ドラマや映画の撮影に行ってていつも痛感するんやけど

役作りってホンマに大変な作業なんやなと毎回思う。


自分に与えられた役そのものを作り込むのも勿論そうやけど、

舞台と違って映像っていうのは1カット毎にカメラの位置を変えたり、

照明やその他のセッティングにも相当な時間をかけやなあかんから

その間の自分の役柄のテンションを維持するのは想像以上に難しい。


例えば、猛ダッシュで主人公が駆けつけてくるシーンがあったとして、

まずはその走ってくるカット。それ自体については自分がカメラの前の

どの位置で停止するかや、それからの演技をそつなくこなせれば特に

問題はないんやけど、問題はその後。普通に考えて、走る距離にも

よるけど人間って全力疾走した直後ってのは、たいがいハァハァ

息切れするもんやん?ほんでちょっとずつ落ち着いていって、次第に

正常な呼吸に戻る。こういった現実世界では至って当然の動きも、

それを映像で表現するとなるとかなりややこしくなる。例えるなら、

ジグソーパズルを作るのに完成図を持たんまま下絵だけ見て1ピース

ずつ色を塗っていきながら、それをはめ込んでいくみたいな感じかな。


基本的には順撮りっつって、台本の流れに沿って撮っていくから普段は

そこまであんまり気にせんでもええとこっちゃ~そうやねんけど、たまに

天候の関係とかでその辺りがひっくり返る事があるんよ。例えば“走って

きて既に時間がかなり経過してるカット”を一番先に撮る、みたいな。


だから今から塗る色を自分で決める時に、その周りの既に塗られた色

とのグラデーションをしっかりと調節せんかったら、出来上がった時に

全体的にどうもバランスの悪い絵になってしまう。たまにドラマとかで

さっき書いたみたいな走るシーンとかを見かけたりすると、どうしても

俺の場合ストーリーそっちのけでその役者さんのテンションの保ち方に

目が行ってしまう。職業病か?これって・・・(;´Д`)


俺はまだまだ役なんてポンポン頂けるような身分やないからあんまり

エラソーな事書くのは恐縮なんやけど、でも山田洋次監督の時代劇


隠し剣 鬼の爪 ←公式サイト


のオーディションに運良く受かって、永瀬正敏さんの同僚のチョイ役で

出演させてもらった時にはもう、足りへん頭で一生懸命役作りしました。


この作品のテーマの一つに“銃や軍隊という近代兵法に翻弄されながら

次第に移ろいでいく幕末の日本とその侍たち”というのがあって、その中

で台詞もなにもないチョイ役の俺は、じゃぁどないしたらそのテーマを

少しでも強烈に、いかに多くの人に伝える事が出来るか。そんな事を

常に頭において撮影に臨んでた。いつもそうやけど、それ以上にね。


冒頭でのまだ軍隊や銃、強いては戦そのものにもあんまり馴染みが

なく、刀と言えば“一対一で勝負するもの”という概念が強かった庄内の

田舎侍達が、時代の変貌と共に軍隊というものを知り、引き金一つで敵を

殺す事を覚え、“個”の存在や威厳・尊厳よりも“集団”としての存在の方

を何よりも重要に考えるようになっていく過程を、一役者として一体どこ

まで演じきる事が出来たか、または出来てなかったか・・・。もしここを

読まれている方でこの作品をご覧になられた方、もしくはこれからご覧に

なられる方がおられましたら、是非感想をお聞かせ下ちいm(__)m


主人公の永瀬正敏さんと


隠し剣のDVDが出てからソッコーで買うて、それこそ自分の映ってる

1カット1カットをもう何十回、何百回も繰り返し観た。徹底的に客観的

に観て、そのカットに自分が映ってる事によってどれだけそのシーンが

深くなれているか、そのカットにもし自分が映ってへんかったとしたら、

そのカットはどんな具合になっていたか、「あ~、こんな演技やったら

俺やなくても誰でも出来るやん・・・。」「いや、このリアクションは絶対に

俺だけにしか出来へんハズや!」「ピザーラお届け~♪」・・・などなど、

隠し剣以外にも今まで自分の出演した作品はほとんど全てと言うても

ええほど繰り返し観て自分の演技を分析してる。


・・・でも、未だに100%満足出来る演技が出来た事ないんよな(つД`)

