tepoさんの5周年企画に参加中。

気になる方は最初からお楽しみください。

 

 

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♥6

 

 

覗き穴から外の様子を窺おうとしたら・・・

 

 

うわぁっ!

目玉のお化けがいる!!

 

覗き穴いっぱいに目玉!

血走ってて黒くて、目の真ん中の黒いところがやけに大きい!

あれは人間の目じゃない!

お化けだ!

 

なんで!?

うちにお化けがくる!???

妖怪とかお化けの知り合いなんていねーぞ。

知ってるのはフランケンシュタインと狼男くらいだ。

 

 

叫ぶのは、かろうじて回避したけど。

仰け反って、後ずさって、玄関の段差にくるぶしをぶつけた。

痛って〜くそっ!目玉お化けの野郎!

けちょんけちょんに伸してやろうかっ!?

 

片足立ちになって、ぶつけたくるぶしを撫でながら、もう一度覗いた。

また覗き穴いっぱいの目玉。

まだいやがる!

 

こうなったら、ひっ捕まえて、覗きなんて二度とできないように!

その目ん玉くり抜いてやる!

 

もう一回目玉お化けを確かめようと、もう一回覗き穴から外を見た。

玄関のすぐ外でウロウロフラフラしてたのは・・・翔君だった。

目玉お化けはどこ行った?

 

 

ウロウロフラフラしていた翔君がドアに近づいて来た。

ぐいーんと顔が視野いっぱいに大映しになり。

そして、目玉お化けになった。

 

あのお化けは翔君の目玉だったのか!?

 

 

で?え?なに?

目玉お化け・・じゃなくてなんで翔君が?

なんで覗き窓から覗いてる?

なんか用があって、来るにしろ・・・

普通は覗き穴から人んち覗くようなことはしないはずだよな?

 

うちの中、なんか探ってる?

それとも・・・俺のこと・・なんか調べてる?

 

いや・・ただ単に、いるかどうか確かめてた?

そんなのはインターフォン鳴らせばいいだけか。

 

仕事のことで何か用事・・・はマネージャーから連絡くるよな?

じゃあ・・・翔君がうちに・・・ってか。

俺に何の用だ?

 

ない知恵を絞って、翔君が玄関のすぐ外にいる理由。

覗き穴からうちを覗きこむ理由を考えた。

しばらく考えて・・・

うん・・・・考えるのは無駄!

 

 

何にしろ、うちの前で翔君がウロウロフラフラしてたら、目立つ。

変な噂が立つかもしれない。

こうなったら・・・・直に聞いてみるしかない?

 

鍵を開けて思い切ってドアを開けた・・・ら。

ガチャン。

チェーンがまだかかったままだった。

それでも隙間から翔君が見える。

 

 

「翔君、うちになんか用?」

 

「智君、いきなりでぇごめん。

ちょっとらけぇ・・・いいかなぁ?」

 

「今開けるから待ってて。」

 

 

一旦、ドアを閉め、チェーンを外した。

押し開けようとしたドアがいきなり開けられた。

 

うわっ!

ドアノブを掴んでいた俺はその勢いで引っ張られて、たたらを踏んだ。

ドアが開いたところから翔君が俺にぶつかる勢いで入ってきて・・・

 

 

 

a 翔君の下敷きになる

b 翔君をよける