犬の爪切りの修理 | No.1トレーナーを目指して

No.1トレーナーを目指して

 ドッグトレーナー、トリマーを本職としていて神奈川県横浜市で家庭犬のしつけ、グルーミングの店をしています。
犬を好きになった時からの目標をタイトルとしています。
 しつけ・訓練はおもちゃ・餌は使いません。
飼う前の相談も受け付けております。

 もう長い事使ってる犬の爪切り。

ここ数年飼い主さんに爪切りをご自身の犬にやらせようと「爪切りはお持ちですか?」と聞くとだいたいは持っていると返ってくるんですが、それがギロチン式ではない物が多い事。

 もちろん私は両方持ってますがギロチン式の方をお持ちの方がいいとは伝えます。

 

 今回爪切りに来たお客さんの犬の爪を切った瞬間にバネが切れました…

まあ切れても爪切りを出来るような技術は持っているんでそのままその時は切り終えましたが…

 

 今年の始めに道具を全部点検しておきましたがやはり全ての道具がかなり年季が入っているのでどうにもこういった事が起こるのでしょう。

 

 なので、代わりのバネを調達して交換しました。

 

 左がやや太めの新しいバネで、右がしたの引っ掛ける部分が切れたバネです。

そう、人間の筋肉と腱も一番負担が掛かって壊れるのは両端の部分です。

 何回も錆び止めも塗って使ってましたがね…

 

 始めて全部分解しましたがこれまたこの爪切りはだいぶ構造に問題があるというか、手抜きな物でした。

止め具がちゃんと止まるようにすればいいのに引っ掛けるだけとか非常にずれ易い。

 バイクのタイヤ交換より時間がかかりました。

色んなメーカーの爪切りを分解してみるのも面白そうだな、とは思いました。

 

 ちなみにこの爪切りは自分がこの道に入った時から使っている物です。

 

 今度バネが駄目になった時に交換し易いように改造しようかとも考えてます。

一生使う道具ですからね。

 

 費用は168円ほど。

ケチっているわけではありませんが、爪切りなんかは2000円ほどで誰でも買えると思います。

 

 よく修理して物を使っていると貧乏臭いと言われますが、特に我が国ではそうですね。

物も人も都合が悪くなれば捨てて、新しく代える。

 そういう考えではないし、愛着があるので私は極力修理して物を使うようにしてます。

こういった小さな1つ1つの積み重ねが人間の中身に大きく影響していく事と思ってます。

修理して使えるようになると気持ちがいいものです。

 

 爪切りのエピソードを毎度思い出しているにも関わらず、今回は自分が壊した側でした。

というのも専門学校時代に研修に行きますが私は普通より早く1年生の時に行きました。

 すでに訓練の仕事も自分1人でやっていたので周りの大人からも「お前なら問題無い」とも言われており、時期外れで同期の中で先頭切って行きました。

 

 

 

 

 

 ここからは少々お見苦しい話しになります。

 

 そんな研修の中の1つでとあるペットショップに行った時の話し。

若い女性社長がやっている少数の学生に授業もさせている店。

 まずは一番奥の社長のオフィスへと社長と共に店内全部を通り向かいました。

その間に後々ですが見取り図と全頭の情報を作成した際に23頭いると確認しましたが、この一瞬では頭数はわかりませんでした。

 ですが23頭の健康状態などはしっかりと見てました。

 

 そして、社長室に着いて向かい合う形で座り研修の説明の前に社長が紹介などを始めました。

「我が店では義務や仕事とかではなく気が付いたらやる!という事を重んじてまして…」と話して数秒もしない所で私が話しを遮りました。

 

「すみません!それでは気が付いたのでさっそくこの店の基本どおりやらせていただきます!」と言いました。

女社長は「えっ!?」と声を漏らしましたが私は「それでは失礼します」と言って社長室を出て行き女社長も慌てて付いてきました。

 店内には8名くらいの大人がおりましたがこう宣言しました。

「ここの店は気が付いたらやる!のが基本だと説明があったが誰も気が付かないのか!犬の手入れほとんどやってないだろ!」犬がいるので大声で言いたい所を我慢してやや声を張って言いました。

