仕訳のルール
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仕訳とは…で「資産・負債・資本・収益・費用」の増減を見極めることが仕訳の重要なポイントだとご説明しました。
今回は、仕訳の具体的なルールについてご説明します。
取引の8要素
仕訳にはルールがあります。
まずはこれをしっかりと覚えなければいけません。
- 資産の増加は借方(左側)に記入する
- 資産の減少は貸方(右側)に記入する
- 負債の増加は貸方(右側)に記入する
- 負債の減少は借方(左側)に記入する
- 資本の増加は貸方(右側)に記入する
- 資本の減少は借方(左側)に記入する
- 費用の発生は借方(左側)に記入する
- 収益の発生は貸方(右側)に記入する
この8つが取引の8要素といわれるものですが、あと2つ頭に入れておいて欲しいことがあります。
- 費用の減少は貸方(右側)に記入する
- 収益の減少は借方(左側)に記入する
この2つは取引の8要素には入っていませんが、ありえない仕訳というわけではありません。
特に難しくなるわけではありませんので、覚えておくべきだと思います。
また、借方が左側、貸方が右側ということもこの段階でしっかりと覚えておきましょう。
取引の8要素(10要素!?)の覚え方
取引の8要素(10要素)を楽に覚える方法をご紹介します。
上にあげたまま箇条書きで丸暗記するのは効率が悪すぎます。
まずは貸借対照表と損益計算書のイメージ図を見て下さい。

ここに書かれているそれぞれの側が増加する側だと覚えるのです。
これが一番楽で応用もききます。
借方に書かれているのは資産・費用です。
よって、資産・費用が増加するときには借方に記入するとなります。
また、貸方に書かれているのは負債・資本・収益です。
よって、負債・資本・収益が増加するときには貸方に記入するとなります。
ちなみに、減少は、全てこれらの逆です。
このような形で覚えてしまいましょう。
あと、このイメージ図も重要なので、セットで覚えておきましょう。
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企業は日々取引を行っています。
それらの取引を帳簿に記入することが簿記です。
この帳簿に記入する際に仕訳というものを行います。
この仕訳にはルールがあって、このルールを勉強することが簿記を勉強することだといえます。
仕訳についてご説明していきます。
借方(左側)と貸方(右側)に分けて書く
仕訳は必ず、借方(左側)と貸方(右側)に分けて書きます。
詳しくは仕訳のルールで説明しますが、まずはこのことを知っておいてください。
では、なぜこのように帳簿に記入するのでしょうか?
それは、すべての取引は必ず2つの面を持っているからです。
これまで、帳簿に記入するグループのおおまかなくくりとして、「資産・負債・資本・収益・費用」について説明してきました。
「すべての取引は必ず2つの面を持っている」という言葉の意味は、「資産・負債・資本・収益・費用」のどれか一つが増減すると、必ずもう一つ何かが増減するということです。
「資産の増加」の場合を考えてみましょう。
資産が増加するということは、現金などの財産か売掛金などの権利を手に入れたということです。
分かりやすく現金に絞って考えてみます。
何の理由もなく現金が増加することはありえません。
必ず理由があるはずです。
その理由が、
- 「借りた」であれば「負債」が増加
- 「出資した」であれば「資本」が増加
- 「商品を売ってその代価を手に入れた」のであれば「収益」が増加
- 「貸していたお金を返してもらった」のであれば、「資産」が減少
します。
このように、「資産・負債・資本・収益・費用」のどれか一つが増減すると、必ずもう一つ何かが増減するのです。
そして、それらの増減を見極めて帳簿に記入することが簿記なのです。
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損益計算書という言葉は、このブログでときどき出てきている言葉ではありますが、具体的な説明は特にしていませんでした。
ここで、損益計算書について理解を深めておきましょう。
損益計算書は収益・費用をまとめた表
簿記の最終目的一つは「企業の経営成績を明らかにすること」でした。
そして、この経営成績に関するものが、「収益・費用」でした。
ということは、企業の経営成績は「収益・費用」をまとめることで明らかにできるということです。
この「収益・費用」をまとめたものが損益計算書となります。
左側が費用、右側が収益
損益計算書は、左側に費用の名前と金額、右側に収益の名前と金額を記入します。
「利益=収益-費用」という式が成り立ちますが、貸借対照表のように左側の費用の金額の合計と右側の収益の金額の合計は一致しません。
左側の方が大きければ、費用の方が大きいということなので、赤字になります。
右側の方が大きければ、収益の方が大きいということなので、黒字になります。
イメージで表すと下のようになります。
黒字の場合(イメージ)
赤字の場合(イメージ)

また、具体的に損益計算書を書き表すと下のようになります(実はこれとは違う書き方もありますが、簿記3級の段階では気にする必要はありません)。
黒字の場合(具体例)
赤字の場合(具体例)

ちなみに、当期純利益や当期純損失の額は差額を計算して求めます。
この段階では細かいことは気にしなくて構いません。
