今までMTBで雪山の奥深くに分け入っていくと言うことは不可能だったので、冬山で死んでしまう可能性は夏山で死ぬのより少なかったですけど、ファットバイクの登場により冬山に入っていけてしまうようになったので、そういう遊び方をする人は冬山登山について知っておいたほうが良いですよ。

当店では世界的にも珍しい標高1800mまでファットバイクで登山しておりますが、1500mより上は人間が生活できるような場所じゃありません。条件が悪ければあっという間に死んでしまいます。

事故死ではなく凍死するなんて、ちょっと前までは考えませんでしたが蔵王の山頂を目指すとこれが目の前にやってきます。

当店の動画は1年に1日だけの特別に天気が良い日に撮影されたものを使用しています。
それ以外にも何度と無く山頂を目指していますが、山頂付近は基本的に吹雪いていて視界も殆ど無いのでとてもじゃないけど人様に見せれるようなものじゃありませんでした。

昨年までに挑戦してきた人たちはどういうところか分かっているので、心配しておりませんが新たに参加したいと申し出てくれた人たちには、安全に楽しんで欲しいので出来る限り脅かさせていただきます。

舐めてると死にます。

最低でもマイナス15度に耐える服装、シューズもバイクシューズならば45NRTH、でなければ普通の冬山登山用の靴にしてください。ビンディングは凍るので一度も下りないなら使えますが、降りたらはまらなくなります。

グローブも最上級のグローブを使用するか、ハンドルバーにカバーを付けてください。

油圧ブレーキは経験上凍ります。機械式にするか、お湯を持ってきてください。

シフトワイヤーも凍るので、低温対応のグリースをシフトインナーに塗ってください。
SALSAがフルアウターなのはワイヤー内部に水が入って凍るのを防ぐためです。
凍ったらリアはアップシフトできなくなります。

雪の降らない地方の方々には実感無いと思いますが、積雪12m、標高1800mの世界は死と隣り合わせですので、十分な準備をしてから挑んでください。