ショウくんが、出て行った後、ベッドに潜り込んだ。
心の芯が凍てつきそうになってるから・・・
せめて、体だけでも、あっためて。

翔くんが僕に与えてくれていた、あったかさ・・
思い出したかった。



自分だけが愛されてるって・・思いたかったのに。
それなのに・・僕が見たのは・・

自分だけが愛されてるわけじゃない、という・・冷酷な真実で。
翔くんにとっては、それが当然のことのようで。

きっと・・今までは、僕をうまく騙しててくれたんだ。


その上で成立してた、この関係。



この関係・・いっそのこと、壊す?
そして・・この苦しみから逃げ出す?

それとも・・・騙されていることを知りつつ、それでも、翔くんの側にいる?


きっと・・それを決めなきゃいけないのは・・僕。
だって・・翔くんは、きっと、変わらない。


だけど・・そんなこと・・僕には・・決められない・・
翔くんから離れても、苦しい。
翔くんの側にいても、苦しい。


僕は・・・・どっちの苦しさを選べばいい・・・?