◼航一視点◼

「ねぇ、ねぇ航ちゃぁん(笑)」
結は時々、突拍子もない事を言う…
そんな時、俺を呼ぶセリフがコレだ…(笑)
やれやれ…今度は何を言ってくるのかな?

ー日曜日の午後ー

天気の良い日曜日の午後、駿は公園から帰ってきてお昼寝中✨
「ねぇ、ねぇ航ちゃぁん(笑)」
(来た来た…(笑))「ん?なぁに?」
そう答えて、コーヒーに口をつける。

「私ね、車の免許とろうと思うのニヤリ

「(ぶはっ!💦)め、免許!?(ケホケホ‥)何で?」

「えぇ~😒だってぇ、あった方が便利だしぃ、航ちゃんが診察で忙しかったら、私が幼稚園にお迎えに行って、3人でクリニックから帰ったら、いいと思わない?買い物だって、航ちゃんに連れてってもらわなくてもいいんだよ?(笑)」

(また、とんでもない事をぶっこんできたな…)
「……いいと思わない。し、買い物なんて、いつもまとめて行くでしょ?1人じゃ、到底持ちきれないでしょ?(笑)
それに、結を1人で買い物に行かせたら、
不必要なモノまで買って来そうで怖いよ…(笑)」

(ついこの間、その事でお仕置きされたのに、
もう忘れたのか?このお嬢さんは…(笑))

「えぇぇ……絶対、『いい考えだね🎵結。
頑張りなさい✨フフン』って言ってくれると思ったのにぃ…💦」

「それ、誰の真似?(笑)僕は『フフン』なんて語尾に付けないけど?(笑)
それに、ウチの車は、8人乗りのワゴンタイプだよ。冷蔵庫の上の棚すら届かない、見えないって言う結が、そんな大きな車、運転なんか出来ないでしょ?(笑)
先に言っとくけど、2台目を置くスペースも、
買うつもりも無いからね」

「ぶぅぅ……プンプン

それから数日、結のご機嫌が悪い…。
頭ごなしに反対し過ぎたか…💧
仕方ない。どこかの時点で諦めるだろうけど、教習所に申し込んで『やっぱり無理でした…』って訳にはいかないから、少し付き合ってやるか…💧
そう決めて、結を本屋に連れて行った。

「結?ほら、免許の本。勉強してみる?」
何冊か本棚から取って、結に見せてみた。

「……ねぇ…これ、全部覚えるのぉ?」
(何を言ってんだ?このお嬢さん…(笑))

「そうだよ?教習所で全部教えてもらって、覚えないと、運転出来ないよ?」
(勉強嫌いな結の事だ。これで諦めるか…?)
「航ちゃん、教えてくれる?」

グラサン(ニヤリ✨)教えてあげてもいいよ。でも、
僕はスパルタだからね。知ってると思うけど」

「やった😃✌️じゃ、これがいい🎵」
最後の言葉を理解したのかどうか…(笑)
結は1冊のテキストを選び、レジに向かった。

家に帰ってから、結は珍しく真面目にテキストを読んでいる。
(いつまで続くかな?(笑))
そう思いながら、ココアを入れてやり、
「読んでるだけじゃダメだよ。わからなかったら聞きなさい」と告げて、少し放っておく事にした。

1時間後……

(やけに静かだな…?)
書斎を出て、結が勉強しているであろうソファに行くと……寝てるし💢!
無防備にもうつ伏せでテキストを読んでいたようで、そのまま寝てしまっている…(笑)
(やれやれ…やっぱりこうなるよね…💧)
結の枕になってしまっているテキストをテーブルに置いた。
それでもスヤスヤ眠る結にため息をつき、
リビングの棚から、結の嫌いな定規を取り出し、ピシィン❗ビシッ❗っと2つ、スカートの上からひっぱたいた。
「ひゃんっっ!😣」

ビックリして飛び起きた結の目の前で、定規を持って腕組みして見下ろすと、
「寝ちゃっ…てた……?」
(ウンウン)無言で頷かれて、エヘヘッと苦笑いの結に
「(フッ)やっぱり、結は1人で勉強なんて出来ないよね…(笑)
とりあえず、ヨダレ拭きなさい(笑)」

