弁護士やっててよかった! | にぶんのいち×2

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所属:地方公務員、でもあいかわらずの兵庫県弁護士会
小児がん「頭蓋咽頭腫」→難病「下垂体機能低下症」という、準先天的な難病系弁護士です。


テーマ:
◼︎ 『点滴ポール』との出会い


こんな本があります。
筋ジストロフィーで、詩人の岩崎航さんの詩集です。
私がこの詩集と出会ったのは、高校生のころから溺愛と敬愛してきた谷川俊太郎さんのtwitterかなにかを通じてでした。
発売前から予約して買った、筋金入りのファンです。
病床から紡がれる五行詩は、正岡子規のような悲壮感を漂わせつつ、しかし生きる意思の強さが決定的に違う、そんな魅力にあふれています。
蜘蛛の糸のような繊細さ、でも絶対に切れない力強さというか。


◼︎  私の仕事meets五行詩
『点滴ポール』を読めばわかりますが、このころは親御さんによる介護ですごしておられるようでした。
「いつか自立生活するのかな」と思いはしましたが、あまり具体的に想像はしていませんでした。

しかし、昨年平成28年12月28日付のヨミドクターに、こんな記事が。
命綱は離せない。生きるための介護を求めて(平成28年12月28日)

「こりゃ、いかん」

なんか知らんが、大ファンしている詩人がピンチだ。
詩作が途絶えるようなことになったら、全国の難病者たちの心の支えも一緒になくなるぞ。。
そこで、矢も盾もたまらず、当職の古巣でもある
今日うかがったら、同旨の情報提供が4〜5件あったようですてへぺろ
有名になったもんだ。

で、ヘルプが入って、わずか2ヶ月あまりの短期決戦で、24時間介護が実現されたのでした。
その間の顛末もヨミドクターで「中継」されています。
自分の命綱を握るのは、どこまでも自分(平成29年3月15日付ヨミドクター)


◼︎  間接的に難病者を支えた法律
そして今日、仙台でこの間の報告をするシンポジウムがあったので、のぞいてきました。
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私としては、とにかく岩崎さんに会ってみたかったのでした。
私の入院中の吐き気地獄は、岩崎さんの20代前半の吐き気地獄と重なり、自分も1週間近く受けていた点滴ポールを見つめながら、「これも私の旗印かなぁ」なんて思ったりしていました。

大したお話なんてできませんでしたけど、24時間介護のおかげで、親御さんとの関係も大きく変わったようです。
加齢により、いろいろなところが痛み、泣きながら介助していた…なんて話を聞くとたまりません。でも、今は、両親にも自分の時間ができ、親子関係から『介助』がなくなり、お母様の表情も穏やかでした。
難病者の親は、人生をかけて私たちを守ってくれようとします。せめて、制度的にその負担を軽くできるところは軽くして、親子関係を正常化するのも、法と弁護士の役割と言えるでしょう。

私は、岩崎さんの吐き気地獄の中、ずっとずっと背中をさすり続けたお母さんの話が本当に好きです。

岩崎航さんの『点滴ポール』は、今回の一件が発生する前から、多くの難病者たちの心の支えになっていました。今回、法律家がその詩作を支えるのに大きな役割を果たしたことに、なんとも言えない喜びを感じます。間接的に、岩崎さんだけでなく、多くの難病者を救ったと言え、私は本件の顛末がとても好きなのです。
弁護士って、こういうこともできる、ということで。

(注)しかし私はなにもしてない。←ヲイ

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