#3912『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3912『そのアイドル、天然につき62 ヤンキー少女たちの訴え』



名古屋マリオットアソシアホテルのエントランスに、ランチビュッフェの出席者54人全員が揃ったので、エレベーターに向かった。



<シャチホコセブン>
かおたん(松村香織)
あかりん(須田亜香里)
はるたむ(二村春香)
あんにゃ(石田安奈)
ごりさ(後藤理沙子)
ユウカ(田野優花)
カレン(岩田華怜)
成    美(倉野尾成美)

瑠 夏(井上瑠夏)
ゆうゆ(大谷悠妃)
くれな(長 久玲奈)
由美子(瀧野由美子)
美 晴(川嶋美晴)

<すちーず>
萌 夏(矢作萌夏)
ユ ナ(小畑優奈)
桜 花(末永桜花)
亜柚香(上村亜柚香)
愛 理(水野愛理)
初 夏(歌田初夏)
音 葉(町  音葉)

<STUでんつ(すちゅーでんつ)>
美 月(今村美月)
千 穂(石田千穂)
心 愛(甲斐心愛)
舞 羽(森下舞羽)
沖ちゃん(沖  侑果)
舞 Q(中村  舞)
さやか(高雄さやか)

<アンダー16連合 反乱軍>
陽 菜(橋本陽菜)
ひゆか(坂川陽香) 
れみたん(徳永羚海) 

<関東レディース>
麟 (岡部 麟)
おだえり(小田えりな)
七 瀬(吉川七瀬)

<レッツゴー!シックスティーンズ>
七 海(浅井七海)
瑞 葵(山内瑞葵)
まなか(田口愛佳)
くるみ(鈴木くるみ)

<欅坂46 6期生>
守屋 茜
志田愛佳
今泉佑唯
小林由依
平手友梨奈
長濱ねる
渡辺梨加
長沢菜々香
リョウ(北川綾巴) シャチホコセブン兼任
カチドキ(堀 未央奈) シャチホコセブン兼任

<カムカムフレイバー>
よこにゃん(北川愛乃)
はたごん(髙畑結希)
ちかこ(松本慈子)
優莉奈(行天優莉奈)

美 音(向井地美音)
菅 原(菅原茉椰)
舞 香(佐々木舞香)


エレベーターが52階に着き、静かに停止した。瑠夏は率先してパネルの開閉ボタンを押し、同乗者に先を譲る。ひゆかとれみたんが後ろで待ってくれるので、最後に3人揃ってエレベーターから降りた。

目的とするレストランのフロントに、みんなが集結している。54人という大人数だし、半分くらいの者はキャリーバッグ持参なので、なかなかの密度だなと瑠夏は思う。かおたんの姿が見えないのは、入店手続きをしている最中なのかもしれない。昨夜になって急遽人数が増えたので時間が掛かっているのか、あるいは中で固定カメラを設置しているのだろうか。それでみんながここで待たされているようだ。

待ち時間が発生していると、ひゆかとれみたんが話したがっているようなので、瑠夏は会話を再開する。ほとんどのみんなは52階の窓から見える圧倒的な景色に釘付けだが、それでも話の内容が聞こえてしまう可能性があるので、窓から離れた場所に2人を誘導してからにする。
『さっきの話だけど、もしかして怖い先輩がいるの?』

ひゆかが視線を上に向けて答える。
『そうですねー。いつも一緒にいる、はるpyonさんは優しくて面倒見がいいので、最高のセンパイです。口が悪い妃奈子ちゃんはアンダー16連合を辞めたからもう会うことはないと思うし、レッツゴー!シックスティーンズの4人は、シャチホコセブンの番組に出るようになってから、初めて会ったんです。一番最初は本隊のゆいゆいさんやせりかさんたちを目の敵にして殴り込みを掛けて来たんですけど、意外とうちらにはそんなことはなくて、結構優しいです』
瑠夏が思ったことを言う。
『レッツゴー!シックスティーンズの人たちも、最初に比べればアイドル寄りのヤンキーってことでテレビに出るようになったから、路線変更したんだと思うよ。じゃあ、残るはあの3人か…』

今度は、れみたんが頷いてから喋る。

『そうなんです。関東レディースの3人が怖いんですよー。るかさんは、うちらがテレビに出ている時しか知らないじゃないですか。でも実は楽屋にいる時や、普段地元で会ってる時はテレビと全然違うんです』

『へぇー。そうなの。でもるかは最近あの3人と一緒に「5分間コーナー」を始めるようになって、毎週あの人たちがやってる「はつもり」に行って打ち合わせをしてるんだけど、別に怖いようなことはないよ』
れみたんが語気を強める。
『それは、るかさんにコーナーのネタを考えてもらったり、協力してもらわなくちゃいけないからですよ!』
『なるほどね。それもそっか…』
『あたしとひゆかが残った唯一の後輩なので、普段はあれやってこれやってと何でも命令してくるし、使い走りみたいなこともやらされて、機嫌が悪いとうちらに八つ当たりしてくるんですよ。断ると手が飛んでくることもあります』
『それは困るね…。3人のうち誰が酷いの?』
『3人ともそうです』
『えーっ。じゃあ、七瀬さんもそうなの?あまりヤンキーぽく見えないけど』
『あの人はテレビ局に来た時だけ、オシャレでミルフィーユがどうとか言ってるけど、普段は全然そんなことありません。それに最近どこかの事務所に入ったみたいで、前よりも天狗になって、うちらに対して上からモノを言ってくるんです』
『そんな人だとは思わなかったなぁ』

ここで、ひゆかがついに切り出す。
『るかさん。今日のランチでうちら、るかさんの近くにいてもいいですか?センパイたちも、るかさんが側にいたらうちらに絡んで来ないかもしれないし、もし何か言って来たら、るかさんが注意してくれますか?』
頼られてしまい、その気になる瑠夏。


◇続く