サンフレッチェ失速の原因は?


4連敗で直近6試合勝ち星無し、積み上げた勝ち点はたった1。

なんのことはない、昨年のサンフレに戻っただけである。

城福監督を解任しろとか過激な意見が出ているが、サッカーをきちんと見ているならこの失速は想定の範囲であり、ジタバタする方がおかしいでしょう。


開幕からの独走は、連動したハイプレスと相手センターバックを動かすムービングによるものでした。

そして芸術的なコンパクトな陣形が前後左右にスライドする見事な守備です。

パトリックと渡が前線からプレスをかけ、そこに中盤の選手も連動したプレスに行くことにより、相手を走らせ、苦しめ、スパイク一足分の寄せで球際勝負で勝ってきたのです。

さらに前線で右サイドに誘き寄せることにより相手センターバックを動かし、ゴール前の守備力を弱めさせていました。


チームとして決定力は低いものの、1点取れば後半はティーラシンがボールを支配して落ち着かせ、固い守備力で逃げ切るサッカーで勝ち点を積み上げたのです。

GW前後にはパトリックの決定力が格段に上昇し、無敵の強さを発揮していました。


ワールドカップ中断により相手チームも立て直しとサンフレ対策が進みます。

サンフレ自身の課題としては運動量の維持でした。

池田コーチ就任により昨年より格段に走れるようになったサンフレでしたが、もともとベテラン選手の多いチーム構成、夏場にこのサッカーを継続できるのかが鍵でした。


中断明けのガンバ戦こそ快勝したものの、ここから歯車が狂い始めます。

野上負傷で千葉が出場となり、ディフェンス面で穴が出来るようになりました。

夏場で運動量も低下し、中断前のサッカーが徐々に出来なくなります。

併せて相手チームもセンターバックが釣り出されないように対策を打ってきました。


そして迎えた天王山の第23節川崎戦でシックスポイントゲームを落としたのです。

中村憲剛が下がり、サンフレのボランチをおびき出して前線のプレスを弱くさせ、サンフレの中盤にスペースを作りサンフレ対策の形を見せつけたのでした。


川崎戦の影響は尾を引かないと思われたのですが、渡の怪我により大きくゲームプランが狂い始めます。

代わりに入った工藤はパトリックとの距離感が合わず前線の迫力が無くなりました。

さらに渡ほどプレスも掛けられません。

猛暑を超えシーズン終盤に差し掛かり、選手に蓄積した疲労がピークになってきます。

連動したプレスは姿を消し、陣形も間延びし始めました。


守備面でもスパイク一足分の寄せが出来なくなり、帰陣は遅く、あの芸術的でコンパクトな陣形の守備も乱れ始めます。

工藤が合わずティーラシンを先発させると今度は前線からのプレスが消え、普通のサッカーしか出来なくなりました。

残念ながら今年の良さが出せなくなった時点で、チーム力は元に戻ったのです。

若手の覚醒もなく、一気にチーム力が低下しました。

今は監督の戦術だけでなんとかなる状態ではないのです。


そんな中、前節の磐田戦は光が見えた試合でした。

気候が良くなりスパイク一足分の寄せが復活してきたのです。

パトリックは調子を落としたままですが、和田へのアシストを見ても分かる通り周りが見えるようになってきました。

チーム全体で復調気配にあるのは事実です。

このタイミングでサポーターが水をさすのは良くありません。


泣いても笑っても残り3試合。

数字の上では優勝の可能性もまだ残っているのです。

川崎もエース小林悠が残り全試合欠場が濃厚ですから、3連敗の可能性もあるわけです。

また2位と3位では賞金が4.1億円違います。

DAZN資金投入前ならこの差額だけで優勝賞金に等しいのです。


サポーターで勝てる雰囲気を作り最後まで後押ししましょう。