テレビ朝日の開局50周年記念と銘打つだけあって、
なかなかの作品だった。
配役も安心できる本物の顔ぶれだったし、
何よりも作り方が丁寧でプロの仕事を感じさせた。

演技やストーリーに関しては文句をつけるスキもなく、
安っぽい感想を述べるのも失礼かと思うくらい。
作り方だけで少し書くと、とても丁寧であり、観ていて
不自然に感じたのってセットの安っぽさくらいだもん。
それは予算と撮影機材などの進歩が要因だとも
思えるので、仕方ないのかもしれない。

安っぽいドラマで見かける音声や照明の安直さも
このドラマでは全く問題なく物語に集中できた。
カメラワークやカット割りとかも奇をてらってなくて
基本に忠実な、安定&安心の王道的仕事。

これだけ目新しさを感じさせない作り方だと
今では物足りなく感じる事もあるだろうけど、
それを感じさせないのは全体のクオリティーが
高かったからこそで、重厚感にもなってた。

これだけの作品を撮るというのは制作サイドが
しっかりしている集団だったからに他ならない。
ハズレかもしれないけど、フォルム映画畑出身
のチームが作るとこんな感じに仕上がる。

内容に関しては書かなかったけど、とても脚本が
良かったと思う。また記念ドラマと言えども
過度の宣伝までは流していなかったと感じる。
作品にケチを付けるような宣伝をしなかったのが
期待と本物感を出していたとも思う。

制作に対し、久し振りに勉強になった作品だと
言って良いと思う。