昨日の続きになります。前回は、ギリギリAチームに入れずにモチベーションが下がっていると思われる子(X君)の話でした。

 

Aチームも11名くらいの構成で、スタメンとそうでない子が出ます。スタメンではない子は、勝ちに拘る試合では、起用機会は少なくなりがちです。Aチームを12名に増やして、X君をAチームに入れたとしても、勝ちに拘る試合では、出場機会が与えられないことも想定されます。GK・CB2枚・ボランチ2枚は交替しづらいので、トップ・SH2枚の3名分を交替することが多いですが、3名全員を入れ替えるとしいうよりも、展開や動きをみながらになるので、必ず替わる訳ではなく、勝ちに拘る競った試合だと、出場するのは9~10名程になることも多いです。そうすると無理にAチームの最後の1名に入っても、出場機会が中々ないことも想定されます。

Aチームの中でも、長男・エースなど6年生のリハウスリーグのメンバーとそうでない子もいて、Aチームに入ったところで実力によってチーム内での扱いが大きく変わってきます。

 

X君は、Bチームではトップクラスの実力がありますので、Bチームの公式戦では不動のスタメンになります。

結局、Aチーム・Bチームは、2チーム出しをする区の公式戦等での区分に過ぎず、練習や練習試合はA・Bチーム一緒に対応していくことになりますし、ブロック大会は1チーム出しです。なので、A・Bの区分自体、そもそも限定的なものです。

 

自分の経験上、タイトルにある「鶏口牛後」が重要と考えています。大きな集団の末端にいるよりも、小さな集団の先頭にいる方がよいという中国の諺ですね。まさにAチームに入って出場機会が無いよりも、Bチームで不動のスタメンになる方がよいという点がこれに当てはまります。

 

とはいえ、少年サッカーでは、例えば中々公式戦で勝てないようなチームでお山の大将をやるのがよいとは思えません(そもそも、そのようなチームは、練習試合の機会もほぼ無かったりします)。ある程度高いレベルの環境に身を置くことも重要で、その中で、自分が重視されるポジションに拘るべき、ということですね。

それなりに高いレベルのチームに身を置けば、練習のレベルは高く、周囲に刺激を受け、試合の機会も多い。そこで、Aチームでベンチを温めるよりも、Bチームでずっと試合に出た方がよいし、試合に出ることでしか磨かれない経験も確実に存在します。

 

なので、鶏口牛後の考え方を子供達や保護者には理解してもらいたいと考えています。この言葉をそのまま使うことはしませんが、X君や同じような境遇の子には、この考え方を説明し、あえてBチームに所属する意義を理解して欲しいと思っています。