前回取り上げたビフィズス菌などのいわゆる善玉菌が腸内で短鎖脂肪酸を作っています。
いとしいあなたへ
短鎖脂肪酸は酪酸、酢酸、プロピオン酸など炭素が2-4個の脂肪酸で、これまで、大腸で腸内細菌により産生されます。
そしてその生産にはビフィズス菌などの有益な腸内細菌が、オリゴ糖や食物繊維を発酵して、短鎖脂肪酸を作っているのです。
短鎖脂肪酸は悪玉菌を殺菌し腸のバリア機能を強化したり、大腸がんの予防効果や糖尿病や肥満の予防効果が報告されており、そのため有益な腸内細菌を増やしましょうといわれています。
ですが、最新の研究で、
体に有益な短鎖脂肪酸が、一方では前立腺がんの増殖をうながすということがあきらかになりました。
近畿大学医学部(大阪府大阪狭山市)泌尿器科学教室准教授の藤田 和利らの研究チームは、大阪大学大学院医学系研究科(大阪府吹田市)との共同研究により、腸内フローラ が作り出す「短鎖脂肪酸」 という物質が、前立腺がんの増殖を引き起こすことを世界で初めて明らかにしたということです。
国際雑誌''Cancer Research''にオンライン掲載されました。
前立腺がんは、近年高齢化とともに発症数が増加し、国内では男性で最も多いがんとなりました。日本における近年の罹患率上昇は、高脂肪食を特徴とする欧米型食生活の普及が一因であると言われています。
そして、前立腺がん患者は特異な腸内フローラを持つことが報告されており、前立腺がんとの関連が示唆されてきましたが、そのメカニズムは明らかになっていませんでした。
今回の研究内容
研究チームは今回の研究で、高脂肪食マウスに抗生物質を投与して腸内フローラを変化させると、前立腺がんの増殖が抑制されることを発見しました。
マウスに抗生物質を投与すると、短鎖脂肪酸を作る腸内細菌が減少し、便中の短鎖脂肪酸量も減少します。それが宿主であるマウスに作用し、血中と前立腺がん中のホルモン「IGF-1」が低下しました。
一方、これらのマウスに短鎖脂肪酸を補充すると、血中のIGF-1は増加し、前立腺がんの増殖が促進されました。これによって、腸内細菌の産生する短鎖脂肪酸が、IGF-1を介して前立腺がん増殖を促進することが明らかになりました。
また、肥満患者の前立腺全摘標本を用いて免疫組織化学染色によりIGF-1の発現を調べたところ、ヒトでも肥満患者の前立腺がん組織で非肥満患者と比べてIGF-1が増加しており、マウスと同様のメカニズムが存在することが示唆されました。
本研究成果は、腸内フローラをターゲットとした、前立腺がんの新規予防法・治療法の開発につながると期待されます。
近畿大の藤田和利准教授は「前立腺がんの増殖に短鎖脂肪酸が重要な役割を担っている。良い作用がある半面、悪さもすることがあるとわかった」と話しています。
善玉菌をせっせと取り入れるといいとばかり思っていましたが、
腸内細菌のバランスも大事なんですね!
あなたがいつも健康で幸せでありますように!
いつもありがとうございます。
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