「ロコモ・ザ・ワールド宮崎」構想に共感
宮崎県では宮崎大学整形外科を中心に、ロコモに関する研究、教育、啓発、予防活動を行っているそうです。
ちなみに、ロコモとは「ロコモティブシンドローム」のことで、足腰を始めとする、運動器の衰えのことです。
このままいくと寝たきりになりますよ、
つまり「寝たきり予備軍」ともいえるのです。

私はロコモの啓発活動はとても大事だと感じています。
まず知ってもらうことが大事なのに、まだまだ知らない人が多いからです。
かねてより、多くの人にロコモを知ってもらえるよう、啓蒙に関する仕事がしたい、という思いがあり、一般の方向けの本の企画を考えていました。 そして、ご縁があって出版のお仕事を頂き、今年2014年5月に本が出版される予定となりました。
「ロコモティブシンドローム」を知り、早めに手を打ち、予防しましょう!という趣旨の本です。
ですから、この、宮崎県の活動には深く共感し、 感動すら感じます。
本当に素晴らしいと思います。
県レベルで啓蒙活動を行い、教育、予防活動もしているなんて、これほどの効果はないと思います。
日本中でこういう活動が広がり、数年後にはどこの都道府県でも当たり前になるといいですね。
そうすれば、ぴんぴん動ける高齢者の方が本当に増えるでしょう!

そして、さらに素晴らしいと思ったのが、「ロコモティブシンドローム」は対象が中高年の方々、というのが 普通の概念なんですが、宮崎県はなんと、小学生から

ロコモを予防するという意識をもって活動されている、ということなんです。

小学生。
まだまだ体はぴんぴんしていると思いがちではないでしょうか。
でも、全くそうではないんです。

むしろ、無理をすれば壊れてしまうのです。

昨年、私は子どもの体について、スポーツについて講演をさせてもらう機会が2回ありました。
その時に私が話したことは、
子どもの体は大人の体が小さくなっているのではなくて、まだまだ未完成なものであること。
大人と体のサイズが違うだけではなく、中身が全くちがうものだということ。
それは、軟骨だらけで、骨は弱く、筋肉は鍛え ようと思っても男性ホルモンの生 成がまだ未熟なのでつかない(つまり筋トレの意味も効果もない)
そういうものなので、15,6歳になるまでは、とにかく運動はやりすぎないこと、
運動を楽しむことが大事であり、鍛えようとして体を痛めないように注意して下さい
ということでした。
宮崎大学の帖佐先生もやはり子どもの運動のしすぎの危険性をおっしゃっています。
数年前ですけど、NHKの今日の健康でも話されたそうです。↓
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2010/02/0225.html
地域で検診すると、運動不足による肥満傾向や生活習慣病が見られる一方で、 運動のしすぎによる手足や脊柱の変形、傷害がみられるそうです。
運動不足と運動のしすぎ、という
「身体の二極化」
が問題になっているのです。
運動が好き、選手になりたいという夢もある、など、熱心になるあまりに体を痛めてしまっては本末転倒です。
子どもの頃のケガはきれいに治るだろうと思ったら大間違い

です。
痛みが残る、変形などしてしまえば大人になっても動作に支障がでたり、あとから変形が進んだり、痛みも悪化したりします。
知っていれば、無理なんかしなかったのに、と後悔しても、もう取り返しがつかないのです。
お子さんがいらっしゃる方は、注意してあげて下さいね。子どもは知らずに頑張ってしまいますから…。ちなみに、20代女性で運動不足の方も多く、20代女性でも「ロコモ」になっている人がいるそうですよ。
それはヤバイ!
その話はまたの機会に。ロコモ予防、寝たきり予防は40代から、と私自身、思っていましたけれど、子どもの頃から大事ですね!
一生使う自分の体ですから、子ども自身も体のことを分かっていることは大事です。これからは、子どもにもその親や家族にも、体のこと、ロコモのことを啓蒙、教育をしていきたいものです。