イメージをつかめれば十分です。
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貸借対照表という言葉はこのブログでも時々出てきている言葉ではありますが、具体的な説明は特にしていませんでした。
ここで貸借対照表とは何なのかしっかりと理解しておきましょう。
貸借対照表は資産・負債・資本をまとめた表
簿記の最終目的の一つは「企業の財政状態を明らかにすること」でした。
そして、この財政状態に関するものが「資産・負債・資本」でした。
ということは、企業の財政状態は「資産・負債・資本」をまとめることで明らかにできるということです。
この「資産・負債・資本」をまとめたものが貸借対照表となります。
左側が資産、右側が負債と資本
貸借対照表は、左側に資産の勘定科目と金額、右側に負債と資本の勘定科目と金額を記入します。
「資産=負債+資本」という式が成り立つため、左側の金額の合計と右側の金額の合計は一致します。
ちなみに簿記では左側のことを「借方」、右側のことを「貸方」といいます。
「借」や「貸」という言葉に「借りる」「貸す」という意味はありません。
単純に左側が借方、右側が貸方だと覚えてください。
この貸借対照表をイメージで表すとこのようになります。
「資産=負債+資本」が成り立つため、左側の高さ(金額合計)と右側の高さ(金額合計)は同じになります。
貸借対照表を具体的に表すとこのようになります。
実際の貸借対照表には、このように具体的な数字が入っています(本当はもっと複雑ですが、理解を優先させるため省略しています)。
この段階では細かいことは気にしなくて構いません。
現時点ではイメージだけつかめれば十分です。
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費用は、資本を減少させることがら
費用とは、資本を減少させる原因となることがらのことです。
収益を得るための支出と考えることもできます。
よく出る費用の勘定科目
1.仕入
商品の購入のときに支払う金額のことです。
通常の企業では、ほとんどの費用がこの仕入になります。
2.給料
企業の従業員に支払う給料です。
日常では給料は受け取るものだと考えますが、簿記では給料は支払うものだと考えます。
簿記は企業の立場に立って行うものだからです。
そのため、給料は費用になります。
3.支払利息
借入金などの利息です。
お金を借りている場合、利息を支払うのが一般的です。
「~費」や「~損」、「支払~」などの勘定科目はたいてい費用です。
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収益は、資本を増加させることがら
収益とは、資本を増加させる原因となることがらのことです。
日常会話では収益と利益を同じような意味で使うことがありますが、簿記では収益と利益は必ず使い分けなければいけません。
利益は収益から費用を引いたものです。
「利益=収益-費用」です。
ここはかなり重要なので、必ず理解しておいてください。
よく出る収益の勘定科目
1.売上
商品を販売したときに受け取る金額のことです。
通常の商売では、収益のほとんどは売上になります。
2.受取手数料
仲介などを行ったときに受け取る手数料が受取手数料です。
3.受取利息
貸付金や普通預金などの利息です。
お金を貸し付けている場合、利息を受け取るのが一般的です。
ちなみに、「~益」や「受取~」などの勘定科目はたいてい収益です。
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資本とは、出資したお金
資本とは事業を始めるときに出資した元手のことです。
事業を始めたときに出資したこの資本に、毎年の利益が加えられていきます。
損失が出れば引かれていきます。
資本は、「出資金+今までの利益の合計」だと考えましょう(簿記3級の段階ではこの理解で構いませんが、この表現は正確ではありません。分かりやすさを優先させています)。
ちなみに負債と資本の違いは、負債はお金を支払う義務があるのに対し、資本にはお金を支払う義務はないという点にあります。
よく出る資本の勘定科目
1.資本金
企業に出資された元手に今までの利益の合計を加えた金額が資本金です。
資本等式
「資本=資産-負債」という式が成り立ちます。
まず、これがなぜ成り立つのかを考えてみましょう。
考えやすくするためにこの式を変形して「資産=負債+資本」という形にしてみます。
資産とは、財産やお金を受け取る権利でした。
負債とは、お金を支払う義務でした。
資本とは、出資金のことでお金を支払う義務はありません。
このことについて考えてみましょう。
話を簡単にするために資産を現金のみで考えます。
今企業に100万円の現金があるとします。
この現金100万円は返さなければいけないお金(負債)か、返さなくていいお金(資本)かのどちらかだと言えます。
どちらがいくらかはこれだけでは分かりません。
負債が60万円で資本が40万円かもしれませんし、負債が30万円で資本が70万円かもしれません。
しかし、この現金(資産)は、返さなければいけないお金(負債)か、返さなくていいお金(資本)かのどちらかだということは言えるのです。
この関係は貸借対照表を考えるときに重要なので、何となくで構わないので、覚えておいてください。
