領土問題に関心を持とう(国有化後の尖閣と日本政治) | 元外交官が語る日本社会のあり方

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9月11日に日本が尖閣諸島の国有化宣言をして以来2ケ月、台風が接近した日以外は毎日中国の公船が日本の領海や接続水域において之でもか之でもかと執拗に示威行動を繰り返している。

よくも多量の燃料を使って飽きもせず不法行為を繰り返すものである。


中華思想というのは、中国、韓国問わず政治がすべて優先し、歴史、芸術、スポーツを問わずすべてが政治と言われている。

そして中華史観は、大義とか正義と言うスローガンを強調するため、捏造された歴史を造り挙げるのは朝飯前。


日本のように歴史に忠実ならんとする国と政治優先のために歴史を捏造・創作する国:中国と韓国とは全く異なる土俵での戦いである。

かって宣教活動を続けた外国の宣教師や歴史家に言わせると古代の中国人のみならず近代に入ってからも中国人は「自己中心」的であり、利己的、貪欲、打算的、功利主義で、絶えず疑心暗鬼で利他的であると分析している。

尖閣諸島をめぐる中国の対応はまさにかかる国民性を表象している。


このことは、国連総会やASEMでの中国の発言はまさに歴史的事実を捏造し、かつ日本国の名誉を踏みにじる発言を平気で行なったことにも現れている。


今後とも、中国人(共産党)の性格にも鑑み、中国は尖閣諸島の領有をめぐり威圧的行動の手を緩めることは無いと思われるので、日本は 長期戦の四つ相撲を余儀なくされよう。

それゆえ、前にも述べたが、日本は尖閣諸島をめぐる領土問題は無いとの公的立場であっても、中国はかかる立場を無視して色々な手を使ってくるであろうから日本としては現実的に対応すべく、油断することなく絶えず中国の出方、作戦を注視し如何なる事態にも対応できるよう構えて行く必要がある。

特に抑止力の強化は必須である。

中国ガ行なっている過剰な宣伝戦に負けることなく、日本も対抗して行くべきこと言うまでもない。

最近いわゆる日本外交の専門家による宣伝戦による反撃が果敢に行なわれ始めたことは注目に値する。


このような事態が繰り広げられている中で、苦労を余儀なくされているのが海保の職員である。

船数も必ずしも十分でない中で緊張を強いられ、かつ、日本の法体制が不備なため彼等の行動が制限されて思うような行動が取れない。

それでも国益を守る使命感により粛々と仕事をしている彼等の姿には頭が下がる。

東日本を襲った地震と津波で亡くなった方々を真摯に捜索し、ご遺体に心からの黙祷を捧げていた自衛隊員の美しい姿、否、日本人の姿を思い出されるのは私だけではないと思う。


それにつけても一刻も早く普通の国になるべく法体制を整備して、海保、海上自衛隊等が十分な働きが出来るような措置をとらなければならない。

しかしこう言った重要な時期に直面しているにも係わらず、今の民主党政権は無神経に選挙がらみの対策ばかりにどっぷり浸かっており、現場で苦労している海保等に対しての配慮が全く無いのは情けないの一言である。


必要以上に議員数だけ多く、その彼等が国民の税金で多額の歳費手当てを貰って、それだけの仕事をしているかという問いに多くの国民はなんと答えるであろうか

答えは言うまでもなくNOである。

これこそ税金の無駄使いで、例えば国家公務員の給料を減らすとか、長年社会に奉仕してきた高齢者の年金を減らそうなどと国民に痛みを要求する前に自分等の身を切ることこそ優先されるべきである。

犠牲的精神で国事に携わる姿こそ眞の議員のあるべき姿である。

さすれば国民の議員を見る目も変ってこよう最後に付言したいことは、誠に滑稽な話であるが、マニフェストが実行できなかったことに対し、現政権が反省と謝罪をした椿事である。

之はあくまで選挙を意識した見え透いた国民を愚弄する態度である。

笑止千万であり、気づいたのが遅すぎる。

もはや如何なる抗弁をもってしても国民は現政権を許さないであろう。

過去3年間失った国益の大きさを見れば、江戸時代であれば切腹ものである。

それでも平然と議員職に留まる元大臣や、良く考えもせずに正当な手続きを取ってきた案件を否定、その直後に世論の反撃にあって謝罪する大臣など問題の多い議員が多い現政権には日本の国益のために即刻引き下がって貰いたい。

同時に大事なことは国民も勉強し真摯に議員の選択眼を養い再び失敗の無い政権を選出しなければならない。

国民の劣化は即議員の質に反映する。


次期政権は、失敗を再び繰り返さず、沈み行く日本を浮かび上がらせ、凜とした巨艦日本丸の復活を果して欲しい。

そのためにも一刻も早く日本経済の逞しい復活の足音を聞きたいものである。

日本企業に対し異常な破壊行為が行なわれた中国だけに市場を求めることなく・・・。