※プロ野球の写真がないので、2017年の高校野球夏の大会の写真をカバー画像にしました。


9月14日、阪神タイガースが優勝を果たした。

今年は最初から他を引き離し、いつも?なら夏場に落ちるところ全く落ちないでそのまま走りきった。

相変わらず守備の失策が多いのは今後の課題だが、リーグ唯一の防御率2点台の投手陣に加え、昨年から爆発的に増えた四球と犠打、徹底してつなぐ野球を半年間やりきった結果、広島東洋以下を大きく引き離しての優勝となった。


ファンというのは贅沢なものだし、もちろんチームもリーグ優勝だけで満足はしないだろう。

チームの歴史で二度目の日本一を願う思いはファンにもあるし、現場ももちろんそこを目指して戦うだろう。


ただ、戦い方ということで言えば、岡田監督は特に「短期決戦用」のオプションは、やろうと思えばできるのだとしてもやらないと思う。

シーズン中から普通にやればいいと言い続けてきた方が、プレーオフだからといってそこを大きく変えるとは思えない。

最近は「キャプテン」を置く球団も多い中、あえてキャプテンは置かず選手会長を近本選手に任せている。

ベテランということもあるが、あくまでもベースボールではなく野球をきわめたいタイプの監督さんに写る。


私自身も、プレーオフだからといって奇策を連発するようなことではなく、シーズンを制した通りの先行逃げきりの王道野球で堂々といってほしいし、結果はどうなっても仕方がないと思っている。

選手たちが前年の秋からオフ、キャンプと続く厳しい練習に耐えるのも、まずは半年間の結果としてのリーグ優勝がほしいからであるし、個人事業主である選手にとってのメシのタネはシーズンの成績がもとになることは言うまでもない。


もうずいぶん定着してしまって変えようがないとは思うが、現行のCS制度は、より多くのチーム・選手が「しびれる試合」を経験できる点ではいいものの、半年間のシーズンの重みを軽視する印象もあり、実施はするにしてももう少し手を加えるべきところはあるのではないか。


例えば今年のように両リーグとも1位チームが2位以下にこれだけの大差を付けた場合は実施せず日本シリーズの日程を繰り上げるとか、3位チームの勝率が5割に満たない場合はファーストステージはなしとか、もっと柔軟なやり方もあっていい。

かつて阪神も和田監督時代にファイナルステージで巨人に4連勝して日本シリーズに行ったが、ファンとしてはあまり嬉しい気持ちはなかった。

シーズンでは巨人に7ゲームほど離されてしまっていたからだ。

古い考えと言われればそれまでだが、両リーグ合計で12チームしかない我が国ではシンプルに1位どうしでの日本シリーズにならないか。


今年、阪神が優勝したからではなく、どこが優勝しても「優勝の価値」は重いものであってほしい。