本日の漢字【受】
「受け入れる」ということは、物事を現状のまま受け止めることです。
例えば、頭が痛ければ頭が痛いと認め、太っていればその現在の体型を受け入れること。
私たちは遅かれ早かれ、現実を受け入れなければなりません。
でもどうしても、現実を受け入れたくなくて、もがき苦しんでしまう時もあります。
そのために多くのエネルギーを無駄に消費してしまう。
現実を否定することで、望む方向に物事を進めようとすると、緊張感が高まってしまい、本来の成長力を妨げてしまいます。
気がついたときには、エネルギーがほとんど残らなくなり、立ち直りや成長に必要な力も失われてしまうからです。
ただし、残されたわずかなエネルギーも、それに気づく意識がなければ役に立ちません。
例えば、字が下手な自分が嫌だと感じている人が、字が上手になってから自分自身を好きになろうとするのは間違いです。
本当に欲求不満の悪循環を断ち切りたいなら、現在の実力のままの自分を好きになるべき。
なぜなら、今の自分を好きになれる瞬間は今しかないからです。
今という時間はかけがえのないもの。
自分が変化した後の自分ではなく、現在の自分を受け入れましょう。
このような考え方を持つと、下手な字も大した問題ではなくなりますし、結果的に上手になってきます。
ただし、物事を受け入れると言っても、何でもいいわけではありません。
自分の原則や価値観を放棄することでもありません。
また、あるがままの事柄に満足したり、仕方がないと言って大目に見ることでもありません。
受け入れることは、物事を現状のまま受け止める態度です。
この態度を身につけることで、どんなことが起こってもうまく対応できるようになります。
実際に何が起こっているのかを明確に理解できれば、自己流の判断や欲求不安感、偏見に基づく判断よりも正しい判断ができるようになります。
そして自分の行動に対する信頼感も生まれるのです。
書道瞑想教室では、一つ一つの瞬間に現状を受け入れる姿勢を学んでいきます。
自分に強制的に考え方や見方を押し付けるのではなく、どんな感じや考え方があっても、それを現実として受け入れるようになるのです。
常に現在の瞬間に意識を向けることで、次の瞬間を受け入れるための訓練になります。
受け入れる態度を身につけることは、知恵を持つことです。
私は書道瞑想をするようになってから「~でなければならない」という思考がなくなって「まぁ、全部ありっちゃあり」という考え方ができるようになりました。
「偏見を持たない考え」がいかに素晴らしいかを知ってほしい。
それでは、このへんで。