市井の仙食! | Varahi のブログ

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チベット、ブータン等に伝わる瑜伽行者必携の如意宝珠、甘露、聖物等の説明、行法雑記など




法薬丸等の材料に欠かすことの出来ないものを

今回はご紹介いたします。

法薬丸は大きく分けていくつかありますが、

 

一つは、山野草を味噌に入れて混ぜて丸めたもの。

一つは、薬草などを粉末にして丸めたもの。

     外用などは小麦やごま油で練ったものや

     内服ならば吸収を早めるためにはちみつで練ったもの。

 

正露丸や万金丹などもこのような感じで作られたものですが、

(現在では薬品などもつかわれています)

一つは、そば粉を基調に薬草や山野草などを

      粉末やエキスとして混ぜて丸め、携帯食や苦行後の

      体の回復用にしたもので、

      昔の兵糧丸がこの分類ですね。
 

けれども、ただ混ぜればよいというわけではないので、

簡単には作ることはできません。

 

最低でも3か月はかかってしまいます。

 

そこでその中の一つの素材に注目して書いてみましょう。

 

 

市井の仙(しせいのせん)とは、
井戸のあるところに人が集まり、市が開かれる事から
市井=人の多く集まる所や街を指し、
そこに普通の人と見分けがつかないように紛れて
仙=修行などにより形而上(けいじじょう)


(かたちを 知覚できない・かたちをこえたも・
 無形、とらわれの無いという意味)

の存在となった者は紛れていると言うことですね。

 

決して占い師や宗教家、聖人、賢人などと、
謳い文句にして間違っても商売にはしない

と言うことでもあります。



そのような者にとって重要で必須のものが松になります。

松の実は仙人食だと良く聞くと思いますが、
実はメインではないのです。


松の実などの油は有効なのですが、

チベット医療で言うルンが過剰な体質には有効ですが、

多くは複合されているのでティーパが過剰になってしまうことが

多く、別な症状に悩まされることにもなるので、

体質や病状などを診てもらい採るものや量の加減などの指導を

してもらった方が良いですね。
 

 

仙人の食するベースのものは、松の葉や脂(やに)の方で、

厳密には脂の良い部分は葉の方に入っているため、
脂を単独で採る事はほとんどありません。

特に芽吹いて少し成長した5~7月の葉に

良い成分は含まれています。


穀物を採る事のない仙にとっては、松の葉に含まれる栄養は

特に重要で

7種類の必須アミノ酸
(ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、
 スレオニン、バリン、ヒスチジン)、

葉の中にある脂には、不飽和脂肪酸のテルペン類と
ビタミンA・C、クロロフィル、フラボノイド、クエルセチンなど、

禁煙の為のニコチンの代替えにもなるために、禁煙ガムなどにも使われていますが、

たばこをまずく感じるようになります。


厚生労働省は、バランスの良い食事の摂り方として、

≪飽和脂肪酸(おもに獣肉類の脂肪)1に対して

不飽和脂肪酸(おもに植物性脂肪や魚の脂)を

1.5?2の割合でとる。≫ことを推奨しています。




松葉は体が軽くなり、心臓や血管を丈夫にし、
血液を浄化しサラサラにし、血栓予防や

血管の柔軟性や現代人にとっての最大の問題の一つにもなっている毛細血管の少なさをしっかりとした毛細血管の復元や元気さまでよみがえらせる。

それによって昨今多くなっている認知症や痴呆、パーキンソンや鬱などの神経の障害や事故や怪我、病気や老化などによって
減退、消失した神経系の回復も、認められるということで薬にできないかなどの研究も盛んになっています。
 

 

生の松葉は毎日噛むと血圧が下がり、便通がよくなり、
脳卒中の後遺症の回復にも良いとされています。
このほかにも色々と言われており、
フラバンジェノールと言うお茶もそうですね。


昔からあるものでは、吸出し軟膏も有名ですね。

これは松脂の薬用品で、吹き出物やニキビの治療
皮膚化膿症や皮膚病・ソウ痒症・痔・外傷・筋肉痛・
歯痛などに用いられ膏薬の原料(基剤)として
用いられています。


また、余談ですが 

松の葉 という言葉があり、
目上のものから目下の者に差し出す場合は 
寸志と書くのに対し、

目下から目上の者に差し出す場合には 松の葉と書きます。

葬儀の香典に対して香典返しの場合や、
結婚式の引き出物に記念品のほかに
松の葉(タオルなどの包みの表書き)を送る習慣なども
あります(主に新潟では常になっているようです)

