◼啓祐視点◼
しばらくリビングを出てすぐの廊下で待って
いると、中から由美の声が聞こえた。
「啓祐…いいよ。結、終わった…」
その言葉を聞いて、リビングに入ると、結は、
ようやく落ち着いたようで、クッションに
アイスノンを置いてソファの横に座っていた。
「結、落ち着いたか?」

「うん…。ありがとう、啓祐君…あの、ヒクッ
航ちゃんは?」

「航一さんはまだ寝室にいるよ。少し頭冷やすって。落ち着いたら、こっちに来るって」
航一さんに、結を説教していいか?なんて聞いたけど、正直、どう切り出していいかわからなかった。
「由美、結の横に座れ。結?出来るか?正座」
結は『うん』と頷き、由美は結の横に正座した。

「航一さん、今日は感情的になりすぎたって
謝ってた。でも何で航一さんが、あそこまで気持ちがコントロール出来なくなる程、結の事を叩いたかわかるか?」

「私が、悪い、事した…」
結はまた溢れそうな涙を一生懸命涙を堪えながら答えたが、『それじゃ足りない』と思った。

「何が悪かったかは、考えた?」
「……」
「(フゥ‥)由美は?」
「…ごめんなさい…」
「何が?」
「…啓祐に嘘ついて、航一さんに心配かけた」
「(うん)そうだな。結?わかった?」

「わかった…。でも、ちゃんと出掛けるって言った。電話やLINEには初めは気付かなかったけど、気付いたらすぐ、『大丈夫』って入れたもん…」

「航一さんも言ってただろ?大丈夫だけじゃ、
納得出来ない。どこに居るかも言わないで、
帰ってこないのは、家出って言うんだって」

ーカチャリ。
オレがそう言った時、リビングの扉が開いて、
航一さんが入ってきた。
(ビクッ)「こ、ぅちゃん…💦」

オレは一旦、話すのをやめようとすると、
「いいよ。啓祐、続けて‥(フッ)」そう言って
お尻から少し足をずらして座っていた結が
航一さんを見た途端、キチンと正座し直したのを見て少し笑ったが、すぐに笑顔を消し、結達とは対面のソファに静かに座り、結を見ている。

「結?逆の立場で考えてみ?航一さんがもし、
昨日の結と同じ事をしたら、お前だったら、
納得出来るか?」

「…うぅん…。心配で……たまらない…💧」

「だろ?それと同じ。いくら大丈夫って言われても心配するし、心配が大きければ大きい程、
冷静にもなれなくもなるんだ。分かるか?
せめて、由美ん家に居ること位、連絡しとく
べきだったんじゃないか?」

「…うん。分かる」

「それから、結、今日帰ってきてから今まで、
航一さんに『ごめんなさい』って言ってないだろ?」

「え…っと…そうかな…💦」

「そうだよ。オレは結の口から聞いてない。
叱られて、痛くて、ビックリしてたのかもしれないけど、そういう事は帰ってきてすぐ言うべき言葉じゃないか?」

「…はい…💧ごめんなさい…」
(いや…💧オレにじゃ、ねぇだろよ?(笑))
心の中でツッコミを入れてちょっと笑っていると、航一さんも笑っていた。
「フフッ(笑)啓祐?、代わるよ、ありがとう。結、
こっちにおいで」

「航一さんにちゃんと謝って、もっかい反省してこい」航一さんが結を呼んだので、オレはそう言って結を立たせた。お説教は難しいな…。
さて、次は由美の番だな……。
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◼航一視点◼
由美ちゃんが手当てをして、啓祐がお説教をしてくれている間に、少し落ち着いた俺は、結を
呼ぶと、結は俺の前に正座した。
「結?さっきはゴメン。いくらなんでも大分
やりすぎた…。痛かった?」

「ク‥ヒク‥痛かったし、航ちゃん、怖かった…💧

「うん。冷静にならなきゃって思ってたんだけど、結の無事な顔を見たら、止められなかった。だけど結?まだ泣かない。昨日の事は、
泣いて済む事?」

「(フルフルフル)済まない。さっき、啓祐君に言われて、ヒクッ、わかった。ごめんなさい…💧」

「やっと言えたね。『ごめんなさい』が。
いくら大丈夫って言われても、どこに居るのか
わからないんじゃ、ホントは危ない目に遭ってて、『大丈夫って言え』って言われてるんじゃないかとか、色々、嫌な事考えたんだよ?
啓祐から『結が居た』って電話くるまで、生きた心地がしなかった…本当に、本当に心配した…
一言、由美ちゃん家に居るって言ってくれたら、迎えに行って叱ったかもしれないけど、
今日程は厳しくしなかったと思うよ。
もぅ、昨日みたいな事は2度としない事。
約束して?結」
そう言って、結をしっかりと抱きしめた。

