【初風炉/前欠風炉】 | 「ビタミン愛」をゲット!

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昨日5/5は立夏。静岡は大雨でした。

一夜明けた今朝は快晴で初夏気分。

気持ちの良い朝を迎えて、

風炉の稽古へ出かけてきました。

玄関は「殿閣生微涼」

これは、唐の文宗皇帝が、

「人は皆炎熱えんねつに苦しむ 我は夏日かじつの長き事を愛す」

という起承の句を作ったのを受け、

詩人の柳公権が作った転結の句の一節です。

寄付きには、今の季節にぴったりのこちら。

「竹外茶烟静」。

竹林を隔てて、茶を煮る烟(けむり)が

静かに立ちのぼっている、と言う意味です。

床の掛け軸は、先に挙げた転結の句の一節です。

「薫風自南来」」

起承転結の句(以下)の意味は、

  人皆苦炎熱  ひとはみなえんねつにくるしむ
  我愛夏日長  われはかじつのながきをあいす
  熏風自南來  くんぷうはみなみよりきたり
  殿閣生微涼  でんかくはびりょうをしょうずの意味は、

「世間一般の大多数の人々は夏の日のカンカン照りの暑さを嫌がるが、

私はその夏の長い日が一年中で一番好きである。

暑い暑いといっても、木立を渡ってそよそよと吹いてくる薫風によって、

広い宮中もいっぺんに涼しくなり、その心地よさ、清々しさは

むしろ夏でないと味わえない、という意味です。

 

花入れは、「桂篭」。桂川の漁師のびくを、

千利休が花入れに応用したことに始まります。

花は、ヤマボウシ、ニワフジ、トキワウツギ。

新緑らしく、目に青葉が心地よかったです。

 

風炉の灰の組み方です。

添炭に、枝炭の端を合わせて組むのですが、

毎回ズレてしまって私はなかなか上手くできません。

火が良く起きるように、炭を配置するのは

難しいです。こちらの炭は、先日、先輩が

組んだものです。ササっと組んで、

とてもよく火が起きていました。

 

香合はこちら。魚が彫られています。

鯉のような、龍のような、とても勢いのある魚でした。

 

主菓子は「あやめ」、干菓子は「鯉のぼり」

薄茶を頂きました。一服目のお茶碗は、こちら。

瀬戸黒で、加藤春袋作。

二服目のお茶碗は膳所。

あやめの柄がとても綺麗でした。

私が点てたときに使ったお茶碗は、↓こちらの志野。

手にずっしりと安定感がありました。

 

茶杓はこちら、啐啄斎。

切り止めのところに、「啐」と彫られています。

 

今日は、

「ユキさん、点前が柔らかくなりましたね」

と先生に仰っていただきました。

茶道を始めて29年。

ようやく柔らかくなったようです。

気持ちが丸くなったのかしら?

「点前はその時の自分の気持ちが現れる」と

先代の師匠に言われたことを思い出しました。

 

最近、お茶を点てるということで、

気持ちを落ち着けている自分がいる、と感じます。

茶道のない生活はもう考えられなくなりました。

次回は、且座。

東を担当するので、濃茶の予習をしておこうと思います。

柔らかい点前、出来ますように。