「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・アディオス」を観た。 | 国立(くにたち)昭和大衆音楽同好会

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昭和(1926〜1989年)のジャズ、ブルース、ラテン、ロックなどの音楽を独断と偏見で紹介!

 「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・アディオス 」。2017年の音楽ドキュメンタリー。 昨年の日本公開時は見逃してしまったが、今年1月にソフト化されたので、ようやく観れることに。

 

  前作「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の解説とメイキング映像みたいな要素も強い前半。キューバの国と音楽の歴史の基本的なところも言及されていて、ありがたい。50年代でもキューバではアメリカのように黒人差別が根強かったとか、キューバ革命前後の様子とか。しかしカストロもソンを歌っていたってマジか(笑)

 

  それまでは隠遁生活だったが映画の大ヒットによって世界的なスターとなったイブライム・フェレール、そして今も現役のオマーラ・ポルトゥオンドが前作以上に話の中心となって登場している。イブライムの深みを持った声に「あれ?こんな良かったっけ!?」とかなりウットリしてしまった。ソンでは実は難しいという歌の即興もイブライムは得意としていたそうで、その辺りのエンターテイナーとしてのステージ上でのかっこよさも今作では特に印象に残った。
 

 

  キューバ音楽の全盛期1950年代の映像がちょいちょい出てきて、どれも短い時間ではあるがけっこう釘付けになる。個人的にはこの辺の時期のキューバ音楽をもっと聴いていこうかなと思った。ベニー・モレーの名前も何回か出ていて、また聴きたくなってしまった。

 

 

 

  キューバ音楽そのものの魅力、そしてそれぞれの音楽家の人生の苦味、両方とも前作以上に掘り下げて描かれているように思う。ラテン音楽ファン以外でもかなりおすすめです。(後藤敏章)