夕方、携帯電話に着信履歴が残っていたのは、
かつて勤めていた不動産会社の営業マンのK君でした。
K君とはショッピングセンターの片隅にある、賃貸物件の営業カウンターで、3年間一緒に働いていました。
当時彼は新人で、親子ほど歳は離れていましたが、私がアシスタントでした。
賃貸マンションやアパートの間取り図面やマイソクという販売図面を作ったり、お客様をお部屋に案内する下準備をしたり、賃貸契約書を作成したり…
私は彼の営業の数字のかなりの部分に貢献した筈!と自負しています(笑)
彼も私を「母!」と慕ってくれ、凸凹コンビで楽しくやっていました。
なんでも、会社を辞めて実家の不動産屋さんに戻ることになり、
「今日が送別会なんですよ。」
と、10年ぶりに電話をくれたのです。
辞めるにあたり、会社での日々を振り返ったようで、私のことを思い出してくれて、
「お世話になりました。」
と、言ってくれました。
とってもとっても
嬉しかったです。
今は立派な営業マンになりましたが、当時はまだ23歳ぐらいでしたから社会人経験もほぼ無いし、
まったく世話が焼けて大変だったんですよ(笑)
(もっとも、私の方も社会復帰して間もなかったので、パソコンとか、色々教えてもらいました。)
K君が作った笑えるトイレの図面、パソコンに残ってました。
左がK君作。
このトイレ、どうやって入るのよー⁉︎
なんて言いながら直した日が懐かしいです。
元々優しい青年でしたが、人生の区切りの日に、わざわざこうして義理堅く電話をかけてくれて、優しいところが変わっていなくて、
母はとても嬉しかったです。
K君、私もお世話になりました。
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清水星良(せいら)
清水星良(せいら)