この城のある龍崖山には登山道がありません。踏跡は概ねありますが錯綜している場所があり、案内等も無いので山慣れた人向けと思われます。低山のバリエーションルートに慣れたリーダーを中心としたパーティで訪問するのが良いでしょう。
飯能市には「龍崖山」という名の山が2座ある。
もっとある?
ひとつは市街地から西へ1時間ほどの大河原城のある山、もう1座は西武秩父線吾野駅近くに聳える標高354メートルの山だが、この山頂周囲も城があった。
山麓にはこのあたりを本拠地としていた岡部氏の屋敷と伝わる平場があるが、確かめられてはいないらしい。城の歴史なども分かっていないという。
なお、城の名前は様々に言われているようで埋蔵文化財等としての名前が分からなかった。龍崖山にある城ということだが大河原城の龍崖山と紛らわしいので(記述日時点で複数のAIが吾野の龍崖山を知らなかった🤫)、ここでは『吾野龍崖山城』とした。
よく分からん取付きから岡部屋敷へ
スタートは西武秩父線吾野駅から歩くことにした。
駅から少し東へ歩き、このガードをくぐって線路の南へ。
ガードの先は小学校の跡地で、「坂石桜」という桜の木があるところ。
ここに車を停めることも出来そうだが、肝心の登道が無い…💦
道をさらに進むと集落の下の方へ降ろされてしまうので、ここから斜面に取り付いて登り始める。
ここから比高160メートルの道なき山の直登かとなるところだが、幸い正面から左へ登ってゆく尾根の裾から踏跡があって、まずはこれを辿って登って行けば良い。
但し、そこそこ急斜面だし踏跡も錯綜していて、低山のバリエーションルートに慣れた人向け。
わりと急な尾根を一歩一歩登ってゆくと、間もなく上の方に平場らしいところが見えてくる。
踏跡はハッキリとした道になって、北西の端から坂虎口のように登ってゆく。
そして、登りついた平場が岡部屋敷。
これが、けっこう広い🙌
尾根の途中を切り拓いたようなところで、南北に50メートルほどあるだけでなく、東西にも30メートルばかりある。
さらに、南東の端ちかくには南北2本の竪堀状が登ってきている。
北側のやつは、急傾斜でまっすぐ落ちる。
南側のやつは山の斜面との付け根をカーブしながら登ってきていて、これがいかにも動線に見える…?
このあたりの斜面はかなりの急傾斜で落ちていて、平場の縁もハッキリしている。
石積みたく大きな石も並んでるけど…?
そしてこれは下山時に分かったが、南西の隅にも麓の方から竪堀状が登ってきている。
こちらは東よりもかなり緩傾斜…
山頂へ
ここから、再び道なき山の直登になる💦
岡部屋敷の南東隅から最初が土橋状、すぐに竪堀状になる動線にらしきものが見えるので、ここから登るのが分かりやすいだろう。
なお、南西の方からは登ってゆく踏跡があり、これを辿ってゆくと上の尾根までの傾斜がやや緩く、少しだけ楽に登れる。
尾根急登になったり平坦になったりで、遺構らしいものが全く無いまま登ってゆく。
標高290メートルあたりまで急登し、少し緩やかになったあたり。
相変わらず遺構は無し、ここで岡部屋敷からの中間点ぐらいか。
少し登ったここから、再び急登💦
ラスト60メートルばかりの胸突き八丁か🥵
つづら折れなんて優しいもんは、この踏跡には無いんじゃ〜😭
なんて思ってたら、正面のピークから西に逸れ始めて…1回だけつづら折れになっていた。
さすがに45°超の斜面を直登するのはムリだったようだ😮
急登を登りきると傾斜が緩くなり、上の方にピークの気配が見えてくる…
踏跡はS字カーブしながら登ってゆく。
そして、いよいよ城塁の気配ドキドキ💓
(吾野龍崖山城 本編に続く)
(2025年12月8日 記)














