『  クリスマスの約束  』



金色のいちょうの葉が、ひらひらと
舞い落ちて、歩道に広がっている。

冷たくぴーんとはりつめた空気の中に、
今年もイルミネーションが灯り始めた。



僕はいつも思うんだ。

ぴかぴかと照らされたお家には、
とても幸せな家族が住んでるように
見えるのは、なぜなんだろうって。



今の僕にはママがいない。

小さな時だったから、あまり記憶がない
けれど、ママもお庭の木を、ライトアップ
してたっけ。

それから、クリスマスケーキを一緒に
食べたことだけは少し覚えてる。



僕は、いつも、クリスマスが近づく少し前に
サンタと約束をしてる。

大きめの靴下を置いて、その中にお手紙を
入れておくんだ。

実は、サンタとは誰なのか…
最近、気づき始めたところだ。



いつもは、『流行りのゲーム機をください』
とか『かっこいい自転車をください』とか
を書いてる。

靴下には入りそうもないものばかりだ。



だけど今年はね… 

『パパと仲良く、フライドチキンとケーキを
食べたい。それから、その時、ママの椅子
にはママが座って、笑っていますように…』

と書いてみたんだ。



そして、クリスマスの日がやってきた。

パパは、フライドチキンとケーキを
ぶらさげて、いつもより早めに帰って来た。

僕はせっせと、チキンをお皿に盛り付けて、
ケーキにろうそくを立てた。

パパが、ろうそくに火をつけたその時、
ケーキの向こうに、ニコニコと笑うママが
座っているのが見えたんだ。

もしかしたら、パパには
見えなかったのかもしれない。



外では、今年初めての雪が降り始めてた。

でも、その時、僕の心にはあたたかい
イルミネーションが、ぽっと灯ったんだ。

僕には何よりもうれしいプレゼントだった。

そのイルミネーションは、きっと明日からも
僕の心で輝くはずだ。



僕は、サンタにそっとお礼を言ったんだ。
大きめの靴下を置いて
お手紙も入れて…







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