても、背景となる理論を伝えないと、新人さんは、その行動の基本となる考え方が理解しづらく、各場面に応用するのも難しくなります

 

つまり、一貫性がないように感じ、自分に求められている行動を考えるのが難しくなり、そうした経験を積むうちに、困難を乗り越える力SOCを構成している感覚の一つ、「わかる感」が下がってしまうのです。

 

一貫性と「わかる感」の関係については、Part4の動画で解説しているので、Part4の動画もご視聴ください。

 

【出典】 https://filmuy.com/ghc/video/c41056 

 

 

2.期間限定ではなくて、「私はいつでもサポートしますよ」という発言を!

 

今月、一人退職したことに伴い、来月、新たな人の入職が決まっているため、教育係さんは、少し焦っていたようです。

 

新人さんに、ことあるごとに

「来月から、新しい人が入ってくるから、そうなったら、あまりあなたにかまってあげられなくなる。だから、今のうちに、疑問に感じたことは何でも聞いて、早くひとり立ちしてね」

と伝えてしまっていました。

 

こうしたことを言われ続けていると、新人さんは、見捨てられる不安を抱き、

「来月からは、すべて自分一人でやらなくては」

と、心が追いつめられやすくなります。

 

そうさせないように、ここはぜひ

「来月から、新しい人が入ってくるから、これまでのような一対一の指導は難しくなるかもしれないけど、そうなっても、疑問に感じたことはいつでも、気軽に聞いてね

と言うと、心が弱りかけている新人さんに、「なんとかなりそう」と思ってもらうことができるでしょう。

 

この伝え方で、困難を乗り越える力SOCを構成している感覚の一つ、「できる感」を高められるのです。

 

 

3.教育係さんをサポートしよう

 

2で、教育係さんが、

「期間限定でしかサポートしてあげられないよ」

というような発言をしていたのは、教育係さん自身の心に余裕がなかったからです。

 

だからこそ、上司は、教育係さんをサポートし、教育係さんと新人さんの二人セットで育成したいですね。

 

 

お役立ていただけたら幸いです。 

→ https://filmuy.com/ghc

(上記サイトからは、無料イントロ動画もご視聴いただけますので、ぜひご視聴ください!)

 

 

【参考書】