 

 今日来てすぐのどこぞの奴かわからない10代のガキに皆がうつむいていた。

しばらく応答がないので「早く爪切り持って来いっ!」と近くにいるトリマーっぽい人に言うと「は、はいっ!」と急いで持ってきた。

が、「何だこれ!?これしかないのか!!」と錆び錆びも良い所でたぶんだいぶ使われていない物だった。

「まあいい、しょうがねぇな…」とさっき通った時にある程度性格も確認していたが、一番難しいだろう超大型犬のボルゾイを指して「あいつ持って来いっ!」ともう完全に人間にキレた状態だった。

 

 その後の対応はある程度予測していたがここの人間の対応を見る為に黙って見ていた。

狭い通路でその途中に低いサークルにイタリアングレーハウンドがいた。

この子もただならぬ子だとはわかっていた。

 そして、ボルゾイをリードを付けて来たがそのイタリアングレーハウンドがいる側にボルゾイを付けて歩いてきた。

 

 2人とも雄である。

 

当然何が起こるかは想像に難しくない。

超大型犬のボルゾイが小型犬のイタリアングレーハウンドに襲いかかったのだ。

1発でイタリアングレーハウンドはかなり吹き飛んだ。

 

 その瞬間に私はイタリアングレーハウンドをタックルするかの如く抱いて後ろに向き直り

 

「馬鹿野郎!!!!!!!!!」

 

興奮して戦闘態勢だった犬2頭も私の気迫におされ一気に冷める。

 そっとイタリアングレーハウンドを下ろし「貸せっ!」とボルゾイのリードをぶん取る。

(のちの出来事とかで判明しましたがこのイタリアングレーハウンドは人間が触ると咬むので触れる人がいなかったという…)

 

 そしてボルゾイの爪を切り1発で爪切りが壊れる。

「何だよ!!ここにはまともなもん無いのかぁ!!」と慌てて次の爪切りを皆で探して持ってきた。

が、「何だこれ?これも手入れしてないじゃねぇのか?自分の持ってくりゃ良かった…」としぶしぶボルゾイの爪切りを終わらせた。

 

「お前たち、一体いつからこいつら(犬)をほったらかしにしてたんだ?」

誰も何も言わない、言えないでうつむいている…

 

「俺が全部やるから文句は無いな?」と結局23頭全員の爪切りをささっと終わらせた。

「爪切りは終わったけど手入れはまだまだ、犬も疲れるんで後日にやります。」とここで女社長と会話に戻る。

私が「それでは話しの途中だったので戻りましょうか」と。

女社長「あっ!?はいっ!」

 

 再び奥の社長室で話が始まる。

犬は命あるものなので何でも良いわけではない事と、私が問題あるのかどうか聞いてみたが問題は無いとの事。

 

 それ以降の1週間は爪切りだけではなく道具一式全部を持っていくようにした。

 

ここの研修で何か指示が出される事はほとんど無く、出された指示は「休憩は取って下さい」とか「食事はして下さい」とか言われていた。

だが、「契約時に普段の学校と変わらないでやって下さい」と言われた事を伝えると「普段ってそんなに働いているの?」と返ってきた。

確かに学校より気楽で時間も短いなと思った。

 犬の世話というのは時間で区切れるものではないから。

食事も犬の前ではしないのが当たり前だ。

別の部屋で食べても匂いで彼らはわかるから家でしか飲食はしなかった。

 誰よりも早く出勤して誰よりも遅くいるので女社長は心配だったようだがこれでも学校よりかは遥に楽だった。

 

 「どうしても昼の食事だけは摂って欲しい」と言われたが「犬の前で人間だけが食事をする事は私は出来ない」と頑なに言った。

かなり長時間この話になったので妥協案として20分間外出の許可をいただいて外で済ませてくる、という事に落ち着いた。

が、結局外出しても食事はしないで犬の散歩にどこがいいか?と散策をしていた。

 

 爪切りから話しが研修先になったので続きはまた今度書きます。