(4)活用策の推進 | Palacio2021の備忘録

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(4) 活用策の推進

 

 本委員会は、歴史的町名の復活を検討するために設置され、住居表示としての 復活についての検討を重ねてきたところであるが、検討の結果、復活の実現に向 けた取組みとして、また、住居表示としての復活に相当する効果を期待しうるものとして、活用策についての提言も行うこととしたものである。

 

 特に、通り名としての活用については、仙台において事実上の復活とも言える ものであり、積極的な展開を期待するものである。

 

 こうした活用策については、行政のみならず、地域団体や NPO、商店街など多 様な実施主体により展開されることが期待されるが、当初においては行政による 必要な支援が行われることが望ましいと考えており、行政に期待する基本的な考 え方は次のとおりである。

 

 ・ 歴史的町名の重要性について、広く市民からの理解が得られるよう取組むこ と。

 ・ 行政が自ら行う活用策については、既存の施設・設備・事業等を活用するほ か、新規に設置するものであっても改修・修繕等にあわせて実施する等によ りコストの削減に努めるなど、費用対効果について十分勘案しながら取組む こと。

 ・ 地域団体等の活動については、自主性の尊重を基本としつつ、活動立ち上げ 時等において必要な連携を行うこと。

 ・ 無形の遺産である町名の復活・活用とともに、現在残されている有形の財産 の保存・活用にも取組むこと。

 

 活用策の具体的なイメージは次頁以降のとおりである。市内の様々な場面にお いて、ひとつでも多くの活用策が実施されていくことを願うものである。

 

 なお、復活への取組みや活用策の推進とともに、通常の住居表示等においても、 新たな町名が従来の地名・町名とは全く関係のないものとはならないような配慮が行われ、取組みの整合性を確保することが望ましい。関係する住民や地権者及び行政が、住居表示に関する法律の改正経緯等を十分に踏まえ、従来の名称の尊重に引き続き配慮していくことを望むものである。

 

〔歴史的町名復活検討委員会報告書(平成21年1月)15頁から転記〕