#3883『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3883『そのアイドル、天然につき33 歓喜する かおたん』



番組開始まで1時間を切った午後11時過ぎ、スポーツセンターのプールサイドに、白雪姫のドラマ撮影を終えた一行19人が到着した。



🎥ドラマ班
<欅坂46 6期生>
守屋 茜
志田愛佳
今泉佑唯
小林由依
平手友梨奈
長濱ねる
渡辺梨加
長沢菜々香
リョウ(北川綾巴)
カチドキ(堀 未央奈)

<カムカムフレイバー>
よこにゃん(北川愛乃)
はたごん(髙畑結希)
ちかこ(松本慈子)
優莉奈(行天優莉奈)

美 音(向井地美音)
萌 夏(矢作萌夏)
音 葉(町  音葉)
ゆうゆ(大谷悠妃)
舞 香(佐々木舞香)



初めて名古屋にやって来た美音が挨拶を終えると、ヤンキーの面々が美音に対して想像以上の盛り上がりを見せ、あっという間に周りを囲んで交流を試みるので、美音の姿が見えなくなってしまった。そんな様子を見て、初夏が『みーおんって、ヤンキーたちに凄い人気だなぁ』と呟いた。



一方、ドラマ班の中で、ゆうゆが大きな声を出す。

『あーっ!まやさん!何でここにいるんですか💨』

菅原が抗議に出る。

『何でここにいるのじゃないだろう!水泳大会のこと、ゆうゆに頼んでおいたのに全然返事がなかったじゃん。かおたんに話してくれなかったそうだなぁ。今日は朝から電話しても繋がらないんで、ユナに電話してこの場所を教えてもらって、さっき来たところだ』


ゆうゆがペコリと頭を下げてから弁解する。

『ごめんなさい。うっかり忘れてました。最近ずっと忙しくて…。でも、まやさんが来たってことは、水泳大会に出るんですか』

『もちろん菅原は水泳大会に出る!そのつもりで名古屋に来たんだから』

『へぇ〜。そうなんですか。ついに水着で名古屋進出ですね。頑張ってください』

『任せといて!フォトジェニック賞とMVPを獲るつもりでやってやる!あっ、それはそうと菅原は、欅坂のメンバーさんと舞香ちゃんとは初めましてになるので、よろしくお願いしまーす♪』

欅坂のメンバーと舞香が、菅原と挨拶を交わす。


そのあとリョウが話を振る。

『そっちは最終的に誰が水着になるの?』

かおたんが教える。

『STUでんつで水着になってくれるのは、千穂ちゃんと舞Qとさやかちゃんで、4人目は心愛だがね。あとユナとらぶりんも水着で出てくれることになったわ』

驚くリョウ。

『えーっ!ユナとらぶりんが水着に!?どうやって口説いたのー』

『口説いとらせんて!2人とも自分の意思で決めてくれたんだわ』

『そうなんだ。これは凄いことになりそうだな』


2人の決断を知り、リョウ以上に驚く6期生たちだ。ユナが地下アイドルのゆななとしてテレビに出始めた頃から番組で毎週共演している仲だし、ひな乃と君江を通して知り合ったらぶりんとは、ここのところ毎週プライベートでも行動を共にしていて、仲良くなった。あとはユナが水着になると聞き、萌夏と音葉も驚きを隠せない。


こんな調子でプールサイドが盛り上がっている中、リョウがそろそろ切り出してみる。

『かおたん。まだあるんだけど、今日は自分たちも全員水着になって水泳大会に出させてもらうから。直前になって悪いんだけど、そういうことだから頼むね』

かおたんはリョウの説明を理解しきれないので、確かめる。

『自分たち全員って、誰と誰のこと!?はっきり言ってもらわんと分からんて』

『ここにいる6期生10人全員ってことだけど』

『本当かて!!あんたたち、みんな水着になってくれるの〜』

『そういうこと』

『よう決断してくれたね!!』

かおたんは歓喜するが、プールサイドにいる出演者たちだけでなく、番組スタッフたちからも大きな歓声が上がる。


かおたんとしてはユナの時と同じで、それならもっと早く知らせてくれれば、番組ホームページで大々的に告知したのにと思うが、文句を言うのはやめておく。それでも確かめたいことがあるのだが、隣にいる愛理がそれを聞いた。

『本当に全員なの?愛理の調べでは、6期生の子たちも過去に水着を披露したことはあるけど、てちと菜々香ちゃんは水着になったことないじゃない。どうするつもりなのー』

茜が一歩前に出る。

『同じことを昨日舞香ちゃんに言われたんだけど、菜々香は水着にさせる。てちは水着っぽい格好で参加するそうだから』

愛理がすぐに聞く。

『水着っぽい格好ってどんなの?』

『タンクトップにショートパンツで、上にパーカーを羽織るらしい』

『えーっ!そんなの水着とは呼ばなくない?承認欲求が強すぎるんだよ。そんなんだったら愛理だって着られるよ!まっ、愛理は文句を言うつもりはないんだけど、テレビを観てる人からクレームが来ても知らないよ』

『クレームは、かおたんが処理しといてくれるよね』

茜はそう言ってかおたんの様子をチェックする。もしここでかおたんが受け入れないようなら、リョウとカチドキ以外の6期生は、水泳大会に出ないという取り決めになっている。

『そのへんのところは、まぁまぁ適当でいいわ。他の子たちが水着になってくれるだけで、十分なインパクトがあるんだで』

茜がホッとしたら、愛佳がかおたんに声を掛ける。

『うちの平手は手がかかるんで悪いね』

愛理が『それを言いたかったんかい!』と突っ込んだので、プールサイドが笑いに包まれた。



◇続く