現在は、過食症専門カウンセリング『Happy Flora』として活動しています。

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「菓子パン過食と惨めな大学生活」

大学生のころ、お昼にはだいたい菓子パンを食べていました。

そもそもダイエットを始めて以来、カロリーの高い菓子パンは食べないようにしていたのですが、2~3か月ほどで限界となり、次第に菓子パンのことが一日中頭から離れなくなってしまいました

でも、きちんと食事をしたうえで菓子パンまで食べたらあきらかにカロリーオーバーになってしまいます。だから食事の代わりに菓子パンを食べれば、カロリー的にはOKだと思ったのです

当時は「朝ごはんは食べない方が健康に良い!」という考え方が流行っていたこともあり、朝は食べずに、昼ごはんにコンビニで買った菓子パンを二つ食べることをとても楽しみにしていました。

でも、朝ごはんをたべていないので、朝から体は冷えているし、講義中に空腹が限界になり、ずっと菓子パンのことを考えていて、講義の内容が頭に入ってきませんでした。


講義中に過食していた!



それどころか、あまりに空腹でコンビニの袋に手を突っ込んではひとつまみずつ口に入れてしまったこともあります。

自分のやることはふつうではないと頭ではわかっていても、もうとまりません。菓子パンをこそこそと口に運んでいると、「ねぇ、菓子パンのにおいがする。誰か食べていない?」と同じクラスのギャル集団の一人が声にだしたときには、心臓がとまりそうでした。

男子の早弁とはわけがちがいますよね・・・。自分が惨めでした。当時の楽しみは、菓子パンを食べることだけでした。でも、どんなに待ちわびていても、一人で食事をすれば10分で食べ終えてしまいます。そうすると、また翌日まで楽しみがないという、わけのわからない生活を送っていて、生きていることの意味もわかりませんでした。

しかも菓子パンは早く消化されるので、とても夕飯までもちません。結局はお菓子を食べてしまい、食べてしまった絶望感からそのまま過食モードになり、食堂でサンドイッチセットを食べ、食堂でオムライスを食べ、授業を受けることもできなくなりいました。

そして帰りのスクールバスの中でたけのこの里を食べ、駅に着くとコンビニでお菓子とポテトを買って、電車の中でそれを食べながら帰る・・・。そして地元の駅でまた新たにお菓子を買い、家まで食べながら歩いて帰る・・・。そんな日々を送っていました。


生きていることは地獄のよう・・・


最近ではもう忘れていましたが、いま思い返すだけで地獄のようです。

どうしてもやめられない。もう苦しくて胃がはち切れそうで、何も入らないはずなのに、やめてしまったら気が狂いそうで、家につくまで何かを食べ続けていないといられなかったのです。

そうすると、お金も一日で2,000円以上はかかります。バイトの時給は800円だから余計に自己嫌悪になるし、なんのためにバイトをしているのかわからない・・・という気持ちでバイトに行くことが苦痛で仕方ありませんでした

空腹や過食で大学の授業にもろくに集中できませんでした。それどころか、単位を取るために出席しなければならないぎりぎりの日数を計算して、本当にぎりぎりの出席で単位を取り、ぎりぎりの単位数で卒業しました。親しい友達もいなかったので、休んだときの情報を得るのにも一苦労、試験前にノートを借りるにも一苦労で、本当に苦しい大学生活でした

もともといつでも同じメンバーで行動することを窮屈に感じる性格で、女の子特有のグループ行動は好きではありませんでした。そのうえ、乱れた食生活のためにお昼の時間に食事をとれなかったり、過食が始まって帰ってしまったりして、人とのお付き合いが困難な状況になっていたのです。

でもそれが、どのグループにも所属しない「変な子」「かわいそうな子」だと思われているのではないかという、大きな心の負担になっていました。あの頃の私は、生きている意味もわからないけれど死ぬこともできない。ひとりでとても辛い日々を送っていたと思います。


