愛知県豊田市の山間部、足助町地区で祖父と父、子の3代が現役の鍛冶屋として活躍している。戦後間もない時期、地区には20軒を超える鍛冶屋があったというが、今では1軒のみ。機械で大量生産された安価な製品が出回る中、昔ながらの手打ちの技法を守り続けている。【中島幸男】

 店は広瀬重光刃物店。江戸時代末期から約190年間続く。3人は五代目の広瀬雄一さん(79)▽六代・明史さん(58)▽七代・友門(ゆうと)さん(26)。かつては刀匠だったが、時代の流れで山林道具や刃物の製作、農具の修理など幅広く手掛ける。

 3年前から作業場に立つ明史さんの次男、友門さん。大学卒業後、東京でアルバイト生活をしていたが、「足助が好きだし、自分が継がないといけない」と帰郷した。最初は戸惑うことばかり。火をつくるにも、一定の温度にしないと製品にむらができる。かつて祖父、父の働く姿を見て「くさいし、うるさいし、かっこ悪い」と思っていたが、農具の修理のため県外から訪れる客もいて「なくてはならない仕事」と実感した。

 明史さんは異色の経歴の持ち主。大学卒業後、同県岡崎市のレコード・楽器販売会社に一時勤め、36歳の時に後を継いだ。大学時代に親しんだフォークの演奏活動も続け、CDを3枚リリース。「父も私も自分の代で鍛冶屋はおしまいと思っていた」といい、友門さんの仕事ぶりに「覚えが早い」と目を細める。

 雄一さんは1年前、川でアユの友釣り中に足を滑らせて腰を強打し、1カ月余り入院した。今年3月に現場復帰し、週2回は作業場に向かう。孫の後継ぎを「うれしい」と喜ぶ半面、「客がこれからもいてくれるかどうか」と不安も漏らす。

 友門さんは今年1月に中学の同級生と結婚した。過疎の進む足助で、高校の同級生約30人のうち地元に残っているのは友門さんともう一人だけ。「町にある同じ自営業の人と一緒になって田舎を盛り上げていきたい」と古里の元気作りにも意欲を燃やす。

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 鳩山首相は6日夜、都内の日本料理店で報道各社の政治部長経験者と会食し、沖縄の米軍普天間飛行場移設問題に関し、5月中旬にも再び沖縄を訪問する意向を明らかにした。

 沖縄県の本土復帰の日にあたる15日が念頭にあると見られる。

 また、普天間問題に関し、「パッケージとして前政権より良いものをやろうとしている」と強調した。

 一方、首相は衆参ダブル選挙の可能性について、「何の意味があるのか」と述べ、否定的な考えを示したという。

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 前原誠司国土交通相は20日の記者会見で、6月に導入予定の上限料金制でほかの高速道路より本州四国連絡道路が割高なことについて「社会資本整備総合交付金を料金割引に活用できる」と述べ、交付金を原資として地元自治体の負担で独自の割引が可能との見解を示した。

 一方、定額制から走行距離別制に移行する首都高速と阪神高速の料金で、神奈川県の松沢成文知事が電気自動車への優遇措置を要望していることに対し、前原氏は「地元の議決がなければ、(新料金制は)実行できない。最終的には地元自治体との協議の中で定める」と述べ、要望に柔軟に対応する可能性を示した。

 総合交付金は、自治体が使い道を自由に選べるように下水道や住宅、道路などの補助金を衣替えして平成22年度に新設、総額は2兆2千億円。

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