「映画『桜田門外ノ変』を語る!」聴講記録 | よしのおもちゃ箱

「映画『桜田門外ノ変』を語る!」聴講記録

10月16日に上映される映画『桜田門外ノ変』の佐藤純彌監督による歴史講演会「映画『桜田門外ノ変』を語る!」を聴講に行きました。
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映画『桜田門外ノ変』は吉村昭さんの同名の小説の映画化ですので、水戸浪士の関鉄之介を主人公とした物語です。
この作品を映画化する話があった時、佐藤監督は、最初に桜田門外の変のシーンを描くように提案したそうです。
それは、最後に桜田門外の変を持ってくると、政治を変えるためのテロ行為を賛美する形になるのでという断る理由の為だったそうですが、それでOKがでたそうです。

桜田門外の変はその事件だけが注目されますが、実はその実行者の中で明治まで生き残ったのは3名だけで事件の後にも様々な出来事があったそうです。

この映画を撮影するにあたって幕末の事を色々調べた監督は、御三家の一人として幕府大老を暗殺した水戸浪士を処罰しなければならない水戸斉昭の立場や、黒船来航当時に日本が東アジアの中では珍しいグローバル化していたことなどを話されました。

そして井伊直弼については、自身の思いを最後まで貫いた素晴らしい人物であり、強烈なリーダーシップを持っていた人物だったのだとの事でした。

佐藤監督は「映画を見て色んな意見があるとは思いますが、観て感じた事を他の人に伝えてくれれば嬉しい」との事でした。
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ある意味では、もう一つのご当地であり敵役でもある彦根での講演は緊張されたとは思いますが、独自の史観のお話が面白かったです。
「桜田門外の変は、黒船来航から明治維新までの14年間の間のちょうど真ん中に当たる事件という時代背景もこの時に改めて知って驚いたとの話も、視点の面白さの一例かもしれません。


桜田門外の変から50年が過ぎた頃、横浜に井伊直弼の像ができたりして直弼評価が高く、水戸の方の手によって「櫻田十八義士を評価しよう」との動きから『櫻田義擧録』が書かれました。
100年が過ぎた頃、船橋聖一さんの『花の生涯』が小説で人気が上がり映画化もされ、数年後には大河ドラマで描かれ、井伊直弼の評価が上がっていました。
150年目になってやっと、水戸浪士から見た桜田門外の変が出来上がった事実を見ると、この作品は水戸の方々の150年が詰まっているのかもしれませんね。



ちなみに、今回は取材という形ではありませんでしたので、最後に『どんつき瓦版』の桜田門外の変150年記念号をお渡しいただくように、ご主人がスタッフの方に頼みました。
地元の者が感じる桜田門が佐藤監督に伝わればいいですが。。。