今日は以前、僕たちは戦わないの映画化決定の妄想ニュースで書いたあらすじを
ちゃんとしたプロットに仕上げてみました。
僕戦はMVの世界観から想像を拡げてあれやこれやとブログでは書いてはいるんですけども、まだ何も形あるものとしては世には出せてはいないので
小説とか、ダメならシナリオでもいいし時間はかかっても何かを書いてブログには残したいですね
メインキャスト
──島崎カルハ
AKB48 の第55代目センターで絶対的エース。
40周年を迎えたAKB48を背負う若きリーダー。母親は令和の時代にぽんこつエースと親しみを込めて愛され、ぱるると称された島崎遥香。
──横山由香
AKB48第11代目総監督。三代目AKB48 総監督を横山由依を母に持つ。
母は現役時代にはゆいはんと言われたことから二代目ゆいはんとも呼ばれる
── Rino.Sashihara
日本名は指原莉乃。元AKB48メンバーでAKB48選抜総選挙3連覇を成し遂げた伝説のアイドル。卒業後はタレント活動を経てアメリカに移住しアメリカ国籍を拾得。作詞家などミュージックシーンのクリエーターとしてグローバルに活躍。
師匠秋元康の後を継いでAKB48のプロデューサーに就任、現在に至る。
西暦2040年、イスラエルの核施設をイランがミサイルで破壊、その報復にアメリカが乗り出しイランの核施設を含む軍事施設を空爆でことごとく破壊した
ロシアはアメリカを共産圏諸国への宣戦布告だと糾弾し国家非常事態宣言を発令、ハワイはオアフ島沖1000kmの場所に核爆弾を着水させた。核爆発が海中深く数千mの深海で起こり実害はなかったものの世界は激震し
事実上世界は第三次世界大戦に突入。
ロシア中国北朝鮮などの共産圏諸国は次々と国連を脱退
世界各地で起こる紛争、
その長らく続く戦いに世界は膠着状態に陥っていた。そんな中、中国ソビエトの共産圏諸国とアメリカを中心とする自由主義勢力の間で日本は今尚中立の立場を取っていた。
毎日のように起きる中国海軍との日本海での小競り合い。
アメリカからの参戦を求める執拗な催促。
揺らぐ日本の立場。
下した日本政府の決断は日本の進化したAIとサイボーグテクノロジーがその軍事力と戦闘力において世界のどの国よりも秀でていることを示すことによって世界での優位性と中立国としての安心安寧の地位を保ち続けることだった。
そして政府は令和の時代から30数年続けていた人の遺伝子の組み換えを公にする。それによって超人類とも言える脅威のサイボーグ戦闘マシーンを既に誕生させていた。格闘を伴う対人戦闘能力はもちろんの事、銃器等の火器を使用しても常人の能力を遥かに超越する。
もし彼彼女らが前線に投入されれば形勢は一気に自由主義勢力へ傾くだろうと予想された。
だが日本政府は世界に向けて大々的に発表したものの世界の軍事バランスを崩れることを憂慮するとして、対立する双方が歩み寄り平和を目指すことを条件にその技術を封印することを確約した。
そしてその平和の象徴としてこの世に送り出されたのがスーパー遺伝子を組み込まれた新世紀AKB48のメンバーたちだった。
アメリカ、ロシア、中国
僕たち戦わないと世界にメッセージを伝え歌い踊るAKB48。超人的なその戦闘能力はあくまでも平和を得るための抑止力永遠に平和の象徴の女神として存在するはずだったのだが………
──ボクタチハタタカワナイ──
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~プロローグ
AKB48シアターが公演リハーサル中に何者かによって放火される。
JTIのメンバー総勢300有余名、その頂点にある絶対的エース島崎カルハを始め主力の選抜メンバー16名が一酸化炭素中毒によってその場で死亡。
急ぎ駆けつけた総合プロデューサーRinoSashihara。まだ煙が立ち込める現場で酸素マスクをしながらの一人一人の遺体確認を行っていた。
一瞬の出来事だったのね
島崎カルハだけはマイクを左手にそれを口に当てたまま亡くなっていた
生き残った観客やスタッフの証言によると逃げ惑う観客を落ち着かせようと煙が舞って炎が迫る中、16人は最後の一人を見送るまで舞台に立ち続けたらしい
その中でもセンターに居た島崎カルハは毅然としてその場を動かず一人マイクを持ち舞台から叫び続けたらしい。
(落ち着いて、私達はここにいます、みなさんを見守っています
だから落ち着いて先を争わないで指示に従ってください
私達はここにいます、ずっと見守っています、だから…)
そう叫びながら事切れたという。
ぱるママの遺伝子を受け継いで同じ様にポンコツの象徴だったあんたが最後はみんなの先頭に立っていたのか
Rinoはそう絞り出すような声で呟くと涙と鼻水で顔をグシャグシャにさせながら何度も何度も嗚咽を繰り返した。「すすに塗れてもこんなに白いのに」
信じられない様なきれいな死に顔だった。
呼び掛ければ「Rinoさん、話しかけないでください」といつもの様に塩で返されそうな、そんなカルルらしい真っ白できれいな顔だった。
火元は劇場が入るビルの階下からで下は激しく燃えたものの上階の劇場内部は
大勢の死傷者が出たとは思われないほどに不思議と延焼は無かった。
検屍官や消防士が検証を行ってる現場でRinoはひとり劇場の真ん中に座り動けないでいた。後ろから見るその背中は周りのスタッフが声を掛けるのも憚られるほどにいつもより一回りも二回りも小さく見えた。
「先生、公安の方が」
そんな小さくなったRinoの背中に政府から緊急の要件がある旨のメッセージがスタッフから伝えられる。
「公安が?」
「公安の方を伴って総理がいらっしゃるそうです」
「総理が?谷部総理がここに来るってこと?」
「もう官邸は出たとのことです。メールで簡単な要件は送ったということですが
来てませんか、先生」
──ご無沙汰しているにも関わらず突然の非礼はお許しください
手短に申し上げます
今からそちらの16名のご遺体を引取りにまいります。
ご家族の方にはこちらでご連絡させてもらい了承を得るつもりでいます
突然の無作法な申し出で混乱されるかもしれませんがこれは日本政府の急を要する最重要案件につきお許しください。
尚、このことは政府の極秘事項につきもし他言されるようなことがあれば罪に問われます。勝手なお願いで重ね重ね誠に申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
谷部慎蔵
遠くでサイレンが鳴っていた。
その津波のような音の渦は四方八方から聞こえていた。
いったい何が起こっているのか
迫りくる世界の終わりの中にのみ込まれていくAKB48
悲しみと絶望の淵にあるこのAKB48にいったい何をこの国は望むのだろうか
𓂃𓈒𓂂𓏲☆.・𓂃𓈒𓂂𓏲☆.・