★星型☆ | ドクター鈴木・あめぶろ研究室

★星型☆

 先日何気無く「正五角形を分度器を用いず書く方法は無いか」と思い立ち、ネットを徘徊して調べてみた。いろいろな書き方が存在するようだ。とても勉強になった。世界に名だたる数学者がマジ真剣に五角形を研究をしていることも知った。


 五角形の対角線(または五角形の各辺を延長してできる形)は星型(以下「五角形星型」と記す)となる。この五角形星型の頂点(内角)の和は180度になることが知られている。そして、この命題の証明も多くのパターンが存在する。これを勉強するのは中二(平行と角)だと思うが、このとき多くの子供が「数学の問題の答えは一種類とは限らない」ということを知る(by 知り合いの数学現役教諭)のだそうだ。


星形五角形

 

 私はかねてからこの「星形」については興味を持っていた。


 陰陽の安部清明のシンボル(五芒星・ペンタグラム)であって、いわゆる「陰陽五行(木・火・土・金・水)」を示している。魔除けの呪文としても知られている。昔日本の漁師が、ヒトデをおまじないに使っていたことが由来だ、という説もある。


 聖書によればイエスが誕生したときベツレヘムには「五角形の星」が輝いた、とされた。だから星形五角形は陰陽師の世界だけで使うものではない。


 一方、似たようなマークに「ダビデの星(六芒星・ヘキサグラム、以下「六角形星型」と記す)」がある。文字ではうまく表現できないが、「△▽」を合体した、というのかまあいわゆる「ユダヤ教のマーク」である。これも「△▽」が「陰と陽」「水と火」を表現しているといわれている。もともとは獣の角(つの)の断面を表している、ということで、西洋でもこれまた星型六角形を魔術に利用していたそうだ。


 ということで、少なくともいわゆる「星型」が何か不思議なエネルギーを持っていることはわかってくださっていると思うのだが、五角形にしろ六角形にしろ、「なぜ星は『星型』に見えるのか」ということに私は興味があるのだ。


 既にご存じの通り、「星」は概ね球形である。表面に凹凸があったとしてもその変形率は「☆」のような形になるほど大きくない。いや百歩譲って金平糖のような形をした星が実在するにしても、その構成比は星全体からは小さいはずだ。


 星が☆のように見えるのは、空気による光の揺らぎであろうか。空気の揺らぎはその温度分布によって発生するのだろうか。人間の目の構造(水晶体を支持している筋肉)上微小な傷が水晶体外膜に付くため光の「尾」が見える、という説まである。仮にそれらのうちの一つだとして、なぜ五角形星型とか六角形星型に見えるのだろうか。さらに世界中で同じようにそんな風に見えるだろうか。


 これを証明するのは、簡単そうで難しいのかもしれない。


 星型に関する興味はこれだけではない。「世界中でこの星の形を書くのだろうか」「いつからそのマークを書いているのだろうか」という点だ。


 世界中の国旗を丹念に見ていくと、「☆」は案外多く使われていおる。もちろん「六角形星型」もあるが。


 若い頃世界中を歩いてきた中で気付いたことなのだが、子供が書く「川」の絵って、お国柄で色が違うのよ。日本では水色、インドでは茶色。紺・緑、いろんな色がその国その国の「デフォルトスタンダード」になっている。果たして星を書かせたら子供たちはどう書くのか、やったことが無いだけにウズウズしている。


 また、以前、「銀河を東洋では『(天の)川』、西洋では『(ミルクのような)道』と表現しているのは農耕民族と狩猟民族の違いなんだろう」と書いたことがある(バックナンバーはここ )けれども、五角形星型が「漁師の世界(ヒトデ)」、六角形星型が「猟師の世界(獣の角の断面)」から来ているのは、偶然かもしれないが、何かそれに通じるものを感じたりもしている。


 昼にサラダをいただいた。いつもはドレッシングをかけるのだが何か思うところがあってマヨネーズにしてみた。驚いた。マヨネーズの出口が「★」になっていたのだ。悪乗りして、マヨネーズで「☆」をサラダに書いてみたりした。ちなみに「キューピーが五角形星型で味の素が六角形星型」だそうだ。
 ではそういうことで。