っていうか多分一生ないと思う。大筋にはそのシーンごとに適切な表現

・間違うた表現ってのはあると思うけど、それをクリアしてると仮定して

いうと、限りなく100点に近い点数は取れても満点は絶対ないと思う。

点数をつけるのは“一個人”やなくてあくまで“世間”やからね。


映像の仕事って、なんか学校の入試みたいで面白い。試験を受けても

すぐ結果が出ずに、半年とか場合によっては1年以上経ってからその

試験の結果が(自分の中で)正解やったか間違うてたかハッキリする。

もちろん結果を待ってる間も次の試験がバンバンやってくる。一生懸命

考えて書いた答えであればあるほど、正解してたらめっちゃ嬉しいし、

間違うてたら言葉で説明出来へんぐらい落ち込む。金銭的な問題とか、

自分自身が今置かれてる環境とか考えたら不安になる時もあるけど、

この“正解のない答え合わせ”は俺にとっては当分やめれそうにないです





「乞食と役者は三日やったらやめられん」とはよう言うたもんやわw


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今朝、バイトに行く前にここのブログ見てみたら昨日書いた

文章が10個くらい連続投稿されてた・・・orzそういや昨日、

何回やっても画面が反映されへんからなんかおかしいなぁとは

思ってたんやけどね。まだ慣れてへんとはいえなんたる不覚。

江戸時代やったら切腹ものですな( TДT)


ところで切腹といえば時代劇にもよく出てくる定番シーンの一つ

ですが、 昔のお侍さんというのはホンマに凄かったらしいね。

それほど身分の高くない侍でも自分が何か不始末をしでかした

時に備えて各自、死ぬ際の装束を家に持ってたって言うんやから。

生きてるうちから自分の死と常に向き合ってるんやから、そりゃ

自分の言動や行動に対しての責任感ってのは半端なもんでは

なかったんやないかなと思う。下手すりゃホンマに首が飛んだ

時代って想像するだけでも恐ろしいわ((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル


切腹にも作法というのがあって、裃(かみしも※)の裾を抜いて

交差させて膝の下に敷く(体が後ろに倒れない為らすぃ)・着物

の腹を割る・三宝(さんぽう)と呼ばれる、神仏に供え物をする時

などに用いられる台の上に置かれた脇差(わきざし)を白紙

包み、一礼して三宝を片手で後ろに回して尻の下に敷く。

そして両手で小刀を腹に突き刺し、各自それぞれのやり方で

腹を斬った後、後ろの介錯人が一気に首を刎ねる、てな具合。

検索したらいろいろ出てくるから興味ある人は調べて下ちい。

ちなみに普段我々が何気なく使ってる言葉の中にも、その意味の

元を辿れば武士とか刀とか戦に由来するものが結構多いよ。

俺が知ってるのだけとりあえず挙げておきます。

・「土壇場で~」   ※切腹・斬首する場を土壇場と呼んだ事

            から、自分にとってもう後がない様。 

・「腹を割って話す」 ※先述の切腹の作法に書いてあるように

            潔くすべてをさらけ出す事からかな?

・「火蓋が切られる」 ※火縄銃についているパーツの名称。

            火蓋を切る事で発砲体勢に入る事から。

・「元の鞘におさまる」※言うまでもなく刀の鞘(さや)の事。本来

            あるべき元の場所や状態に戻る事。

・「しのぎを削る」  ※刀の横の平らな部分。ライバルと共に

            稽古や練習に打ち込み合う様子から?

            もしくはもっと悪意的なものかも・・・


・・・と、今思いつくのはこんなとこかな。また調べときます(^^)

あ、一応言うとくけど中には俺流の解釈もいくつか含まれてるので

もっと詳しく知りたい人はいっぺん調べてみてね♪(←無責任なヤツ)

ではでは今日はこのへんで

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