
昨夜は快晴に恵まれ、仲秋の名月がくっきりと、煌々と見えていました。
知人の誘いもあって、妻と二人、車で10分ほどの神社の境内へ。

境内では、篝火が焚かれた先に舞台が設けられていて、出し物が始まっていました。
ここの神社では恒例の、月を愛でる 「 観月祭と邦楽の夕べ 」 です。私は初めて見ました。
プログラムは、すでに進んでおり、オープニングの神事 「 浦安の舞 」 の奉納は終わり、錦心流琵琶の演奏が
行われているところで、曲目は 「 羅生門 」 と 「 茨木 」。
その次は「尺八&筝」による 「 打破 」「 荒城の月 」「 月草の夢 」 など。

プログラムの4番目は、観世流の謡曲と舞でした。
「 高砂 」 の謡のあとは、舞囃子 「 融 」 です。

月明りに照らされた境内に朗々と響き渡る声、そして囃子と合いの手。
月夜の晩に、能楽は良く合います。さすがに台詞の意味は分かりませんが、凛とした空気と荘厳な雰囲気が
会場全体を包み込み、観客を魅了しました。

フィナーレは雅楽です。
平調 「 音取 」 と 「 陪臚 」。

締めは、お神楽でした。
巫女さんたちが、厳かに優雅に舞う 「 悠久の舞 」。
帰り道は、仲秋の月を仰ぎ見ながら、何となく満ち足りた気分になりました。