「ごめ…航ちゃん、ごめんなさい~…💦うぅ…
ふえぇぇ‥ごめんなさいぃ!心配かけて、
ご、ごめんなさい!もぅ、絶対しないぃ!」
泣き続ける結をしばらく抱きしめて、頭を
撫でて頷いた。

「結?お尻、見せて」そう言うとビクッとして、結の動きが止まった。
「まだ…叩く?」
そう言って、大きな目にいっぱい涙を溜めて、
見上げる結を見て、少し可哀想にはなった。
だけど今回の事は、しっかりわからせないと…
そう思い直し、もう少しだけ、結にとって
『怖い航ちゃん』でいようと思い直した。

「どうかな?簡単には許さないって言ったけど?」意地悪く言って結を膝立ちにして、
スカートを捲ると、下着を着けていなかった。
(そっか‥パンツは寝室だな…💦)
お尻の状態をよく診る為に、ソファの肘置きに
お尻を乗せて高くした。
しばらく冷やしたお陰で、少し腫れは引いて
いるが、右のお尻はまだ、赤黒かった。

パシンッ❗赤黒くなっていない、左側のお尻を
軽く叩くと、「ひゃぁ!」と結は跳ね上がった。
右側ほどではないとはいえ、左側も赤くなっているから、相当痛いだろう…。
「結?昨日はいくつ悪い事をした?順番に言ってごらん」

んっと‥ちゃんと言わないで、家を出てぇ…
(パンッ)ヒッ!航ちゃんからの連絡に気付かなくて、それから…気付いてからも、ちゃんと居場所言わなかった…(パチィン!)痛ぁ…💧だから、航ちゃんに心配かけた‥(パチィン!ピシャッ!)」
パチ、パチ、パチ…『まだあるけど?』と言うように結のお尻を軽く叩いて促してみる。
「!っごめんなさい!」パァン❗パァンッ❗
「それだけ?」パチ、パチ、パチ…パチィン❗
「結、由美ちゃんを見てごらん」

「ふぇぇ?…💦ゆ、由美?」
由美ちゃんは、反対側のソファで、啓祐の膝の上で昨日の嘘をお説教されて、今にもお尻を叩かれそうだった。
「由美…どして?」

「昨日、由美ちゃんは、結が僕にちゃんと話してから出てきたと思ってたみたいで、そうじゃないって結から聞いた時、まずいって思ったけど、結を呼んだのは自分だし、このまま帰せないって思ったみたいだね。で、啓祐には居ないって嘘をついた。
結の為を思ってしたみたいだけど、その判断は、間違いだったね」パチ、パチ、パチ…
昨日の夜、啓祐から聞いた事を結に教えた。
「由美ぃ…💧」

「結が僕にちゃんと言わないで家を出た事で、今、由美ちゃんは叱られてるんだよ。友達としてどうすべきかの判断を間違えたのは、由美ちゃんだけどね」
パァン❗パチィン❗パチィン❗

「痛ぁぃ…💧ごめんなさい💦(パンッ、パチィン!)」

「啓祐には?バイトの帰り、結を心配して由美ちゃんの家まで探しに来てくれて、僕に連絡をくれた。それも、結が原因で由美ちゃんがついた嘘で、啓祐は振り回されたんだよね?」

「…はい…💦(ビシッ!パンッパチィン!)クゥゥッ…!
ごめんなさいぃ!(パァン!パァン!)」

右側はさすがに叩けないので、お尻の左側ばかりをお説教しながら叩いた。

「結の昨日の行動で、由美ちゃんや啓祐にどれ程の心配をかけたか、わかった?」

「はいぃ…💦わかった…ごめんなっ、さい!」

「じゃ、この事に対しては、あと痛いの3つ」
そう言うと、結はお尻にギュゥッと力を入れて、目を閉じて痛いのを待った。

「(パッチィィン!)んんっっ!(バシィィ!)くぅはぁっ!
(パッチィィン!)あぁっ…!右は!いゃあぁぁ!!…」
お尻の下の方を左,左,右と3つ叩いたので、
最後の1つを叩いた時、結はあまりの痛さに
泣き叫び、お尻を振って慌てて手で擦った。
「あぅぅ…💦痛い~…クズ‥ごめんなさい~…」
俺は何も言わず、結が落ち着くのを待った。
その間にも、由美ちゃんは反対側のソファで
啓祐からお尻を叩かれて泣き続けている。

