不眠症について考える-2

 

睡眠無自覚型、本当は寝ているんです
「昨日はまったく眠れなくて・・・」大イビキをかいていたくせに、こんなとぼけたことをいう人間を見たことがありませんか、実際は眠っているのに眠れていないと本人だけが思い込んでいる、こんな症状は「睡眠無自覚型」といわれています。もともと睡眠中の記憶など人間にはありませんが、ぼんやりとした意識のある入眠期と目覚めの時だけの記憶だけが残り肝心の睡眠したことが抜けてしまっているわけです。

 

不交感神経の働きすぎが原因です
しかし当人の悩みは真剣です、眠りへの自覚は薄れ「お前はたしかに寝ていたのだ」といわれても「そんなことはない」と耳を貸さぬどころか周りの人間への不信感へと発展してしまうわけです、これも深刻ですね。この症状は副交感神経が働きすぎたことによって引き起こされるのだそうです、生活のリズムや本能、また自律神経がいかに睡眠と結びついているのか、あらためて考えさせられますね。

 

3時間睡眠でも不眠症ではありません
そもそも不眠症とは睡眠に対し満足を得られず、寝つきが悪い、眠りが浅い、睡眠の無自覚などといった症状を「本人がつらいと感じ苦にしている状態」をいいます、つまり本人が主観的になって訴えるもの、また良質の睡眠を得ることができないため日中の仕事や生活に悪影響を及ぼすという客観的な障害も存在します。だから睡眠時間がたとえ毎日3時間でも本人がそれを気にせず仕事や生活に影響がなければ不眠症とは言わないのだそうです。

 

睡眠の自己評価とはいいかげんなもの
ここで注目したいのは本人の主観的な訴えです、不眠に悩む方も睡眠中の脳波と自身による睡眠評価を比較されると、大方自分が予想以上に眠っていることを確認し納得し、そして安心して回復の方向に向かうのだそうです。これに対してうつ病の患者さんは脳波と自己評価に一致が見られるそうです。うつ病患者の9割に不眠が見られるそうです、不眠を訴えていた人が実はうつ病の初期だった、ということもよくあるそうです。

 

心配するより相談を
ほとんどの精神疾患には睡眠障害が伴うのですが、睡眠障害が多く現れる身近な病気がこの「うつ病」なのだそうです、世界的にはうつ病の人は25人に一人、過去にうつ病にかかった人を含めると一生の間にかかる人は5人に一人、一般的に女性の方がかかりやすいとも言われていますね。意欲の低下、食欲の低下、起床時の気分の落ち込み、イライラ感、これらはうつ病が疑われます、心配な方は早めに専門医に相談するといいと言われますがどうなんでしょうか。