菓子パンの落とし穴



と、ここまでは大学時代の惨めな話の紹介でしたが、この「お昼に菓子パン」がさらに悪循環を招いていた、と今は思うのです。

菓子パンといってもひとつ300~400キロカロリーなので、だいたいは二つで700キロカロリーくらいでした。朝は食べていないので、一日の目標を1200キロカロリーとしていても、夕飯用にあと500キロカロリー分残されています。だから、当時の私はそれで問題がないと思っていたのです。

でも、菓子パンにはどんな栄養があるのでしょうか・・・?おおむねが糖質と脂質です。タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維というものがほとんどありません。でも当時の私は、食べ物=カロリーというような考え方をしていて、カロリーさえ低ければそれでよいと思っていました。ほかの栄養のことなど考えたこともありませんでした。


体には様々な栄養が必要



でも人の体は、食べたものを栄養にして作られます。

食べなければ死んでしまうことは誰にでもわかるのですが、「食べたもののバランスや質で健康や体調が左右される」ことは見落としがちです。

例えば、タンパク質は体をつくります。筋肉、皮膚、内臓、血液などは、すべてタンパク質でできているのです。太ると思ってお肉やお魚をさけて生活していたらどうなるでしょうか?筋肉のないやつれた体になってしまって、基礎代謝もさらに落ちてしまい、結局は太りやすい体をつくることになってしまいます。

ビタミンは、3大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)の代謝をサポートする重要な役割を果たしています。それぞれの必要量はわずかでも、体内では十分に合成できず、食品からとる必要があります。例えばご飯やパンでとった糖質が体内でエネルギーに代わるときには、ビタミンが必要です。不足していると、糖質の代謝がうまく行われず、エネルギーが作られにくく疲れがたまるそうです。

ミネラルには、カルシウムのように体の構成分になるものもあるし、神経伝達や筋肉の収縮、3大栄養素の代謝などの働きがあります。例えば鉄分が不足すれば貧血になりやすいのですが、それがめまい、頭痛、肩こり、気分の落ち込みなどにもつながります。

食物繊維は、カロリーがほとんどないうえに体内で水分を吸って膨張するので、食べ過ぎを防ぐダイエット効果があるし、便秘の予防・改善の効果もあります。反対に不足すると老廃物がきちんと排出されず、これもまた、頭痛、肩こり、肌荒れ、全身の不快感などにつながります。


食べたものが心身に影響する!



私の大学時代のように、菓子パンばかりを食べていては、タンパク質、ビタミン、ミネラルを取ることができません。

菓子パンは粒食であるご飯とは違い粉食であるため、腹持ちも悪くすぐにおなかがすきます。また食べた直後は血糖値を急激に上がり元気になるものの、血糖値の急下降にともない気分も落ち込みます。そしてその他の栄養が取れていないので、次第に体の健康状態が悪化していきます。

体の健康状態は心の健康状態にもつながっているので、ちょっとしたことでも傷つきやすくなったり、否定的に考えたり、ものごとを悲観的に捉えたり…というように連鎖していきます。

もちろん、お昼は菓子パンでも朝と夜は栄養バランスばっちり!という自信があれば問題ないかもしれません。ただ、なかなか難しいのではないでしょうか。

私のような食生活をしていては、体は栄養不足になり、常に食べ物のことを考えるのも当たり前、食べ始めたら止まらないのも当たり前、授業を聞くだけの集中力も思考力もなかったのも当たり前、友人と楽しく過ごすような余裕がなかったのも当たり前なのです。


誰も教えてくれなかった。



でも、こんな当たり前のことを、誰も教えてくれませんでした。

私が夕飯をまともに食べなくなっても、料理してくれていた祖母も、母も、何も言いませんでした。「痩せたがる年頃だから」くらいに思ってそっとしておいてくれたのでしょうが、もし正しい栄養の知識を話してくれていたらどんなによかったか…と思います。