「うっ…グズゥ…航ちゃん?ごめんなさい…。
まだ、終わりじゃない?」
すすり上げながら聞く結には厳しいけれど、
「じゃ、これからの話をしようか?」と切り出した。
「これからの?話ぃ?グズ…」

「昨日、『毎日お尻を叩かれるのは嫌』って
言ったよね?どうして毎日叩かれるのか考えた?」

「ちゃんと片付けしない、からぁ…💦」
パチィッ❗パチィィッ❗

「分かってるのに、言われるまで片付けない。
何回も同じ事を繰り返すから、ココが痛くなるんだよね?」ピタッ… パチン❗

「は…はい…💧」パチィンッ❗ピタッ…。
結のお尻を優しく撫でたり、時には叩いたり、
お尻の上に手をピタッと置いたりして、いつ叩かれるのかと緊張させながら話す。

「これからはどうする?結が、お尻叩かれなくてもちゃんと出来るって言うなら、僕は叩かないよ?」

「え?もう叩かない!?」
結は少し嬉しそうに、目をまんまるにしてソファから見上げた。

「アハハ(笑)結がちゃんと出来るならね。確かに結が言うように、少し厳し過ぎたのかもしれない。結も子供じゃないんだし、出したら片付けるって、わかってる事だろうしね。そのかわり、『ちゃんとする』って約束を守れなかったら、ココがどうなるか、わかるよね?」…ピタッ…

「お‥お尻、叩く?」
「(うん)厳しくね。どうする?約束出来る?」
「約束…💧う~ん‥出…来る……かな?
「自信ない?じゃ、こうしよう。注意は1日3回まで。4回目からは今まで通り、竹定規が飛んでくる。どう?」
「…うん…わかった…」パチィィッ❗パンッ❗

「結?『うん』じゃないでしょ?」

「あ、そっか…(パチン!)はいぃ!わかりましたぁ!ごめんなさい!」パチィィン❗パァン❗

「まったく💨まだお説教中の返事の事で叱られるんじゃ、4回目からの竹定規なんてすぐだな」

「イヤぁ…💧ちゃんとするからぁ…」

「(笑)その言葉、忘れないようにしなさい」
ペチ…ペチ…パァン❗
「ぃっつぅ…💧はい…」

「よしっ、終わり☺ちょっと待ってて」
そう言って、結のお尻に冷たいタオルを乗せて、寝室に結のパンツを取りに行った。
戻ってくると、ちょうど啓祐も『あと1発!』
パッチィィンッ❗と由美ちゃんのお尻にとびきり痛そうな音を立てた。
(あの音だと由美ちゃんのお尻も相当真っ赤だな)
そう思って、啓祐にも冷たいタオルを渡した。

しばらく冷やして2人共に薬を塗って服を直し
啓祐と一息ついた。
「航ちゃん…まだ怒ってる?」

「ん~?結、反省した?」そう聞くと、壊れた
カラクリ人形のように首を縦に何度も振った。

「(笑)もぅ家出なんてしない事。大人なんだから、何か行動を起こす前に、『正しい事なのか』を考えてからする事。約束を守る事。それがわかったなら、もう怒ってないよ。どうした?」

「ちゃんとわかった…約束する…。あのね…
航ちゃん‥お腹すいた…💧」
「あ、あたしも…!」すかさず由美ちゃんも同じ事を言った。

「アッハハハ(笑)2人共、さっきまでお尻叩かれて泣いてたくせに…(笑)」
啓祐と呆れながら笑ったけど、もう16時30分だ。

「少し早いけど、夜ご飯食べに…はお尻が痛くて無理か…。結?何食べたい?(笑)」

「オ、オムライス❤ふわふわ卵のっ!」

「えっ!航一さんがオムライス作るんすか!?
イヤ…何でも出来そうだけど…💧」

「結はね、俺の母さんが作るオムライスが大好きなんだ☺どんなに嫌な事があっても、母さんの
オムライスを食べるとすぐ笑顔になる😃
だから、厳しいお仕置きの後はいつもオムライスなんだよな?結?(笑)その為に、母さんに教えてもらったんだよ😃」

「ねぇ☺航ちゃん、みんな一緒に食べようよ~🎵だめぇ?」
「あたしも!航一さんのオムライス食べたい🎵」

「おいっ!由美!…おまぇ…💧」

「いいよ👌みんなで一緒に食べよう。じゃ、啓祐と買い出しに行ってくるから、由美ちゃんと玉ねぎみじん切りにして炒めといてね😃」

「「うん☺わかったぁ✨」」
元気良く声を揃えて言う2人に見送られて、啓祐と2人、「前にも同じような感じで、買い出しに行かされたよね?…デジャヴ?」と呟きながら、車を走らせた…💧

★おしまい★