『3％ダイエット』－100kcalカード＆体重記録シートで毎日ほんのちょっとだけ痩せればOK？

 
2018年8月29日「ガッテン！」からです。
 
マイナス3%の奇跡！ダイエットの超新常識
 

中年ともなれば誰でも気になるのが「ぽっこりおなか」
見た目の問題はもちろん、高血圧や高血糖、高コレステロールなど、健康にとってもいいことはありません。
 
この日の出演者、TKO木下さんも26年でかなり太ってしまっていました。
 
 
とはいえ、ダイエットするのは大変だし何よりめんどくさいもの・・・・
 
でも大丈夫！
実は今、最小限の努力で効果が期待できるダイエット法があります。
それは、肥満問題の学会がガイドラインでも取り上げている「3％ダイエット」
 
標準体重を目指した急激なダイエットではなく、まずは「体重の3％を減量」を目標にすることで、血液の数値を改善、メタボ脱出を実現させようというものです。
 

メタボとは？
 
メタボはメタボリックシンドロームのことで「おなか周りが85㎝以上(女性は90㎝以上)」と言われていますが実はまだ他に条件があります。
 
・高血圧
・高血糖
・脂質異常
 
このうちの2つ以上当てはまる人がメタボです。
 

ポイントとなるのは脂肪肝
 
お酒を飲まない人でも脂肪肝になる可能性はあるので要注意です。
 
肝臓の脂肪は内臓脂肪には含まれませんが、肝臓に脂肪がつく脂肪肝からは「ヘパトカイン」というホルモンが分泌されます。
この「ヘパトカイン」がメタボと非常に関係があるのではないかということが最近わかってきています。
このホルモンの影響が高いと脂肪や糖が使われにくくなるため運動しても効果が発揮されなくなってしまいます。
 
もちろん内臓の脂肪も多すぎると悪影響となるのは間違いありませんが、肝臓の脂肪から減るためここの数値がよくなることでその他の数値もよくなるという関係があります。
 
ではどれくらいの肝臓の脂肪を減らせばよい状態になるのかというと「少なくとも体重の3％」が目安になります。
 
 
目標は「1日50ｇの減量」
 
標準体重を目指して急激にダイエットをすると、リバウンドを招きやすいだけでなく、肝臓などに大きな負担をかけてしまいます。
そこでまずは「体重の3％減らす」（80ｋｇの人で2.4kg）ことを目標にしてみましょう。
 
その時のペースは「1日50ｇの減量」

50gグラムと聞くと大変少ないように思えますが、例えばこれを2か月続ければ、3キロもの減量になります。
 
あくまで無理をせず続けられるペースで行うのがダイエット成功の鉄則です。
 
 
マイナス100kcalカード
 
体重50ｇは、およそ「300kcal」分に相当します（脂肪で換算した場合）
いつもの生活より300kcal分よけいに運動するか、食べる量を減らせばいいわけです。
もちろん運動と食事を組み合わせてもOKです。
 
そしてここで活用して欲しいのが『マイナス100kcalカード』
 
100kcalに相当する食べ物の例が24枚、100kcalを消費するのに相当する運動の例が20枚あります。
 
 

この中から毎日3つを選んで実行すれば自然と1日の目標（300kcal）をクリアできる仕組みです。
 
これを開発・実践したある企業では「成功率7割以上」というデータも出ているそうです。
 

体重は毎日記録してやる気を持続！
 
成功のためにもう1つ重要なのが「毎日体重計にのって記録する」ということ。
 
『体重記録シート』を体重計のそばに貼っておき、その日の体重を記録して折れ線グラフになるようにします。
 
50g単位では計れない体重計をお使いの場合は、1週間続けておよそ300g(0.3kg)減っていればほぼ順調なペースということ。

もちろん、普通に生活していれば逆に体重が増えてしまうこともありますが、神経質になりすぎず長い目でグラフが右肩下がりになるように頑張ることが大切です。
 
 
 
 
毎日ほんの少しだけ頑張って、ほんの少しずつ体重や体脂肪を落としていく・・・というのはとても確かに安全なやり方ですし無理なくできるダイエット法だと思います。
 
ただ、今回の放送の中で－3％ダイエットにチャレンジしていた6人全員が中高年の男性で、しかも決しておデブではなく「お腹だけがポッコリ出ている人だった」という点に注目させて頂きました。
 
つまり、運動もしないで揚げ物を食べて毎日のようにお酒を飲んでいる中高年のオジサンなら
「食事をほんの少しだけ減らす」もしくは「ほんの少しだけ体を動かす」ということを長期に渡って行えば無理なく痩せられる
というもの納得です。
 
でも女性ってそういう訳にはいかないんですよ。
運動をしないで食事だけを減らしてしまうと、いくら時間をかけて痩せたとしても「皮が余る・皮膚がたるむ・胸がなくなる・顔が劣化する」といった大悲劇に見舞われてしまいます。
 
しかも女性には更年期による肥満というものもありますが、その場合「ご飯を1/3だけ減らせばOK」なんていう単純な話ではありません。
本当にどれだけ多くの女性が痩せることができずに苦しんでいることか。
 
 
それにもうひとつ、一番大きなデメリットを言わせて頂くなら、男女関係なく
「毎日毎日ほんのちょっとの努力をず～～～っと頑張って、ほんの少しずつ痩せていく」というのが物凄いストレスになるんです。
 
もし「あとほんの少しだけ痩せたい」という人だったり、「マイペースで気が長くてのんびり屋さんタイプ」という人だったら全然OKだと思うんですが、
「あと20～30キロ痩せないと標準体重にさえならない」という人にとって「毎日努力しているのにほんの僅かしか減らない」ということは我慢できないほど大きなストレスとなるので、結局「あ～～！もういい！ダイエットなんかやめる！」となってしまうわけです。
 
 
「ガマン不要」と書いてありますが、大幅減量しないといけない人にしたら
何年も何年もかけてほんのちょっとずつ痩せないといけないって、物凄いガマンでしかないですし、物凄いストレスになって毎日が地獄です。
 
 
メタボやダイエットの専門医や日本肥満学会研究の人って、もちろん大学で専門の勉強をした方々なんでしょうけど、ダイエットの現実というものが分かっていない人が多いように思うんです。
もしかしたら、自分自身は肥満や超肥満になった経験がないのかもしれません。
 
だからこそこういう『絵に描いた餅』のような事を「ドヤさドヤさ」と発表してしまうのではないかと。
 
それを考えると、私は100キロ以上の激太りを経験して本当に良かったと思いますし、「やっぱり経験に敵うものはないな」とつくづく思ってしまいます。
 
 

参考までに「リバウンドは短期間で痩せても長期間で痩せても関係ない」という研究論文が、

2014年「ランセット・糖尿病および内分泌学」にて発表されていますのでウインク