1月、お正月明けから、駿は櫻のい~ちゃん家に度々遊びに来たり、時にはお泊まりもしている。結がクリニックの手伝いに行っているから。

駿が幼稚園に入園してからは、結も午前中の診療時間だけ手伝いに行くつもりだが、今は仕事を早く覚える為と、ちょうどインフルエンザの時期で、患者数が増えている為、櫻井の実家には無理言って預かってもらっている。
櫻のい~ちゃんもあ~ちゃんも、駿が大好きだし、駿も2人が大好きなので、3人で公園に出掛けたり、時には朝から動物園に連れて行ってもらったりと、楽しい日々を過ごしていた。
 
お泊まりをした次の日は駿が必ず電話をくれる。
『おはよう』と『今日はね○○行くの!』と、
『行ってらっしゃい』の定期連絡(笑)
昨日もお泊まりしたから、さっき、い~ちゃんに電話を掛けてもらって、駿がパパとご機嫌に話してるみたい😃
「そっかぁ☺今日はい~ちゃん達と水族館に行くのか(笑)良かったな✨で、駿?い~ちゃんの言う事、ちゃんと聞いてるか?ワガママ言ってない?」
『うん🎵大丈夫✨』
「そっか。偉いな✨じゃ、ちょっとい~ちゃんに電話、代わってくれる?」
 
そう言って、航一は父に電話を代わらせた。
「父さん?おはよう。いつもごめん…。うん、
今日が小学校の就学前検診なんだ。クリニックは休診にした。早目に行って、準備しないといけないからね。さっき駿が言ってたけど、今日は水族館だって?(笑)」
『あぁ😃駿が、行きたい!って騒ぐからね😅』
「色々、ごめん…。今日が終わったら、結も少し休ませるから。口には出さないけど、無理してるみたいだし、入園の準備もあるからね」
『結ちゃんは、すぐに無理する頑張り屋さんだから、気を付けてあげなさい』
「わかってる。ところで、駿は、ワガママ言ったりしてない?」
『ワガママか…ハハ(笑)いや、大丈夫だよ』
父のその答え方に(こりゃ、相当だな)と思った
航一…。
「父さん…前にも言ったけど、孫だからって、
駿をそんなに甘やかさなくていいから。俺たちが構ってあげられてないのもあるかもしれないけど、聞き分けが無い時や悪い事をしたら、ガツンと叱っていいからね」
『あぁ。わかってる。そろそろ、雷⚡落とさなくちゃな‥とは思ってるから(笑)』
「ハハ(笑)父さんの雷はおっかないからな。駿も
ビビって泣くだろうね」
『駿もって、お前もビビってたのか?アレで』
「ビビってたよ(笑)父さん、俺には容赦無かったのに、駿には甘いな…💧」
『ハハハ(笑)孫だからな‥嫌われたら寂しいし?』
「よく言うよ。とにかく、今は駿の親代わりとして、よろしく頼むよ☺
駿はもう、何度かお尻も叩かれてるから、ちょっと叱られればわかるだろうしね」
『ほぅ…。お前でも父さんからお仕置きされた
のは、確か幼稚園に入ってからなのに、駿は
ヤンチャなんだな。心に留めておくよ。心配はいらない。じゃぁな』
そう言って、電話は切られた。
航一は受話器を見つめたまま、「ヤンチャでワガママの原因の半分は父さん達が駿に甘いからだろ…💧」と呟き、受話器を置いた。
 
■そのころ駿は…。■
 
「駿~、遊びながら食べないの~もぅっ!」
受話器を置くと、日菜子の声が響く。振り返ると、駿がヨーグルトを指に付けて、テーブルに絵を描いていた。
「💦こらっ!駿!食べ物で遊ぶんじゃない!」
少し怒った声で叱ると、途端に泣きそうな顔になる。(そろそろ1回、叱っておくか…。)
そう思い、駿の腕を掴み、テーブルを拭こうと
日菜子が持ってきたキッチンペーパーを取り、「駿、自分でキレイに拭きなさい」と怖い顔をしてキッチンペーパーを握らせた。
駿は『えっ…』っという顔で、少し驚いている。
「キレイに拭けたら、こっちにおいで」そう言ってソファに座った。
 
しばらくして、テーブルを拭き終わった駿が、
ソファにやってきた。
「キレイに拭けた?」
「うん…」
「い~ちゃん、怒ってるんだけど?何でだと思う?」ソファに座り、足の間に駿を立たせて、
モジモジする手をギュッと捕まえて聞いた。
「…ぼくが…ぼくが…悪い事した…」
「何をした?」
「ヨーグルト…遊んだ…テーブル…」
「ちゃんと言いなさい」
「ウグ…💧ヨーグルト、手にちょんして、テーブルに、お絵描きした…💧」
「そんな事していいの?駿のパパとママは、いいよって言うの?」
「(ブンブンブン!)いわない。パパ、おこる…💦」
「食べ物で遊んだら、パパもママも怒るだろ?
い~ちゃん達だって怒るんだぞ!絶対ダメ!
わかった?わかったら何て言う?」
「わかった!い~ちゃん、ごめんなさいっ!」
駿は今にも泣き出しそうになりながら、大きな
声で『ごめんなさい』をした。
「よし。いい子だ!」
駿を引き寄せて抱き、頭をグリグリしてやると、くすぐったそうにしてから「い~ちゃん?あの、ね…」と言った。
「どうした?駿?」
「あの…ぼくが悪いことして、ごめんなさいってしたら、パパ、おしり、たたく。い~ちゃんも、ペンする?」と聞いてきた。
「そうか、パパは怖いんだなぁ(笑)じゃ、今、
ごめんなさいしたから、い~ちゃんもペンしないとな~(笑)」そして、駿をコロンと膝の上でひっくり返し、ぷるんとかわいいお尻を出した。
「駿、何歳だ?」
「よ、4歳…」
「じゃ、4つな(パチィィン、パチィン、パン、パン!)」
お尻のほっぺたをゆっくり2つずつ叩いて下ろしてやると、口を一文字に結んで、涙を堪えてズボンを上げていた。
「ほら、駿。おしまいだ。ヨーグルト食べといで。日菜子、新しいヨーグルト入れてあげて」
「はいはい(笑)駿?こっちおいで😃」
たった4つとはいえ、いつもは全然怒らない、
い~ちゃんにペンされたのが堪えたのか、駿はトテトテとあ~ちゃんの所へ行き、すご~く小さな声で『ごめんなさぃ…』と言って席に着いた。
「はい。駿、もうしないね☺いい子ね😃」と頭を撫でて、ヨーグルトを置いてやった。
ちょっと泣きそうになりながら、ゆっくりと
ヨーグルトを食べる駿を見て、い~ちゃんが、
「駿?早く食べてお着替えしないと、い~ちゃん、水族館に出発しちゃうぞ😃早くお魚さん見たいからなぁ~🎵」と笑うと、パクパクっと食べ終え、「やぁ!い~ちゃん、待ってぇょ~」と慌てて言った。
「ハハハ(笑)ウソウソ。ほら、お口にヨーグルトが付いてる(笑)」
あ~ちゃんが、温かいタオルで顔を拭いて、歯磨きをしてあげた。

全部の支度が出来る頃、駿の落ち込んだ気分も
上機嫌に戻ったようだ。
「あ~ちゃん、早く✨」と戸締まりをする日菜子に呼び掛け、い~ちゃんの手を握った。

さぁ、出発!
水族館でも、このまま上機嫌で何事も……
ないといいね🎵

☆つづく☆