過剰脱脂のリスク
①下まぶたの凹みやシワが目立つようになる
③についてはかなり修正が難しく、当院では行っていません(失明のリスクもあるのでほとんどのクリニックで行われていません)。
今回は、過剰脱脂によって生じてしまった
①下まぶたの窪み、②上まぶたの窪み
この2つの修正症例を並べていきます。
①下まぶたの窪みの修正
【下まぶた…ベビーコラーゲン注入】
目頭からハの字に伸びる影…。こういった凹み感は、脱脂ではほぼ必発と言っていいかもしれません。
酷いくぼみではないですが修正は可能です。
目の下の暗さが無くなりました。
そもそも論ですが、脱脂は凹ませる手術なので光が当たりにくくなって暗く見えてしまうことが多いです。仮に滑らかになったとしても暗く見えてしまったら若返りとは相反する変化になります。
【下まぶた…ベビーコラーゲン注入】
同様にベビーコラーゲン注入での修正です。
下まぶたの凹み感はそうでもないので過剰脱脂ではありませんが、脱脂で解決できないハの字の凹みが強く残っていましたので、この辺りに注入しました。
脱脂ではなく裏ハムラをしていたら生じていない凹みです。
【下まぶた…脂肪注入】
膨らみはなくなったのに何故か元気に見えない、明るく見えない、という人は、まさにこういう「凹みグマ」ではないでしょうか？
下まぶた全体が広範囲に真っ黒(影)になっています。
脂肪注入でボリュームを加えて明るくしています。
【下まぶた〜頬…脂肪注入】
下まぶたが強く窪み、ハの字の溝も深いですが、脂肪注入でふっくら若々しくなりました。
年齢を重ねれば、眼窩脂肪の膨らみ以外にも周りの組織が痩せてくる加齢現象が必ず起こりますので、ある程度の年齢以上は、脱脂で最高の仕上がりになることはまずないと言っていいと思います。
脂肪注入とベビーコラーゲン、どっちが良いの？
脂肪注入とベビーコラーゲンの1番の違いは持続期間ですね。ただ、脂肪注入は他の部位から採取しないといけないですし、しこりになってしまうと厄介(摘出手術を検討しないといけない)というリスクもあります。
あとは好みですね。カウンセリングで相談しましょう。
②上まぶたの窪みの修正
このメカニズムについては、こちらの過去ブログで考察しています。
上まぶたの窪みは、構造上ヒアルロン酸注入が最も適していると私は考えています。
【上まぶた…ヒアルロン酸注入】
脱脂してから上まぶたも窪むようになったとのことで、ヒアルロン酸注入で治療しています。
下まぶたも注入したいところですが、今のところご希望はありません。
【上まぶた…ヒアルロン酸注入】
同様の状態です。窪みがない(少ない)方が若々しいですよね。
窪みが強いと二重が消えてしまいますが、復活しています。上まぶたと下まぶた、両方を治療するケースも多いです。
【上まぶた…ヒアルロン酸注入】
【下まぶた…脂肪注入】
こちらのモニター様、実は③眼球後退も起こっています。このように、周りの肉付きとは乖離した目玉と上下まぶたの落ち窪みが生じます。 過剰脱脂は皆同じような独特の目つきになります。
術後、穏やかな目元に戻りました。
いかがでしたでしょうか？
多くのクリニックで行われている脱脂ですが、SNSで「脱脂して良かった！」という人がいる一方で、このような修正も多く行われているのが現実です。
脱脂は適応が狭く、脂肪を取るだけで作れる美しさも頭打ちです。まして、過剰脱脂に至ってはもってのほか。脂肪を取るにしても適量にすべきです。
クマ治療を検討中の皆さんも、「ドクターに全てお任せ！」ではなく、身を守るための予備知識として前回〜今回のブログをしっかり覚えておいていただきたいと思います。
皆さんが信頼できる真っ当なドクターに出会うための一助になれば幸いです。
あじクリを受診しましょう！