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ミクコのおばあちゃんストーリー第2弾


前回も書きましたように私の親友は時間を守ったことがない女でした。
今となっては当時のミクコはもしかしたら時計を読めなかったのではないか?という都市伝説的言い伝えもあったりなかったり、なんですが

その日も私はいつものようにミクコ宅の固定電話に電話しました。

10回電話をかけたら27回はおばあちゃんが出るので、もちろんこの日もおばあちゃんが電話にでました。

「マナですけど、ミクコちゃんいらっしゃいますか?」

「なんね、あんたは、誰ね?」

毎回2回以上は自分の名を名乗ることになるのですが、そんなことはお茶の子さいさい、手慣れてますのでいちいちツッコミません。サラッと流していきます。


「ミクコちゃんのお友達のマナです。
ミクコちゃんはいらっしゃいますか?」

「ミクコがなんね。」

この日は珍しく”ミクコとかおらん”と言う口癖を言いませんでした。
今日はスムーズに話が進みそうだ、と私は喜びました。

「ミクコちゃんに代わってもらってもいいですか?」

「あー待っときんしゃい」

ガタッと受話器を机に置く音が聞こえました。

(うわー。呼んできてくれるなんて珍しいなー
機嫌がいいのかなー)

そんなことを思いながら私は受話器を耳に当てた状態でミクコの応答を待ってました。

しかしいくら待ってもミクコは電話口に現れません。
それどころか、絶対に気のせいだと思いたかったのですがおばあちゃんのイビキが聞こえてきました。

もうパニックです。この14年間(当時中学2年生)1度も経験したことのないことが今おこっているのですから。

ミクコを呼んでくるから、と言って受話器を置いたはずのおばあちゃんのイビキが聞こえるのです。完全に意味もわかりません。

おばあちゃんはミクコを呼ぶのを瞬く間に忘れて眠ってしまった…?通話中の受話器を置いたまま…?孫の友達を放置して…?

まさかそんなはずありません。
数分のうちに用件を一瞬で忘れて、一瞬で眠るなんてあり得ません。そんなこと出来るのはのび太くらいです。
生身の人間がそんな神業を出来るわけがありません。

予期せぬ出来事がおきると人間はパニックになります。
気がつくと私は電話を繋いだままミクコ宅へと走りました。


ミクコ宅へお邪魔するとそこには完全にイビキをかいて寝ているおばあちゃんと
無造作に置かれた受話器がありました。

未だに何が起きたのかわからなかった私は自分の携帯にむかって「もしもし」と言いました。するとミクコ宅の固定電話の受話器から「「もしもし」」と私の声が聞こえました。


おばあちゃんは普通に用件を忘れて普通に通話中の電話を放置して普通に寝てました。

ごく普通ですね。

そしてごく普通にミクコは寝てました。
もうごくごく普通ですね。日常です。