グラスゴー便り #3 | ドクター鈴木・あめぶろ研究室

グラスゴー便り #3

7月13日。学会会場の「ツアーデスク」で昨夕申し込んでおいたミニツアー、結局参加者が少なくて催行できないことになり、振り替えで第二希望していた城壁都市「スターリング」に足を運ぶことにした。集合場所であるSECCの駐車場に行ってみると、学会の参加者章を胸につけた人がうろうろ集まっていて、バス2台に分乗して出発となった。


私の乗ったバスにはなぜか日本人が集中しており、S大U教授夫妻・TK大Y教授夫妻等7名がグループを構成することになった。日本人に限らず奥様方の参加が目立つ。この学会が手配するオプショナルツアーは、旦那が学会に出席している間に奥様ご家族を飽きさせない、ための工夫でもある。私のようにもう仕事が終わった場合も参加できるため、今日は昨日よりも「ご本人様」の参加が多いそうだ(私もその内の一人だし)。U教授婦人とY教授夫人は元教員だそうで、ご主人と一緒に海外経験もおありで、当たり前のように英語がぺらぺら。全くもってうらやましい。もっとも私の奥さんも学生時代にフランスに2年ばかり留学した経験があってフランス語は達者らしいので、フランスで学会があるときは通訳にでも仕立てて、連れて行こう(まだ子もが小さいのでやはり厳しい。でもあと10年ぐらいしたら手が離れると思うのでその時はぜひ)と思う。


さて、市内から車を走らせること小一時間。スターリングに到着。


お城入り口


写真は、英国3大古城のひとつ「スターリング城」の入り口で、ツアーバス1号車の皆様の後姿を撮影したもの。ご主人様方も、「クールビズ」を通り越して非常にラフな姿だ。具体的な名は秘すが、「次のノーベル化学賞候補」といわれている外国の高名な先生も奥さんとこの写真の中に写っている。ノーベル賞になったら高く売れるかな、これ。


ビール片手に町並みを散策したら酔いが回ってきたので、スコットランド教会の大聖堂の中で休ませてもらった。ステンドグラスがきれいで、今度結婚式を挙げるならこういうところで、と密かに思ったりもしたが・・・。


machinami


15世紀に築かれたスコットランドの古都市を隅々見て周り、やがてバスは英国第2の大都市、出発地点のグラスゴー・SECC前に戻った。


ちなみに、ツアーバスが到着したとき、SECCは物々しい雰囲気だった。何事かと思えば、英国王室のアン王女がお出ましになっているという。慌ててカメラ持って人ごみに飛び込んだが、肉眼でほんの一瞬拝見できただけで撮影は間に合わなかった。残念といえば残念(一応ミーハーなんだ、私)。


その後、グラスゴーの市内を散策してみた。いわゆる市内観光らしいことをしていなかったのだが、来た記念に市役所だけは表敬訪問しようと思ったわけだ。市内は軒並み石造り。地震が来たら少し怖い。市役所前の広場にはグラスゴーに貢献したかたがたの像が林立していたが、蒸気機関を発明した「WATT」の像には思わず手を合わせてしまった。今回の私の発表論文には電力の単位の「ワット」がいっぱい出てきていたのだ。少しは感謝しなければ、というわけだ。


夜は学会の閉会式。「式典の後に懇親会もあるから正装で来い」と案内状にあった。クールビズじゃ駄目なので、トランクの中にしまってある一張羅(卒業式と入学式でぐらいしか着ないぞ)を出した。開始時間30分前に指定された場所に行くと既に多くの参加者がフォーマルな格好で集まっていた。どこの国の研究者も普段は「おたっきー」な格好をしているが、やはりそれなりに着替えるとそれなりに似合う人は多い。その中で、そういうのが全然似合わないのが、日本民族か。それらしい格好をしているが少し浮いている人がいると名札の一番最後に「JAPAN」と書いてあったりする。日本から参加している学生さんの中にはあからさまに「リクルートスーツ」とわかる格好のがいたりするが、それはそれで愛嬌か。学術的な研究ばかりでなく、こういうことも少しは調査研究したほうが良いな。あと、日本人は日本人同士どうしてもグループになる傾向がある。特に学生さんにはこういう時がチャンスだから、「ガイジン」さんの輪の中に突撃していくべきだ。で、ないと、いつまでたっても英語能力がつかず国際学会のたびにいろいろ泣きを入れる、某ブログの某博士みたいになっちまうぞ。そう力説したい。


閉会式のあとは懇親会。10人が座れる大きな円卓が200余用意されていたが全て埋まり、2000人を超える人の集うパーティとなった。日本のようにお偉いさんの乾杯の音頭とかは無く、テーブルごとに「チンチン(乾杯)」だ。ワインとスコッチウイスキーと、おいしい料理に酔いしれた。途中ステージではいろいろなイベントが行われた。バグパイプ楽団・タータンチェックのお姉さんたちの踊り、40年前にはきっと「グラスゴーのキャンデ-ズ」と呼ばれたに違いない女性3人組の歌、等等。英国系の先生方がやたら写真を取り捲っていたので、きっとその筋では有名な人たちなんだろうけれど、私には良くわからなかった(苦笑)。懇親会で撮影した写真はほとんどが手振れ。酔っていたのと暗かったのがあると思う。一番まともな奴をアップするので、雰囲気を想像してほしい。


懇親会


この学会のコンベンションは4年に一度の開催だ。次(第8回大会)は2009年にモントリオール(カナダ)で開催予定。その間に成果を挙げてまた発表させていただけるようにしよう、と決意を新たにした(その頃には英語能力が上達していること祈りつつ)。


一応これがグラスゴー便りの最終便、このあとすぐにグラスゴー空港に向かいヒースローに飛ぶ。ロンドンの情勢によっては、ロンドンからは更新できない可能性があるので、英国からの更新も最後かもしれない。

ではそういうことで。


読者の皆様に業務連絡。24時間後、15日金曜日に成田空港前ANAホテルで「昼食オフ会」開催予定(っていうか、そこで休憩を兼ねて昼飯を摂るので)。当方、17時の成田発でまた次の目的地に飛ぶので、それまでの短い時間だが・・・。直接現地に集合!予定では13時開催、飛行機の具合によっては遅れることもあるし早くなることもある。食堂で一人で飯食ってるので、見かけたらお気軽に声をかけて頂戴。