ティッシュを渡すと結はヨダレを拭き拭き、
「ごめんなさい……」

「ん?別に謝らなくていいよ?僕は結が免許を取る事を賛成した訳じゃないんだし?
だけど頭ごなしに反対したのは反省してるよ。
そうだな、条件を出そう。学科は僕も教えてあげよう。実技は無理だからね。その代わり、僕の学科試験に合格しないと、教習所の申込みはダメ!
当然、黙って申込みしたりなんかしたら…
グラサンどうなるかは、わかるよね?(笑)」

「は……い…ガーン
結は1つ返事をしてお尻を押さえて、プルッと身震いした。
『悪い事やズルをする=お尻を叩かれる』
すっかりそう刷り込まれている結を見て、
(我ながらいい躾をしたモンだ✨)と心の中で
自画自賛した。

「やっぱり辞めるって言うなら、いつでも言いなさい。それで叱ったりはしないから🎵
道路標示や交通ルール、道交法を知っておくのは、免許が無くても無駄ではない😁」

それからは駿が寝た後、家では座学。
車で出掛けた時は、走ってる途中、突然、
交通標示や道交法のテストを出したりした。
もちろん、座学では間違えたり集中出来てない時は都度、お尻を叩いた。

「結、次。『軽車両』とは『軽自動車』の事である?」

「軽…車両?(軽…自動車両の略か何かかな?)
……ま、◯?」

「…不正解。軽車両とは『原動機をもたない車両。道交法では自転車・リヤカー・馬車などを指す』
(笑)まさかとは思うけど、『軽自動車両』の略じゃないよ?はい、お尻出して」

「……(゜ロ゜;」
((笑)その、まさかだったようだな…💦)

不正解だった時は『お尻出して』と言ったら、自分でスカートを上げてお尻を突き出す約束だ。
初めは文句を言っていたが、『僕はスパルタだって、本屋で言ったよね?その僕に教えて欲しいんでしょ?』と言うと、諦めてお尻を出すようになった
(ヒタヒタ)ビシンッ❗ビシッ❗ビシィッ❗
パンツの上からとは言え、間違える度に定規で
叩かれたら、お尻は休まらないだろう。
まだ数問だと言うのに、結のお尻は悲鳴を上げているようだ。

「次。初心者🔰マークをつけた車を追い越してはいけない?◯?❌?」

「あ、それはテキストで見たよ!◯照れ

「……不正解。してはいけないのは、無理な割り込み。ほら、結が読んだのはここでしょ?」

「ホントだ…💦びっくり

「……(フウ‥)お尻出して」
ビシィッ❗ビシッ❗ビシィッ❗
少し可哀想にも思いながらも、初めにスパルタで、こういうやり方でやるって決めたからには、途中で変えるのは、結の甘えに繋がる気がする…。
ここはこっちがブレちゃいけないトコだ…。
今回の場合、最終的には諦めさせるのが目的だから、尚更だ。

それからは、少しお尻を休ませる為に、
プチテストはやめて、テキストの解説とポイントを教えていった。

「結?眠いの?今日はここまでで終わりにしようか?何なら、おめめパッチリ✨になるまで、起こしてあげてもいいけど?(笑)明日は木曜日だから、たっぷり時間取れるんだし、今日はもうネンネしよう?」

「(コクコク)う…うん。そうするぅ……」
何とか結に歯磨きをさせて、ベッドに寝かせて、リビングに戻り、冷蔵庫から缶ビールを出した。
ビールを呑みながら、結のテキストを眺め、
(免許か……そんなに難しかったかな…?)と考えた。ま、何を難しいと感じるかは人それぞれだしな。
今回、結に教えてあげると言ったのは、当然、
諦めさせるのが第1目的だけど、結の本気度を確かめたかったのもある。
どんなに大変でも、そこまでしても免許を取りたいと言うのなら、応援してやるつもりだ。
でも今は少し、結も意地になっていると思う。
もう少し、冷静になるまで付き合ってやるか。
残りのビールをコップの注ぎ、飲み干した。

★つづく★