チロル君の介護をしていた最中に結婚をしたわたしですが、
なかなか子どもには恵まれませんでした。
不妊の原因を突き止めるいくつかの検査の結果、原因は高プロラクチン血症による無排卵月経が習慣化し、妊娠しづらい体質になっていること、でした。
==========================
高プロラクチン血症とは
[女性の健康.NETさんから以下抜粋
http://www.womenhealth.jp/index.htm]
プロラクチンはもともと哺乳類以外の生物では生きていくのに必要不可欠なホルモンであったようですが、人間も含めた哺乳類では、主に母乳に関係するホルモンです。プロラクチンの作用によって乳腺が発育し乳汁が作られます。母乳をあげている間は、母体のためにすぐ妊娠しないような体の状態になります。この妊娠を妨げる働きをする代表格がプロラクチンです。したがって、授乳期以外でもプロラクチンが高いと妊娠しにくくなります。なお、このホルモンは脳の下にくっついている下垂体というところから分泌されています。
高プロラクチン血症になると、生理が不順になったり、生理がなくなったりします。不妊症や流産を繰り返す原因にもなります。また、産後でもないのに母乳がでることがあります。高プロラクチン血症の程度が軽い場合は黄体機能不全のみに影響し、高度の場合には排卵障害を引き起こす傾向があります。
高プロラクチン血症の原因
1. プロラクチン産生腫瘍(プロラクチノーマ)
2. 視床下部の異常
3. 甲状腺機能低下症
4. 薬剤によるもの
5. 妊娠、授乳
妊娠・授乳を除けば、プロラクチン産生腫瘍と薬剤によるものがほとんどです。
==========================
脳腫瘍の疑い!?
我が家に衝撃。
わたしは、長期服用の薬もありませんし、妊娠・授乳期でもありませんので、一番の疑いが脳腫瘍からの視床下部圧迫により、プロラクチンが正常に分泌されていないこととなりました。
かかりつけの産婦人科医から紹介状をいただき、慈恵医大で頭部MRIをすることに。
…結果は脳腫瘍はシロ。大丈夫でした。あぶね。
とはいえ、何らかの原因でプロラクチンがどばどば出てしまっているため、薬で抑制する治療方針に。
チロル君を見送ったあともいくつかの治療を重ね1年半ほど経過したのち、なんとか子を授かることができました。
不妊治療の期間は3年ほどになります。
で、なんで高プロラクチン血症になってしまったのかなあと、常々思っていたのですが、娘の夜間授乳している際にふとわかりました。
ああ、チロル君もこうやって毎日、夜間2-3時間おきに起きて、排泄や昼夜逆転のお世話をしていたな、と。
高齢による痴呆で、昼夜問わず起きてしまう寝たきりチロル君を抱っこしながらあてどもなく部屋やベランダをうろうろし、何度綺麗な朝焼けを見たことか。
チロル君は寝たきりでも動きたい気持ちはあるので、抱っこしてうろうろしてあげると落ち着くのです。
また、寝かしたまま放置すると、動きたいチロル君はワシワシと寝たままベッドを引っ掻いてしまい、身体がベッドにすれて床擦れの原因となってしまうため、放置できない状況でした。
24時間の寝たきり老犬介護は、授乳期の生活習慣と近しく、わたしの身体は、授乳期の子がいると勘違いをしてしまったようでした。
これが高プロラクチン血症になった原因のひとつと考えています。
授乳期の子がいる身体[の状態]なら、そりゃ妊娠しづらいわけだ。
妙な納得
昼夜問わず、お世話が必要になるのが介護。
ひとはまだ専門の施設があるので、頼り先もありますが、
ペットの24時間介護をサポートする仕組みはありませんでした。[チロル君を介護していた2008-11年当時]
今まさに24時間老犬介護に悩まれている方、在宅で介護をなさっている方、なにとぞご自愛ください。
愛犬も大事ですが、ご自身の身体も大事になさってください。