意味は、松の葉に包めるほどのものですが・・・

わずかばかりと言うことです。
 

最近ではほとんど見かけませんが、

いずれにしても覚えておくと良いでしょうね。



防波堤や防壁代わりに松を植えてある海岸やお城などは
ご存じでしょうが、実はこれはメインではないのですね。
昔は籠城や飢饉の時の大事な食(栄養)の一つで、

幹の荒皮を剥ぎ、中の薄皮を煮出して飲んだり、
刻んで米などと突き交ぜて団子にして食していました。
地域によっては今でもお祭りとして行っている所もありますね。

このように、松葉や、実、薄皮、脂や根、全てが仙人にとって
必用なものでした。

中でも精神も肉体も、心も能力も支えたものが松の葉なので、

仙人の飲む酒でさえこの松の葉から作られたものでした。



松の仙酒の作り方は、

赤松(食、薬用はすべて赤松(雌松))

(黒松(雄松)は成分が薄いので使いません)


赤松の新芽、キビ糖、黒糖等、水だけです。


育つ場所により成分は違い、

有害なものが多く含む物も多いので、低地中地のものは避ける。

アカマツの新芽を500~600g採取して水でよく洗い、

虫や枯葉等を取り除き一升ビンに入れます。

注意
薬用成分と生命エネルギーが失われるため、
直射日光と瓶は透明なものはいけません。


キビ又は黒糖(ブレンドもOK)を500~600gを
水に溶かしながら入れると、その晩から醗酵が始まりますので、
(砂糖なしでも良いです)


スポンジやペーパータオルなどででフタをし、
ガスが抜けるようにしておきます。


そうしなければ破裂します・・・


最初は芽がビンの底にあったのが1ヶ月ほどで
上の方に浮かび上がり、2ヶ月になるとまた底に沈みます。
3ヶ月過ぎたら晒し木綿などで液を濾します。

これで原液の発砲ジュースの完成です。

このまま原液、薄めて飲めばジュースのようで、

 

アルコールで割って飲んでもよいです。


アルコールに漬けて作る場合、

効能はほとんどないので注意してください。


疲労回復やぜんそく、肺や心臓の病で動悸、息切れ、
不整脈の症状のある人に効力を発揮するとも言われ、
血圧にも良好で流れが良くなったり、あらゆるものに
良いとされます。

新芽よりは落ちますが、松葉でも同じように
作ることが出来ます。


どちらも脂臭くも青臭くも無くさわやかで癖になります。

現在の環境汚染では呼吸器系の障害や心臓、脳、血液の
異常が多いので、良いお供になると思います。

 

けれどもこんなに手間も時間もかかるものではとても

作ることが出来ないのが普通で、

患っている方にとっては死活問題です。

 

 

そこで松の葉の粉末を使います。

 

松葉の粉末は今では色々なところにありますが、

一つ問題があります。

 

薬効を期待する場合、普通の粉末では使えません。

人の細胞に直接吸収できるほどの極微粉にしなければいけないのですが、これが出来る機械は日本では数台しかありません。

ですので、大手製薬会社や日本薬局方などのものをお求めください。

 

入手できたら粉っぽくならない量をペットボトルやカップに入れ、

水や湯を入れて飲むだけです。

 

クセもほとんどなく飲みやすいですが、飲みずらい場合は抹茶と混ぜるとおいしくなります。

 

注意

ウーロン茶やミネラルウォーターなどとは

混ぜないでください。

 

野菜が不足すれば老化すると昔から言われ、

栄養も繊維すらろくにない現代の野菜をいくらとっても

慢性的に不足しています。

痴呆や認知症、パーキンソンや癌の多さも

その証かもしれません。

松葉はこの不足も解消するので、若返りの薬ともいえます。

 

これを毎日続け、細胞の入れ替わりの誤りの修正、

より良質なものにしていくと良いでしょう。

 

 

この様に、後に書く二千年以上変わらず残ってきた

甘露法薬がどれほど必要なものであるか、

また無くなろうとしているいま、

たった一つのものでさえ重要で、成分だけの

組み合わせではないもので、

以下に人と融合しなければいけないか


瑜伽やヨーガの行者に限らず、一般の方にとっても
いかに重要なものになるのかが少しでもお分かりに
なってもらえればと思い書かせていただきました。

 

けれどもこのようなことも含め古来よりの智恵が大まかには残ってはいても勝手な見解が多く入り、師などからの口頭秘訣などが失われ、本来の効力等が無くなり、軽んじられて消えて行っていますので、少しでも残るように、病気などで苦しんでいる方の希望のため、微力ですが書いていこうと思います。