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負債~将来お金を支払う義務~へ - 貸借対照表に興味がある方は
貸借対照表~企業の財政状態を表す表~へ
負債~将来お金を支払う義務~
この記事には改訂版がございます。改訂版は負債~将来お金を支払う義務~をご覧下さい。
負債とは、将来お金を支払う義務
負債という言葉は、借金とほとんど同じ意味で日常会話でも使われます。
簿記いう負債はそれより意味する範囲が広がります。
簿記でいう負債とは、将来お金を支払う義務のことをいいます。
よく出る負債の勘定科目
1.買掛金
買掛金は(資産~物や権利を表す財産~のところでご説明した)売掛金の逆です。
つまり、お客から見たツケになります。
お客がツケでお酒を飲んだときは、当然将来お金を支払う義務が発生します。
2.未払金
未だ払っていないお金と書いて未払金です。
意味もそのままだと考えて構いません。
あとで支払わなければならない義務となります。
意味的に買掛金とすごく似ているように見えますが、決定的な違いがあります。
買掛金は商品の仕入に対してしか使わないのに対し、未払金は商売と関係ないものに対して使います。
この違いは重要なので、必ず覚えておきましょう。
売掛金と未収金の関係が、買掛金と未払金の関係と同じだと考えると覚えやすいと思います。
3.借入金
借入金は借金と同じ意味です。
現金を借り入れたときに、それを返済しなければならない義務のことです。
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簿記革命メルマガ「簿記革命通信~簿記1級にラクラク合格する方法~」に興味がある方はリンクをクリックしてください。資産~物や権利を表す財産~
この記事には改訂版がございます。改訂版は資産~物や権利を表す財産~をご覧下さい。
資産とは、物や権利
資産という言葉は「資産家」などのように日常会話でも使われます。
しかし、日常会話での資産という言葉と簿記でいう資産という言葉は若干意味が異なります。
簿記でいう資産とは、「目に見える財産」や「お金を受け取る権利」などです。
目に見えるものをイメージしてもらえれば何となくつかめると思います。
よく出る資産の勘定科目
1.現金
現金という言葉は日常会話でもよく使われますが、日常会話での現金と簿記での現金とでは若干範囲が異なります。
日常会話では、硬貨と紙幣しか含みませんが、簿記では少々現金の範囲が広いです。
今の段階では特に細かいことは気にする必要はないので、日常会話と同じに考えても構いません。
気になる方は簿記における現金をご覧下さい。
2.当座預金
当座預金を個人で使っている人はかなり少ないと思いますが、簿記ではよく出ます。
預金の一種で、普通預金や定期預金の仲間です。
普通預金や定期預金との違いは、当座預金は利息がつかないかわりに手数料がかからないという点にあります。
現時点では名前だけ覚えておくだけで構いません。
3.売掛金
この言葉も普段はめったに聞くことはないと思います。
意味的には、飲み屋での『ツケ』に近いです。
ただし、お店側から見た『ツケ』です。
お客から見たツケは、近々お金を支払わなければならないという義務ですが、お店側から見たツケは、近々お金を受け取れるという権利になります。
4.未収金
未だ回収していないお金と書いて未収金です。
意味もそのままだと考えて構いません。
あとで回収できる権利となります。
意味的に売掛金とすごく似ているように見えますが、決定的な違いがあります。
売掛金は商品の売上に対してしか使わないのに対し、未収金は商売と関係ないものに対して使います。
この違いは重要なので、必ず覚えておきましょう。
5.貸付金
貸し付けたお金と書いて貸付金です。
これは日常会話でも使うことがあります。
現金を貸し付けたときに、その返済を請求できる権利のことです。
6.建物
ビルや家などの建物です。
財産の代表例になります。
7.備品
机・いす・パソコンなどの物です。
消耗品との違いなど、微妙に難しいところもありますが、簿記3級に合格するのにそこまで細かい知識は必要ありません。
比較的値段が高く、長持ちする『物』と考えていただいて構いません。
例として6つほど挙げましたが、これで全てではありません。
あくまで一例です。
少しずつ覚えていきましょう。
ちなみに、この例では、1.2.6.7.が財産で3.4.5.が権利にあたります。
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簿記革命メルマガ「簿記革命通信~簿記1級にラクラク合格する方法~」に興味がある方はリンクをクリックしてください。資産・負債・資本・収益・費用
この記事には改訂版がございます。改訂版は資産・負債・資本・収益・費用をご覧下さい。
簿記一巡の手続きについてお伝えしたところで、仕訳を切るということもお伝えしました。
今回は、仕訳を切る際に使う勘定科目の大まかなグループである、資産・負債・資本・収益・費用についてお伝えしていきます。
企業の財政状態を表す「資産・負債・資本」
簿記の最終目的の一つは「企業の財政状態を明らかにすること」でした。
この財政状態に関するのが、「資産・負債・資本」です。
貸借対照表は、これをもとに作成されます。
企業の経営成績を表す「収益・費用」
簿記のもう一つの最終目的は「企業の経営成績を明らかにすること」でした。
この経営成績に関するのが、「収益・費用」です。
損益計算書は、これをもとに作成されます。
