
<3月31日>
台湾南部、台南市開山路にある 「 延平王祠 」。
台湾の英雄 「 鄭成功 」 を祀った廟の奥に、もう一つ立派な 「 太妃祠 」 の名前が冠された建物があります。
鄭成功は日本の生まれで、幼名は 「 福松 」。母は日本人で 「 田川 松 」 という方です。1600年代ですから
徳川の時代。肥前国平戸藩の藩士の娘として生まれ、平戸で活躍していた鄭氏の妻となり、「 成功 」 を生み
ました。

「 振興中華 」 の文字。
明の治世に生を受け、清王朝に抵抗して台湾へ逃れ、台湾の基礎を築いた鄭成功には日本民族の血が
流れていたことになります。

台湾開発の始祖として崇められている鄭成功の母は、大切に祀られていました。
位牌も残されています。

廻廊を廻って、そんな鄭成功と日本人母の歴史を見て行きました。
「 鄭成功 」 と言われても、実は歴史で習って、僅かに名前が記憶にある程度。台湾の始祖であることをはじめ
詳しいことは殆んど分かりません。
ところが、台湾に来て見ると、あちこちで鄭成功の名前が出て来、同時に彼を生んだ偉大なる母 「 田川 松 」
の話しになります。

延平王祠の中をひと回りして、外へ出て来ました。
庭を歩いていると、素早いスピードで動くものが見えます。リスでした。木の幹から枝へ、枝から根元へ、地面
を伝って別の木の幹へとちょこまか動きます。

地面に降りる瞬間を捉えることができました。
野生のリスは滅多に見ることがありませんので、珍しい光景をカメラに収めることができました。