モノは傷ついてもカタチはあるから、いつまでも残しておくことは出来るけど

命あるものはそうはいかない

体はなくなってしまうもの

   

その変わり命があれば動物も植物も生きている時には触れ合える

その上、人間ではなくても縁がある命とは分かり合えるもの

同じ人間でも決して交わらない人もいるのに、出会いは突然訪れる

そして別れも突然やってくる

死んで行く命もあれば、離れて行く命もあり

今、自分の回りにある出会いを大切にしたい

  

実はオカメインコのエアバスが死んでから今日で一週間

わずか20日足らずでいなくなってしまったオカメインコ

食欲の無い日が二日続いたのでペットクリニックへ

それでも手をだせば肩に乗ってきていた

口を開け息をするのも辛そうなのに、喜んで肩の上まで上がって行く

    

その日も忙しくてご飯の時以外は声をかけることも出来ないままで、夕方まで一人止まり木に立っていた

少し一段落したので、そっと手を出すと彼は乗ってきた

でもその瞬間、心臓のドクドクと言う振動が伝わる

いつもと何かが違う・・

僕の手の中で横になるインコを見ながら、もう亡くなると直感した

だから最後まで手で抱いて見守っていてあげようと決めた

   

いつもならビックリするほどの真ん丸な目も、半分になり

その瞳には涙が浮かんでいる

始めて見る鳥の涙

やはり命があり、縁があったんだと感じる

声も出さない状態でぐったりとしている

いつも忙しくてかまってあげられていなかったと思い

「ごめんなエアバス」と言ったら「ピーピー」と声を出して答える

そのまま手で抱きながら温めるけど、どんどん目が閉じて行く

死ぬなよと言う思いと、辛いなら楽になって欲しいと思う気持ちの両方だった

  

突然首を上げ数回ピーって鳴いて最後の時を迎えた

いつも籠の中たった一人で飼い主である僕を見つけて鳴いていたエアバス

自然のままで野鳥として飛び回る命もあれば、人間により繁殖されペットとして共に生きる命がある

どちらが良いのかは分からない・・

短かったけど最期を見とってあげられた事で少しは気持ちも楽だろう

多分お互いがそう感じているはず

  

縁の無い命を追い続けるよりも

自分に縁がある命を大切にしようと思ったオカメインコ「エアバス」の死

天国で飛び回ることを祈ってる

今度はもっと長く触れ合える運命で出会いたい