先日お伝えしました通り、
勤務先から企業PR的な映像作品の製作を依頼されております。
朝礼にて、
「彼に監督をお願いしたので、皆さんご協力を!」
と営業部長から製作発表があったのが8月の初め頃。
「ぼくに監督依頼ということは、血みどろな感じでいいっすね!」
と意気込んだところ、
血みどろじゃない感じで、
とのことなので、
「血も出さないで、一体どうやって面白くすりゃいいんですか!?」
と当然の疑問を投げかけると、
営業部長いわく、
「いや、面白くしなくていいから」
なのだそうで・・・
というわけで8月の終わり、
製品が出来るまでのドキュメント、という、
dragodon pictures初、血も出ない人も死なない、
つまりは全く面白くなりそうもない新作がクランクイン。
まあ、面白くなくても一応フルハイビジョン作品ということで、
次回作の予行演習的な感覚で着手しました。
「地獄の血みどろマッスルビルダー」は、
フィルム撮り→デジタルビデオ仕上げ、でしたからね。
ハイビジョンは初です。
内容は、商品の製造過程を、
デザイン・データ作成から製造、検品、仕上げまで、
素人さんでも分かり易い映像にまとめる、というくそつまらないもの。
社内に人の少ない土曜日、1日で全体の7割ほどを一気に撮影。
週が明けて月曜、火曜、
本職の合間にちょくちょく持ち場を離れ、
残り2割ほどを撮影。
これで9割撮了!
あと2シーン、
仕上げ作業風景と、実際に商品が使用されている場面の撮影を残すのみとなったところで、
私に大量の本業の受注が。
そう、私の本職は映像製作ではありません。
本業では毎月大量のノルマを課せられ、
連日連夜残業の嵐、という状況がここ数年続いています。
ほんとに尋常ではない仕事量です。
月末になると仕事もはけてきて若干余裕ができるので、
そこを狙ってクランクインしたものの、最後まで撮り切れず。
でも映像製作だって社命なのだから、
多少のわがままを言って製作続行させてもらっても良いのでは?
と甘い期待を抱きつつ、直属の上司である技術部門の総責任者に相談。
「仕事がもの凄く大量に入ってきますた!」
と私。
「おお、今月も凄いみたいだな」
と上司。
「でも例の超大作がまだ撮り終わってませんが!」
と私。
すると上司から・・・
「お前そんなことやってる暇無いだろ」
・・・・・・・・・・
・・・・・結局のところ映像製作なんて「そんなこと」であり、
「暇」を見つけてやることなんだな。
この職場の認識では。
ここでひとつ厄介なのは、
この企画が営業部長から直接私に持ち込まれた、ということ。
私は技術部門の所属。
直属の上司は技術部門の総責任者です。
本来なら先ずそちらへ話を持って行って欲しかった。
上司もどの程度私に時間を与えたものか判断しかねている様子。
「あとどれくらいかかるんだ?」
上司にそう訊かれ、
撮影はあと2シーン、仕上げ作業と、商品の使用例の場面。
でもその後に映像編集、タイトル作成、大量のテロップ入れ、
BGM等の音声トラック作成まで、後処理がいっぱいです!
とお伝えすると、
「最後の使用例のシーンは要らない、編集以降の後作業は(発案者の)営業部長に投げろ」
なんて言われましたよ。
「ラストの使用例のシーンは絶対に必要です。
俺の撮った大量の画を素人がまとめるのも絶対に不可能。
完成させられるのは俺だけです。
納得のいかない作品に仕上げられるくらいなら、
直ちに全ての映像を消去させてもらいます。
他の誰かに最初から撮り直させるんですね」
とお答えしました。
ほんとにこの通りに言いました。
「そ、そうか。分かった。じゃあ、休みに出てやってくれ。休日手当てはちゃんと支給する」
と言ってくれました。
話は判る上司です。
ただ私としては社命なんだから平日に堂々と取り組ませて欲しいところ。
「映像事業部を立ち上げよう!」
常々朝礼や会議などで冗談交じりに、実は半分本気で訴えてきた私です。
昨年暮れには社長から直々に、
「君の映画製作の技術とセンスを今後は会社のためにも生かして欲しい」
とまで言われました。
でも現実的には、我が社で本格的な映像作品の製作なんてまだ時期尚早なんだな、
そう痛感させられましたよ。
なんだか長くなってきちゃいましたので、
製作進行状況の続きは後日また。
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