実はカタログの重量は、理論値と言うかパーツここの重量を足した合計値で書かれているときが多く、絶対に実測値より重いことが知られております。
酷いものだと当たり前に1kgくらい重いんですよ。
GIANTは台湾まで行って全部実測してカタログに重量を書いていると言っていましたが、そんなちゃんとした会社は皆無です。

で、かなり重いことで有名なファットバイク、当店に実際にある車体の重量を量ってみました。

重い順に書いてゆきます。

最下位はやっぱりと言うかなんと言うかChargeのCooker MAXI アルミです。
重量15.8kgでした。

サイズがMサイズです。
やっぱり価格的に非常に安価でありますので、仕方が無いですかね。
フォークがクロモリであること、ホイール周りはノーブランドの重たいものであることが効いたと思われます。
しかしタイヤは実測1.2kgの軽量タイヤなんですよね。
このバイクを購入して軽量化したいと思ったらフロントシングルがお薦めですね。
500g程度軽くなります。
ブレーキを軽い油圧のものにするのも良いですね。これも数百グラム軽量化出来ます。
でも、当店の販売価格を考えると凄く軽いですよ。
他社のこの価格帯のモデルは17kgくらいですからね。実測値はもっと重いでしょうし、ちゃんとした部品ついてないですしこれがいいと言えるだけのものがありますよ。

さて、次は2015SALSA MUKLUK3 ホワイトXSです。
実測15.0kgでした。

SALSAのMUKLUK3には一つ重量上のウィークポイントがありまして、タイヤが1本2kgの重いやつが履かされているんですよ。これがMUKLUK2になると一本600g軽いタイヤにチェンジしています。タイヤだけで1200g軽くなってしまうと言う。ファットバイクは先ずはタイヤ、チューブ辺りの軽量化を進めなければならないと言うことがお分かりかと思います。
それを考えると13.8kg辺りが本当の重量ですね。
このバイクを購入したら先ずはタイヤ交換をお薦めいたします。

次ですね。
2016KONA WO Sです。
重量は15.0kgとMUKLUK3と一緒です。

しかしこちらはタイヤに世界一軽いシュワルベのものを履いているので、ちょっと分が悪いですね。
16年からフレームをレーシングモデルと同様のスペックにして、フォークもそうとう軽量なアルミフォークにしたのですが、それでもこのくらいです。
15kg以下にするのはなかなか大変だと言うことが良く分かります。
このバイクは実はリムがチューブレスレディでございまして、チューブレスにすることによりやはり1kg近く軽量化可能です。ですから14kgフラットは十分に狙えます。

次は2016 SALSA MUKLUK X7 Sです。

重量は14.8kgです。
これもタイヤがMUKLUK3と同じく重いからですね。
タイヤを軽くして、このバイクのリムもチューブレス対応ですからチューブレスにすれば2kgくらい軽く出来ます。
つまり夢の12kg台が十分狙えます。
15年からフォークをカーボンにして、フレームは重くなってもいいから高性能化を果たしています。
ファットバイクとはとても思えない自然で良く曲がるハンドリングが身上のバイクです。

で、以外にも最も軽いのがRMBのブリザード-30です。Mサイズなんですけどね。
重量は14.6kgです。

実際に持ってみても「軽いよなー」って思ってました。量ってみて見事にそれが証明されましたね。
なんと言ってもフロントシングルであることが大きいでしょうね。
しかしタイヤは重いし、特に軽量化しているようにも見えないんですが、そこは今までずっと軽量なバイクを作り続けてきたロッキー、フレームとフォークがかなり軽いのでしょう。
ハブは最も重いスペックである、リア197mmを使用しておりますが、SUNRINGLEの高級ハブを使用しているので軽いんです。
カナダブランドらしく、徹底的に雪の中でテストしているのでタイヤが5インチ規格である事も、ハンドリングが若干安定志向にしてあるのもグリップの少ない路面を走行するのだと言うことを想定してのことなんでしょう。
自分も昨シーズン乗っていましたけれど、雪から舗装路まで苦手なところが無いバイクでした。
初めから熟成されているような、なかなか凄いブランドですよ。Rockymountain

番外編でMUKLUK Ti Mサイズです。
なんと、ぶっちぎりの13.6kgでした。


軽いよなーっては思っていたんですが、これはずるい。
そして更なる軽量化の余地があるところも凄いですね。
極寒の地用に重量的には妥協したパーツにしてあるので、ちゃんと重量を考えてパーツを選べば12kg台にいくのは間違いないですね。

ファットバイクの重量はこのようになりました。

そして、もう一つ注目していただきたいのはファットバイクの寸法表のCS(チェーンステイ長)の欄です。
他の寸法は単独で見てもそのバイクの性格を読み取ることは困難ですが、CS長が長いのか短いのかで操縦性を想像するのは簡単です。
これは短いほど機敏になります。
しかし、ファットバイクはどんなに頑張っても十分に短く出来ません。
ですから短ければ短いほど良いです。
ファットバイクを選ぶ際にはCS長を良く見てみてください。
大抵ファットバイクを始めたばかりのブランド、低価格モデルはここが長いんですよ。
うちでは長いものは操縦性がもう駄目なので仕入れていません。