大学を卒業すると同時にカウンセリングに通うようになっても、カウンセラーが扱うのは「心の問題」だけでした。一度だって食べ物に触れられたことはなく、私がこんなに過食をしたと話しても、「何をどれだけ食べたかには興味がない」と言われました。

当時は私も「心の問題」こそが過食を起こす犯人だと信じていましたが、今は違います。確かに「痩せにしがみつく気持ち」には心の問題がかかわっていますが、極端なダイエットによる「体の栄養不足」が過食を招くと考えています。

さらに栄養不足の状態ではストレスにも弱くなるために、ちょっとしたことに傷ついたり自己嫌悪になったりしやすくなり、過食しているときのほんの一時の快感を求めて(というかそこに逃げて)過食の地獄にはまっていくと考えています。


一般的な心理カウンセリングの落とし穴



過食症の人へのカウンセリングで、「心の問題」を扱うことは必要です。

しかしそれだけでは片手落ちもよいところです。同時に「食べることの大切さ」を伝え、不安を減らして、「十分に食べること、栄養バランスよく食べること」にも取り組んでいくことが大切です。

体にきちんと栄養を入れてあげれば、体はきちんと答えてくれます。そして体が健康になるにつれ、異常な食欲も少なくなってくるし、心も健康になってきます。過食衝動が起きるということは、心の問題だけではなく、体(脳)が「栄養がたりないよ~このままじゃ死んじゃうよ~」と泣き叫んでいる状態なのです。

「食べることの大切さ」を伝えずに、食べることの不安を減らわずに、心だけを扱ていては、治るとしてもあまりにも長い時間がかかります。それが過食症が「難病」と言われ、治る人でも10年かかると言われる原因だと思っています。


もしもう一度やり直せるなら・・・



もし大学時代に戻れるのなら、きちんと食べて元気に活動したいです。

社会人になってからでは時間が拘束されてできないこともたくさんあります。まずは落ち着いて講義を受け、意欲的に学び、興味のあることに挑戦していろんな人や世界に出会いたいです。

でももう戻ることはできません。なので過去を悔やむよりも、いまその思いを叶えて生きています。

不必要なダイエットや過食嘔吐のために、大切な時間をいつまでも使っていてはもったいないですよね。十分に食べて元気になって、大切な時間は自分の夢をかなえるために使いましょう。

「痩せたら何でもうまくいく」は幻想でしかありません。もしダイエットに成功して外見で人に評価されたとしても、必ずその空しさに気づくことになります。

ダイエットよりも、本当にやりたいことをやって充実した人生を生きられたらいいですね。


『Happy Flora』が提唱するもの



(ここからは2016年12月に加筆しています。)

だからと言って私は「太っていてもいいじゃん」「人間は外見より中身だよ」と言うつもりもありません。それは「諦めがベース」の生き方のように思うし、そもそも私はどうやってもそうは思えないからです!!!!!

もちろん中身はとっても大切ですが、外見はどうでもいいということにはなりません。なんといっても、外見は中身の表れでもありますし。外見を諦めるなんて、そんな人生は全く楽しくない。やっぱり綺麗でいることは楽しいですし、何よりそれが心身ともに健康な証だからです。

ただ、本当に綺麗になるためには、無理なダイエットや自己否定とは「おさらば」しなければなりません!そして、自由に楽しく食べること、自分を大好きになっていくこと!それが大切なのです(*^-^*)『Happy Flora』ではそのためのメソッドをお伝えしています。

死んだように生きることはもう終わりにしましょう。本気で生きたい人、幸せになりたい人、充実した人生を生きたい人!ぜひ『Happy Flora』に来てくださいね。心よりみなさんのお越しをお待ちしております。


ちなみに、菓子パンは決して悪者ではありません。適度に楽しむ分には「心を幸せにしてくれる存在」ですよ。菓子パンを心から楽しめる自分になりましょ~!


過食症専門カウンセラー鈴木麗奈

現在は、過食症専門カウンセリング『Happy Flora』として活動しています。

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