唐突です。すごい唐突ですが、私、友達のおばあちゃんから嫌われてたんですよね。
中学校のとき常日頃一緒にいた友達、ミクコっていうのがいたんです。
私、ミクコのおばあちゃんから嫌われてました。
ここでザッとミクコの自己紹介をします。
ミクコ。3月9日生まれだったのでミク(39)コと名付けられた。
本人曰く「ママが名前を考えるのが面倒くさかったからミクコになった。お姉ちゃんも7月7日生まれでナナ(77)コ。姉妹揃って名前考えるのが面倒くさかったから誕生日が由来で名付けられた。小学校のとき名前の由来をきく宿題があったが由来もクソも誕生日だ。」
とのことです。知らんがな。
そんなミクコは人類史上最も時間と約束を守らない、という風の噂が新潟辺りまで届いたとか届いてないとか。
それくらい時間、約束、紙、洋服、世界記録…破れるものは片っ端から破ってた荒くれ者なのですが、
時間と約束しか守らないと謳われている私(どれくらい時間と約束を守るかはこの過去の記事をみてください。)がついているのです、そりゃあ遅刻なんてさせません。
遊ぶ約束をしているときは
起きたら電話をさせます。
まず約束時間まで寝ている可能性が否めないからです。
その電話がないときはミクコの携帯電話に鬼の首を取ったように電話を掛けます。
このときの私はきっと本物の鬼でした。
かなりの可能性で携帯がとまっているか(お母さんからとめられている)かマナーモード(それもお休みモードで呼び出しすらならないモード)になっているので、ミクコ宅の固定電話に電話を掛けます。
するとここも9割9分35厘くらいの割合でおばあちゃんが電話に出ます。
「はい、もしもし○○です」
「こんにちは、マナですけど、ミクコちゃんはいらっしゃいますか?」
「はぁ!何ねあんたは!誰ね!
ミクコとかはおらん!」
だいたい10回中8回はこの会話のやりとりが必ずあります。ミクコとかはおらん、と言うのはおばあちゃんの口癖だったんでしょうね。
「ミクコちゃんの友達のマナです。今日、ミクコちゃんと遊ぶ約束していたのですが連絡がとれないんです、電話を掛けなおすように伝えてもらってもいいですか?」
こう言うとおばあちゃんは二階の自分の部屋で寝ているミクコを起こします。
おばあちゃんは絶っっっ対二階には上がらないので一階からミクコに声をかけます。
多分二階に上がると死ぬ、的な自分ルールがあったのでしょう。
「ミク~、ミク~…
やっぱりミクコはおらんよ。」
雑な感じでミク~と名前を呼んだだけで
3秒くらい後に”やっぱりミクコはいない”という驚くべき返答があります。
やっぱりミクコはいないのです。
あんな声で二階で寝ているミクコに聞こえるわけがないのですがミクコはやっぱりいないのです。
そんなに私とミクコを遊ばせたくないのでしょうか。
こうなると私はミクコ宅まで出向くしかありません。もうただの意地です。
ミクコ宅に着いた私はインターホンを鳴らします。
やはりここで出てくるのも15割9分82厘の高確率の割合でおばあちゃんなのです。
「こんにちは、ミクコちゃんを迎えに来ました」
「なんね、あんたは。誰ね。
ミクコげなおらんよ。」
あくまでもミクコはいない、ということを貫き通しますがそこは私も退いてられません。
「起こしてきますね~」
「なんね、あんたは、ミクコはおらんよ、誰ね。帰りんしゃい」
とうとう帰りを促されたりしますがそれもいつものことなのであまり気にしてられません。
そうこうしているうちに玄関でのざわめきに気付いたミクコは起き上がります。
元はと言えばミクコが寝坊するからおばあちゃんから帰りを促されたりしたのです。
「あーごめぇーん起きたー」
仏のように温厚な私でもこの時ばかりは絞め殺してしまいそうな衝動に駆られていましたし、事実何度か絞めました。
そしておばあちゃんは孫のミクコにこう言いました。
おばあちゃん「なんねあんたは、誰ね」
ただの痴呆でした。